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【代表インタビュー】27歳の転機からエンドラインの20年: 挑戦と成長を共にする仲間を求めて

▼山本の経歴

1973年 大阪府茨木市生まれ

小学生の頃から福岡育ち

福岡大学に入学後、5年で退学し、1年間土木作業に従事

活躍中の芸人に憧れ、某事務所に所属

「福岡大学」「ひげもぐら」というコンビ名で2年半ほど活動

▼エンドラインを立ち上げたきっかけ(経緯)

ーー芸人のお仕事を辞められたあと、どのようにエンドライン立ち上げにつながっていくのでしょうか?

――山本社長(以下、山本):芸人を辞めたあと、1年ほどフリーターをやっていました。ただもう27歳になるので「そろそろきちんと仕事に就かなければ」と考えたんです。ノボリや看板を制作する会社を含めて、15社、入社試験を受けて、13社合格しました。


当時はITバブルの状況でしたし、自分の経歴が面白いと思われたようです。合格した会社のなかからノボリや看板を扱う会社を選びました。



ーーその会社を選ばれた理由を教えてください。

――山本:もっとも社員数が少なかったからです。私は福岡のビジネスの中心地である天神や博多でスーツを着てネクタイを締めて働くイメージをまったく持てませんでした。そのため田舎に拠点があり、社員数が少ない会社を選びました。攻めた理由ではなかったですね。



ーーその会社で何年くらいお仕事をされましたか?

――山本:その会社で4年半、勤めました。今でいうところのブラック企業に近い会社でした。私はエンドラインを起業してから20年ほど経ちますが、この20年よりも、当時入社した会社での4年半のほうが、きつかったです(笑)。


社長が朝7時10分に来るので、朝7時出社が絶対でした。社長が出社してからは8時半まで「ミーティング」です。ミーティングの内容は「なぜ営業成績が上がっていないのか」と、延々と責め立てられる、というものでした。


始業時間の9時になると「必ず会社を出なくてはいけない」のがルールでした。書類仕事やメールを送る作業などをやろうものなら「サボっている」と言われます。なのでとにかく9時に会社を出ていました。


ノルマも当然あり、ノルマをこなせていなければ会社に帰ってくるな、と言われます。さらに月の目標を週で割り、さらに日で割り、その目標を1日の労働時間の8時間で割って、2時間ごとに「目標を達成できたか」を社長に連絡するように指示がありました。


ノルマを達成できていないときは「どうするんだ」と言われるんです。「どうするんだ」と言われてもどうしようもないですよね。やるべきことをやっても、ノルマをこなせないことだってあるわけですから。


辞めて起業した今だからこそ言えることですが、無茶ながらもかなりメンタルが鍛えられたので、良い経験だったと思っています。


何度も「辞める」と社長に伝えていましたが、そのたびに引き止められていました。でも4年半経って、土日の出社も頻繁にあったことで、体がついていかなくなり、辞めさせてもらいました。


引継ぎで入った方と話をしたところ「一緒に独立しないか」という話を持ちかけられたので、その方と一緒に独立し、エンドラインを立ち上げました。31歳の9月29日でした。辞めてから開業まで1ヶ月くらいでしたね。



▼モリアゲの本質とは(会社のMission)

ーー社長にとっての「モリアゲの本質」とはどのようなものでしょうか?

――山本:会社として「目の前にいるその人とその場所、その時間をモリアゲる」と定義しています。


「モリアガる」とは、人だけが感じる感情の高ぶりで、特別なものです。この定義をする前はエンドラインとしてノボリや看板をメインに扱っていました。しかし社名である「エンドライン」とノボリや看板がいまいち結びついていなかったんです。


変えたい、と考えていた矢先、経営者仲間との飲み会で「お前はモリアゲ屋だ!」と言われたんですね。


そこで「ピン!」と来ました。


モリアゲ屋っていいな、と思いました。とはいえそのままでは芸人の名前のようにも感じられたので「モリアゲアドバイザー」と整えました。


「モリアゲアドバイザー」であれば、スポーツチームでも不動産でも、採用説明会でも我々の会社が何をやっているのか、をわかりやすく伝えられますから。


左手のこぶしを突き上げているロゴには「業界の革命児」を標ぼうするイメージが込められています。



▼なぜ面接で「やりたいこと」を聞かないのか

ーー社員の皆さまに取材させていただいたとき、皆さん「入社動機を聞かれなかったのが良かった」と話されていました。なぜ採用面接で「やりたいこと」を聞かないのでしょうか?

――山本:たとえばUNIQLOのような世界規模の衣料品店であれば、会社で働くイメージ、何が仕事か、がわかりやすいですよね。しかしエンドラインは小さな会社ですし、できる限り情報は公開していますが、伝わりにくいこともあるはずです。


その少ない情報しかない状況で、明確な志望動機を話せる人は少ない、と思います。私なら言えません。自分でもわからないので「入社して何がしたいの?」なんて質問は就活生には聞かないようにしています。


そしてまだ小さな会社なので、会社がやることも、どんどん変わっていきます。なので就活生の希望を聞いても、応えられない可能性があるんです。


たとえば「モリアゲ」に関わる仕事をしていきたい、ならOKですが「プロスポーツチームのSNS運用をやりたい。その経験があります」と言われても、その仕事を任せてあげられる保証は、ありません。


ただし「なぜエンドラインに応募したのか」くらいは、軽く聞きますよ。


そうすると大抵「写真の笑顔が素敵だった」とか「ネットニュースで見かけた」という回答をしてくれます。その粒度でOKです。


▼エンドラインが考える「スポーツの力」とは「何」か

ーー今エンドラインでは「スポーツ飲み会」を取材されるなど、スポーツとのかかわりが増えています。エンドラインが考える「スポーツの力」について、聞かせてください。

――山本:スポーツの試合を観戦した人たちは、プレイそのものや、懸命な姿に心を打たれ、誰しも応援したくなるものです。普段はサッカーの試合を観ないけれど、ワールドカップの試合は観戦する、といった人もいます。


スポーツやスポーツに打ち込む人の姿は、理屈抜きに人々を惹きつける「力」があるんです。プレイしている選手を応援する人たちをみていると、単純に「素晴らしい光景だな」と私は感じます。


この「理屈抜きに応援したくなる」魅力こそが「スポーツの力」ではないでしょうか。エンドラインはこの「スポーツの力」を陰ひなたから支える存在でありたい、と思います。



▼『スポーツ飲み会』とは「何[1] 」か

ーー「スポーツ飲み会」立ち上げの経緯について教えてください。

――山本:スポーツチームのオーナーさんや経営層の方々との付き合いが出てきたとき、スポンサー営業の重要性を知りました。集客に苦戦しているチームだとなおさらスポンサー営業の負荷は高まります。


お客さんがいない状況で「スポンサーになってください」とお願いしても、手を挙げる人はなかなかいません。


そして集客の仕方も、最適ではないやり方をしていたチームがありました。地元の皆さんにアピールしなければいけないのに、SNSを使っている、といったことです。地域の人たちに試合を観に来てほしいなら、まずチームの名前を覚えてもらう必要があります。


さらに営業の仕方も直接訪問したり電話で営業したりすると、拒絶反応が出やすくなるため、少しずつ距離を縮めなくてはいけません。


少しずつチームに興味をもってもらう人たちを増やすことで、そのうち「このチームのスポンサーになってみよう」という方々が出てきます。



そういった長期的な戦略の入口として「スポーツ飲み会」を企画しました。短期的には成果は出ないと思いますが、認知を広げ、将来のスポンサー獲得のためには、一役買ってくれると思います。


1回で50人が「スポーツ飲み会」に参加するとして、1年に4回開催すると、200人が知り合うことになります。5年、10年と続けるうちにその規模はどんどん大きくなります。スポンサーにならないとしても、チームの認知度は確実に上がっていくんです。


スポーツチームを運営している人たちは、チームの運営にかかりきりになることも少なくありません。スポーツチーム同士が出合う場としても機能するといいな、と思います。


ーー「スポーツ飲み会」は今後、どのような展開を考えておられますか?

――山本:「スポーツ飲み会」を東京でやらないか、とのお声をいただくこともありますが、基本は福岡で開催したいと考えています。


「スポーツ飲み会」は、エンドラインの社員のほか、インターンの学生さんたちがスポーツチームの経営者の方々とお話ができる貴重な機会になっています。


またこういったイベントは、規模を大きくすれば良いわけではありません。1人が話せる人数や時間が限られている以上、規模が大きくなり参加者が増えると、参加者同士が話す機会が減ってしまいます。


それでは「スポーツ飲み会」に参加する意義がなくなってしまうんです。一度、100人規模で開催したことがあるのですが、参加者の熱量や満足度が、期待したほど高くなかったんです。適正な規模は、40人から50人ほどですね。



▼エンドラインで活躍できる人物像

ーーエンドラインで活躍できる人物像について、どのように考えておられますか?

ーー山本:私が明確に持っているのは「テキパキ動けて、人が好き」な人です。人が好きであることは、エンドラインの社員にとって必須条件ですね。人と会うのが仕事ですから。自分独りだけでコツコツ作業したい人は、エンドラインには向いていないと思います。


またエンドラインの業務は、スピードが求められます。「ノボリ500枚」というクライアントからの注文に対して優先しなければいけないのは、良いデザインを仕上げることよりも納期を守ることの方が多いからです。そのため「走りながら考える」人が向いています。


今のエンドラインが求めるのは「石橋を叩いて渡る」のではなく、「見るまえに飛べ」ができる人です。もっと言えばマルチタスクが得意な人は、エンドラインで活躍していただけます。


将来的にスポーツチームのマーケティングの会社を立ち上げたときには「石橋を叩いて渡る」人材も必要になると思います。



▼エンドラインで実現できるキャリア例

ーーエンドラインで実現できるキャリア例について、教えてください。

ーー山本:今のところ空いている役職のほうが多いです。2024年の4月から6人になる小さな会社ですから。そしてこれから管理職となる人材を育成していかなければいけない、と考えています。


逆に言えば、マネージャーになりたい人にはチャンスが多い環境です。


今私の右腕として当社で活躍してくれている副社長の石谷のような人材が、あと2人くらい必要です。経営陣として4人くらいの体制が欲しいと考えています。


とはいえ中途で中間管理職を採用しようとは考えていません。以前、中途採用で失敗した経験があるためです。


だからこそ成長意欲が高い人、野心を持って仕事に挑める人にはチャンスが多いと思います。


ーー中間管理職になることをキャリアの1つのマイルストーンとする場合、学生さんたちにどのような経験をしてもらいたいですか?

ーー山本:何らかの「挫折」を経験してほしい、と考えています。やはり挫折を経験し、それを乗り越えた経験を持つ人こそ、社会人・ビジネスパーソンとして成長できる余地が大きい、と感じるからです。


経営者にたとえると、生死の境を経験したか、語弊はあるかもしれませんがいわゆる牢屋に入る経験をしたか、あるいは本当に死にかけたか、といった3つを経験した経営者の会社は大きく成長する、といわれています。ブレイクした会社の経営者の方々を見ると、一理あるな、と思います。


ーーイメージしておられる「挫折」の例を教えてください。

ーー山本:受験に失敗した、部活で怪我をした、レギュラーから補欠になったなどがあると思います。私が注目するのは、挫折と感じる経験をしたとき、その人がどのようにメンタリティを回復させたか、です。仕事において挫折を経験することはよくあることなので、挫折からの回復過程は、仕事にも通じるものがあります。

だから入社時点の能力よりも、本人の性格を重視しています。あとは「この人から何かを買いたいか」という視点でみていますね。


「この人から買いたいか」は、私にとって理屈ではなく生理的なものです。私の会社である以上、私の感性と一致するかどうかは面接でもっとも重視します。エンドラインでは最終面接として社内インターンを経験してもらいますが、その理由は、お互いの空気感を共有しあえるからです。


ーーインターン前と後で、学生さんの印象が変わることはありますか?

――山本:ほぼありません。ちょっとでも違和感のある方は、インターンまで行くことはないからです。


エンドラインの面接は社長の私が一次面接、副社長の石谷が二次面接を担当するちょっと珍しいシステムです。


私は直感で選びますが、石谷はロジカルに人を見てくれます。それでバランスが取れているんですね。


私は石谷の判断に全幅の信頼をおいているので、石谷がNO、といえば、私がOKと言っても入社することはありません。



▼エンドラインの5年後(10年後でも)の展望

ーーエンドラインの将来展望を教えてください。

ーー山本:まず、5年後には上場させたい、と考えています。上場の可否はありますが、上場していないことで、ビジネスにおいてイニシアチブが取れないことが多いため、デメリットを感じているからです。


また私は将来、エンドラインを分社化して、スポーツチームのマーケティングを請け負う会社を作ろう、と考えています。


スポーツマーケティング専門の会社を作りたいんですね。


海外のスポーツチームと比べて日本のスポーツチームの経済規模はまだ小さいため、会社も選手も「儲かっている」人はごく一部です。スポーツにお金が入らないのはもったいないな、と思います。


モリアゲアドバイザーとして、熱狂だけではなく経済的にもチームを支えたいですね。


そして会社を成長させることで、社員の給料をどんどん増やしていけたら、と思います。


ーーそのほか、将来的にやりたいことはありますか?

ーー山本:スポーツチームを買収してオーナーになることです。明確に自分のビジョンに入っています。日本のJ1チームのような規模でなくてもいいんです。海外の小さなスポーツチームでもいいので、地域で求められているスポーツチームを支えたいと思っています。


私の知り合いが実際に、カンボジアとナイジェリアでサッカーチームを運営しています。現地に行くと、そのチームの存在が地域の人々からとても応援されているさまを見ることができます。オーナーは「みんなが喜んでくれて嬉しい」と話していて、私も共感して泣いてしまいました。


人々の役に立つことが、人々に求められることがこんなにも嬉しいことなんだな、と実感しましたね。


人口が少ない地域や国でもいいので、ぜひスポーツチームのオーナーになりたいと思います。


2024年の4月からは、決算書もほぼ社員に公開する準備をしています。役員報酬も公開します。社員にとって風通しの良い、情報共有できる会社を目指しています。


ーーなぜ決算書まで社員に公開されるのでしょうか?

ーー山本:会社をどんどん成長させるために、社長の私と同じ目線で仕事に向き合ってほしいからです。数字を常に意識することで、経営者と同じ視点を持つことができます。3年ほどかけて経営者目線の社員を増やしていきたい、と考えています。

社員たちが経営者目線をもつまでに成長したとき、さらに会社が発展していけるはずだからです。



▼就活生に向けて「ひと言」お願いします

ーー就活生に向けて「ひと言」お願いします

ーー山本:何をやるかも大切ですが、私は「誰と働くか」を重視しています。そのため、エンドラインに入社していただく方々とは、密にコミュニケーションをとり、良い会社を作っていきたい、と考えています。


良い会社に入社するのではなく、自分が良い会社を作っていくんだ、という強い意欲をお持ちの方とたくさんお会いしたいですね。


私や石谷と1対1で話をしたい方は、ぜひご応募ください。




・・・

今回は、社員インタビューの集大成として、社長の山本に話を聞きました。エンドライン起業から現在にいたるまで、ひたすらに走り続ける姿勢に共感し、成長したい、と考える就活生の皆さん、エンドラインの面接で私やメンバーと話をしてみませんか?

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