私たちが運営させていただいている「屋根雨漏りのお医者さん」というグループの設立のきっかけや、これまでの歩みを少しお話させていただきたいと思います。
今現在、「屋根雨漏りのお医者さん」グループは、加盟企業が全国46都道府県で82社ほど、毎年数千件のお問い合わせを、雨漏りに悩む方々からいただいております。
<きっかけ>
このグループは2008年、代表である私、亀岡がWebマーケティングを学び始めたことに端を発します。そして埼玉県で、一人親方で仕事をしている大工さんと組んで「雨漏りレスキュー」という名前で、雨漏りを修理する仕事を始めたのです。
最初は、単に「Webマーケティングを学んだから実践してみたい」「それが仕事になるんだったら面白いな」という単純な興味からでした。
その頃は、今からは考えられないくらいですが、Web広告をリアルな仕事で使っているところはほとんど無く、ちょっとの予算で広告を出すことが出来たので、簡単に試してみることが出来たのです。
<ディズニーランドで長い仕事の電話……それでも収入2万円>
興味からちょっと始めてみただけとは言っても、最初は問い合わせの電話を受けるのも全部自分です。
たとえ、ディズニーランドに遊びに行っていても、電話がかかってくると、急いで静かなところへ走り、30分くらい電話をしなければなりません。誰かと食事に行っていても、やはり中断して電話で受付をしなければならなかったのです。
そうやって頑張っても、最初は受注額は月に20万円程度、利益はわずか2、3万円という寂しい限りの数字でした。そんな期間が半年くらいあったでしょうか。
<仕事が無い?>
あまりに寂しいので、半年経つか経たない頃から、もしかしてもう少し地域を広めてみたら、もっとプラスが出て、仕事として成り立つようになるんじゃないか、と考え、他の地域のメンバーをファックスで募り始めました。
工務店をやっている人のリストを業者さんから購入し、そこへ「仲間になりませんか?」とファックスを流していくのです。
ところが、そういうファックスを見て、メンバーとして参加したい」と言ってくる業者は、アタリマエといえばアタリマエなのですが、「仕事が無いんです」「暇なので仕事が欲しいんです」という方がほとんどだったのです。
同じ業界で、死ぬほど忙しい人もいれば、まったく仕事が来ないという人もいます。
その違いは何か。
それはマーケティングが下手なのか、それとも仕事が下手なのか、人付き合いが苦手なのか、などということになると思います。
その中で、マーケティングが下手、人付き合いが苦手、ならば、それは逆に私たちがサポートできると思うのですが、仕事が下手……となるとちょっと話は違ってきます。
何とか広げていきたい、という思いだけが強く、どんな業者さんであっても、そこまで考えずにメンバーとして一緒にやっていこうと進めてしまったために、仕事で失敗することも多くなりました。東京から名古屋まで何度もお客さんや、下請け業者さんに謝りに行ったこともありました。
そんなこともあって、この仕事を続けるのはちょっとつらいなあ、もう辞めようかと思っていたのでした。それが始めて7、8ヶ月経った頃のことでした。
<電話が止まる……ガスが止まる……>
その間、もちろん、この仕事だけでは食いつなぐことが出来ず、出版の仕事をして、食い扶持はそちらで稼いで、こちらでテストをする、といった感じでした。
ただ、出版で食い扶持を稼ぐとは言っても、それまでは自分できちんと事業をやったことのない私が、出版で、ポンポン稼ぎ続けられるか、というとそんなわけもなく、経済的に苦しい日々が続いていました。
カードの支払いの督促、光熱費の督促の連絡はアタリマエで、電気、水道はかろうじて止まりませんでしたが、それ以外の電話やガス等は結構頻繁に止まっていたのでした。
<一気に売上の桁が跳ね上がった!>
そんな矢先に、出会ったのが訪問販売でリフォームを売る会社でした。
その会社と組んで仕事を始めた途端に売上の桁が一桁変わりました。
月々の売上が数十万円から数百万円へと跳ね上がったのです。
それまでは、「本当にこれは仕事として成り立つのだろうか?」と考えていたのですが、それが一気に、「これは、やり方によっては、すごいことになるかも!」という期待へと変化したのです。
それがこの仕事の可能性を実感した瞬間でした。
この業者と出会ったことによって、可能性を信じて動き続けるという選択が出来たことは本当に私にとって素晴らしいことでした。
同時に、その後の大きなリスクも背負うことになり、結果として、それが全国展開へと繋がったのですが、それはまたの機会にお話したいと思います。
何でも、続けていると、何かしら、転換期があるものです。
この雨漏り修理の仕事に関しても、転換期が何度かありました。
その転換期まで耐えられるかどうか、そしてその転換期にどんな行動をするのか、がその可能性、未来を決めると思っています。
そして今も、新しい転換期を迎えています。
その転換期を一緒に頑張って乗り越えてくれる、粘り強いスタッフがどこからか現れてくれないだろうか、と考えているところなのです。