11.国際協力のいま/日本・途上国 相互依存度調査 DATA BOOK 2010
先進国が途上国に手を差し伸べることは、地球の未来と世界の平和を守るためであり、同時に先進国自身の将来を支えることでもあります。 日本はいま、その経済規模に見合った援助を行っているといえるでしょうか? ...
https://www.jica.go.jp/aboutoda/interdependence/jica_databook/11/index.html
こんにちは。営業ハックの大迫です。
毎週金曜日に社会人の方にも役立てるSDGsの知識をお届けしています。
ご存知でしょうか。
カンボジアでは、5歳までに命をなくす子どもが10人に1人いることを。*1 必要な予防接種やワクチンを接種できないことにより、助かる命も助からない子どもたちが世界にはまだたくさんいます。
マラウイの医師の数は、日本で414人に1人いるのに対し、マラウイでは63,949人に1人の割合しかいません。その差はなんと10倍以上。医師の数が少ないことにも驚きですが、同時に適切な医療を受けられない子どもたちもたくさん存在します。サハラ以南のアフリカ諸国では、マラリアになった子どもの約70%が治療を受けられないのです。
( 出典: https://www.unicef.or.jp/special/19sum/ )
では、日本ではなにも問題がないかと言えば日本特有の問題が存在します。それが「健康寿命と平
均寿命の差」です。医療が発達しているが故、健康を害しても生存していられるものの、健康上の
問題で日常生活に制限のある期間が平均で約10年あるそうです。健康寿命を延ばすべく、適切な食
事や適度な運動を若いうちから意識していくことが必要になります。
少し長いですが、今回も目標の下に掲げられているターゲットについても見てみましょう。
▷ 3-1:2030年までに、赤ちゃんがおなかの中にいるときや、お産のときに、命を失ってしまうお母さんを、2030年までに、産まれる赤ちゃん10万人あたり70人未満まで減らす。
▷ 3-2:すべての国で、生まれて28日以内に命を失う赤ちゃんの数を1000人あたり12人以下まで、5歳までに命を失う子どもの数を1000人あたり25人以下まで減らし、2030年までに、赤ちゃんやおさない子どもが、予防できる原因で命を失うことがないようにする。
▷ 3-3:2030年までに、エイズ、結核、マラリアや、これまで見放されてきた熱帯病などの伝染病をなくす。また、肝炎や、汚れた水が原因で起こる病気などへの対策をすすめる。
▷ 3-4:2030年までに、予防や治療をすすめ、感染症以外の病気で人々が早く命を失う割合を3分の1減らす。心の健康への対策や福祉もすすめる。
▷ 3-5:麻薬を含む薬物やアルコールなどの乱用を防ぎ、治療をすすめる。
▷ 3-6:2020年までに、交通事故による死亡やけがを半分にまで減らす。
▷ 3-7:2030年までに、すべての人が、性や子どもを産むことに関して、保健サービスや教育を受け、情報を得られるようにする。国はこれらを国の計画のなかに入れてすすめる。
▷ 3-8:すべての人が、お金の心配をすることなく基礎的な保健サービスを受け、値段が安く、かつ質の高い薬を手に入れ、予防接種を受けられるようにする(ユニーバーサル・ヘルス・カバレッジ)。
▷ 3-9:2030年までに、有害な化学物質や、大気・水・土壌の汚染が原因で起こる死亡や病気を大きく減らす。
▷ 3-a:すべての国で、たばこを規制する条約で決められたことが実施されるよう、必要に応じて取り組みを強める。
▷ 3-b:主に開発途上国で大きな影響をおよぼす病気に対するワクチンや薬の開発を助ける。また、国際的な約束や宣言にしたがって、安い値段で薬やワクチンを開発途上国にも届けられるようにする。
▷ 3-c:開発途上国、特に、最も開発が遅れている国や島国で、保健に関わる予算と、保健サービスに関わる職員の数や能力、その人たちへの研修を大きく増やす。
▷ 3-d:すべての国、特に開発途上国において、その国や世界で健康をおびやかす危険な状態が発生したときに、それにすばやく気づいて知らせ、危険な状態を減らしたり、対応したりする力を強める。
「目標3」は、健康や寿命以外にも、「交通事故の減少」や「薬物・アルコール依存症の減少」も目標に掲げられているため、身近にできることはたくさんあります。ぜひ、興味を持ったところから始めてみてください。
次週は、「目標4:質の高い教育をみんなに」についてお話しします。お読みいただき、ありがとうございました!
*1: 「国際協力のいま(JICA)」より
参考資料:「先進国の子どもたちと持続可能な開発目標」より
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