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コーチングがコンセプトの塾「マイベスト」を設立したワケ(前編)

はじめまして。有限会社EISEN代表取締役、「少数精鋭・個人指導マイベスト」代表の安田卓史です。弊社のページをご覧いただきありがとうございます!

「少数精鋭・個人指導マイベスト」は、生徒の主体性と自立心を引き出すために、コーチングの手法とマインドセットを指導の根幹に据えた、ちょっと風変わりな自立型個別学習塾です。



自立型個別学習塾って、どんな塾か少しイメージがしづらいですよね。

簡単に表現すると、
◎先生が一方的に勉強を教えるのではなく、生徒自身が自分で考え、自分の力で問題解決をする力を身につける塾
◎目標達成マインドと目標達成のスキルを身につける塾
◎学ぶ理由を探求しながら、勉強のやり方を身につける塾
といったところでしょうか。

マイベスト開校当時、このような理念・コンセプトの塾は全国的にも非常に珍しく、教育専門誌にも何度か取り上げられたことがあります。


では、なぜ私が大きなリスクを冒してまで、このような全く新しい塾を創ろうと思ったのか。もしよければ少数精鋭・個人指導マイベスト設立に至るまでの小さな物語にお付き合いください。


テストで0点を量産した勉強大嫌いの子ども時代

私は小学生のころ、俗に言う『落ちこぼれ』でした。

小学生時代は、毎日泥んこになりながら、外遊び、探検、基地作り、虫取り、魚釣り、木登り、缶けり、ちょっとしたいたずらもしました。

学校は毎日楽しく通っていましたが、勉強はさっぱりダメで、宿題はほとんど手つかず。
テストでは、0点を取ったこともあります。
いつも先生に怒られ、ずいぶん遅くまで居残りをさせられていました。

そんな小学生時代に、私は生涯忘れられない恩師に出会うことになります。

小学3・4年生の時の担任、岩原先生です。
岩原先生の優しい眼差し、そして時折見せる厳しい表情を、今でも鮮明に覚えています。

岩原先生は、授業前によく本を読み聞かせてくださいました。
私に読書の楽しみ、作文の楽しみを教えてくださったのは、他でもない、岩原先生です。

しかし、勉強面では本当に厳しかった。

先生は毎日、本当にたくさんの宿題を私たちに課しました。
勉強嫌いだった私は、そのほとんどを、適当にこなし、ごまかす毎日。
優等生を恨めしく思いながら、相変わらず勉強からは逃げていたのです。

ある日、生徒のほとんどが恐怖していた、漢字100問テストが行われました。
100問をすべて覚えていなければ、覚えきるまで居残り決定です。
全問正解するまで返してもらえません。

私は、クラスの居残り勉強組の常連でした。しかし、今回は事情が少し変わります。
大好きな魚釣りを友達と約束していた私は、居残りだけは絶対に避けなくてはなりません。

テスト前日、私は必死になって練習しました。
声を出しながら繰り返し書き、すべて完璧に覚えるまで、意地になって練習しました。

テスト当日。手ごたえは十分です。
そして、緊張のテスト返却の日…。

先生は私の耳元でそっと私につぶやきました。
『安田くん、よく頑張ったね。安田くんはやればできるって、先生は知っていたよ。』
先生の瞳が優しく微笑んでいました。

『はじめて大好きな先生に認めてもらえた!』

先生の本当に何気ない一言に、私の心は喜び安心と暖かさで満ち溢れ、涙をこらえるのに必死でした。

結果は…

97点…

『あれだけ練習したのに、あれだけ自信を持っていたのに100点が取れなかった!』
私は先生の優しい一言に胸がいっぱいになると同時に、激しい悔しさに苛まれ、ついに感情を抑えられなくなってしまったのです。

大粒の涙はとめどなくあふれ出て、私は言葉を失いました。
先生は、私の気持ちを察知してくださったのでしょう。
先生は私の肩をポンとたたき、もう一度笑顔で、
『安田くん、よく頑張ったね。もう君は大丈夫だよ。』
と励ましてくださいました。

それからです。私の中で、何かが大きく変わったのは。

試練が訪れるたび、『僕は大丈夫!絶対できる!』
こう自分に言い聞かせ、立ち向かえるようになった気がします。

その後のテストでは、ほとんどが100点満点、宿題もしっかりやり、勉強も少しずつ楽しく感じるようになりました。

少年時代の取るに足らないエピソードですが、岩原先生が、そして先生のあの温かいお言葉が、私の人生を大きく変えてくれたのだと思っています。


熱血教師バカの挫折

学習塾の教師として27年、私はこれまでに、6000人以上の子ども達を指導してきました。
そして今では、一つの確信を持つに至ります。

それは、『この世に成長しない子どもは一人もいない!』
ということです。

至極当然のようなことを言っていますが、こう確信を持てるようになるまでに、私は本当にたくさんの挫折を経験してきたのです。

若かりし頃、私は同僚に、『熱血教師バカ』というあだ名をつけられたくらい、生徒指導にのめり込んでいました。
寝ても覚めても生徒のことばかり考えていたのです。

頑張って結果を出したときの子ども達の喜ぶ顔を見るのが、本当に嬉しかった。
自信を失っていた子が、少しずつ少しずつ自分自身を肯定できるようになっていく。
そんな姿を見るのが何より嬉しかった。

私は、『この子達のために出来ることは全部やろう!』
『一人残らず全員の成績を上げてやる!』
そう心に決めてがむしゃらになっていました。

こうして、私自身がビックリするような目覚しい成果を上げる生徒がたくさんでてきました。

しかしです。何かがおかしい…
この想いがずっと私の心に引っ掛かっています。

そうです。

目覚しい成果を上げていく生徒もいる反面、全く成果を上げられていない生徒もいるのです。
私は、この問題にずっと思い悩んでいました。

『内容も十分に理解させた』
『指導スキルも磨き続けた』
『勉強メニューもスケジュールも作ってあげた』
『効率よく得点するための勉強の仕方も教えてあげた』
『教材も予想問題も作った』
『補習もした』
『思いっきり励まし、勇気づけた』

『自分ができることは全てやっているはずなのに…』

ある時、私はとんでもない誤りをしていたことに気がつきました。
そして、成果を上げていく子に見られる、ある共通点に気がついたのです。

それは、恐ろしく単純な事実だったのです。

後半に続く・・・

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