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人の思いを形にする仕事とは?~コーディネーターのお仕事①

こんにちは。エンパブリックのスタッフの矢部です。

エンパブリックで、どんなことをしているのですか?と聞かれると、なかなか明確に答えるのは難しいのですが(色々しているので…)、私の業務をみると、圧倒的に色々な人とコミュニケーションをしていることが多いと思っています。

エンパブリックの理念は「思いのある誰もが動き出せ、新しい仕事を生み出せる社会へ」

それを実現するスキームとして「エンパブリック・サイクル」がありますが、その最初一歩は「自分の思いを口にする」です。
地域で活動を立ち上げることも「思いを形にする」一つとなりますが、その一歩も、やはりまずは「やってみたいこと」「モヤモヤとしていること」を口にするということから始まります。



ということで、例えば、地域のプロジェクトの中で、参加者の方の「やってみたいかも」という言葉をキャッチすると「それいいですね! ちょっとお話を聞かせていただけませんか」と、すかさず声をかけ、その人のモヤモヤや、できたらいいな、あったらいいなを聞いていくことからはじまります。

私の担当している千代田区のプロジェクトでも、ある方の「男性の仕事と育児」の両立について、同じような思いのある人と話してみたいかも、というところからスタートした活動がありました。

「仕事と育児の両立」といっても、それぞれの人が「はて?(今風にいうと)」ところは違います。
仕事をしながらもよき親になりたいのか、パートナーとうまく協力関係を築きたいのか、子育てしながらのキャリア形成なのか、時間制約がある中での子どもとの向き合い方なのか、などなど。
それらの思いを一括りにして「大体、子育てと育児の両立といった話ですよね」としてしまうのは、その人の本当の思いの実現につながらないことになります。

一方で、最初の「やってみたいかも」というところだと、ご本人も自分が何を課題と感じているのかぼんやりとしていることもあります。だからこそ、何度もお話を聞いていくことで、ご本人自らが自分に問いかけ続け、本質に気づいていくのです。

千代田のプロジェクトでも、何回かお話をしていくうちに「男性も育児をしながらのキャリア形成が難しい時代、それを考えたい」というところが焦点ということがわかり、「じゃ実際に対話の場をやってみましょうよ」ということになりました。

ここからは、エンパブリックのノウハウの出番です。ワークショップデザインなどの講座もしているエンパブリック代表の広石も相談にのながら、「対話のワークショップ」を一緒に設計していきます。
どんな人と何を共有したいですか? 参加者の人にこの対話で何を体験してもらいたいですか? 何を持ち帰ってもらえるといいですか? 次にどんなことにつながったらいいですか? と一緒に考えていくうちに、場の企画ができていきます。

そうして、最終的には、その男性は、千代田区で地域の活動団体が集まる大きめのイベントで「男性の仕事と育児」をテーマとした場のオーナーとして場を実施するに至りました。また、そこに参加していた男女共同参画関係の区の職員の人ともつながり、もっと区内で広げていきましょうということにも!

一つの「ちょっとやってみたいかも」という声から、このような形になり、次に広がっていくというのを目の当たりにするのは、とてもうれしい瞬間です。

社会をよくするとか、地域課題解決とか言われますが、それはすぐにできるものではなく、一人の人の思いから始まり、地域や組織の中で丁寧な一歩一歩を積み重ねてこそだと思います。それを感じ、少しでもその動きが加速するためのお手伝いができるのが、エンパブリックの仕事の醍醐味だと思っています。

みなさんも、誰かの思いを形にするのを一緒に取り組んでみませんか。

※都会での新しいコミュニティについて探求する「ちよだコミュニティラボ」はこちらから


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