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アジャイル開発に参加してみた所感

Photo by James Harrison on Unsplash

本日も(かろうじて少しだけ)仕事の話です。

現在参画しているプロジェクトの現場では、アジャイル開発が採用されており、その手法下で作業が進行しています。これまではウォーターフォールの開発しか経験したことがなかったため、新鮮な気持ちかつ様々な発見があります。

そもそも「アジャイル開発」とは何でしょうか?
アジャイル開発は、システムやソフトウェア開発におけるプロジェクト開発手法のひとつで、大きな単位でシステムを区切ることなく、小単位で実装とテストを繰り返して開発を進めていくシステム開発の手法のことですね。従来の手法に比べて開発期間が短縮されるため、アジャイル(素早い)と呼ばれています(アジャイル(Agile)とは、直訳すると「素早い」「機敏な」「頭の回転が速い」という意味)。

一方で前述のウォーターフォール開発ですが、こちらはウォーターフォール(日本語に訳すと「滝」の意)の言葉の通り、工程を策定して細かく分け、川上から川下に向かって流れる滝のように、上流工程から下流工程へ順次移行していく開発手法です。一般的に(上流)基本設計、詳細設計、コーディング、テスト、リリース(下流)へと進んでいきます。

主な開発手法であるこの両者ですが、各メリット・デメリットは以下の通りです。
【ウォーターフォール】
 <メリット>
  ・工程が決まっているため進捗管理がしやすい
  ・各工程でのタスクが決まっているため、一定の品質を担保できる(しやすい)
 <デメリット>
  ・実際に動く成果物ができるのに時間がかかる
  ・工程途中での仕様変更が難しい
【ウォーターフォール】
 <メリット>
   ・不具合が発覚した際に手戻りが少ない
   ・計画段階で綿密な仕様を決めないため、仕様変更等に柔軟に対応できる
 <デメリット>
   ・仕様を明確に決めないがために、仕様がブレやすい
   ・スケジュールを詳細に決めないため、進捗管理が難しい

以上を踏まえて、2ヶ月間アジャイル開発に参加してみた私の所感について述べさせていただきます。

(1)スピード感がありメリハリが効いている<良い点>
アジャイル開発においては短い単位でフェーズを区切り、都度ゴールを決め、開発を重ねていきます。
私が所属する現場では、1フェーズ(=スプリントと呼んでいます)1週間(5営業日)と定めて、まず初日に誰が何を担当するかを決め、2~4日目で作業を行い、5日目でレビュー、振り返り会をして終了という流れで開発を進めています。
つまり、1スプリント内で純粋に作業に充てられる時間は「3日間」しかなく、その中で一定量の作業をしっかり終わらせていかなければいけないため、その3日間はこれまでになく(今まではサボっていたという意味ではなく…笑。強いて言えばウォーターフォールのプログラム期の終盤のような感じで)作業に集中することになります。ただ何にせよ3日間なので集中を持続することも難しくなく、結果的に作業に向き合う時とそうでない時のメリハリがとても効いていて、作業効率の面でとてもよいと感じました。

(2)頻繁にメンバーと話し合う機会がある<良い点>
現在の現場では、アジャイルの中でも「スクラム」というコミュニケーションを重視するスタイルを採用しています。そのこともあって(必然的なものを含め)メンバーと話す機会が非常に多く設けられています。かつて、あまりにもメンバー同士の会話が少ないことでこの業界に嫌気が刺してしまった私にとってこの環境はとても有り難いものです。

(3)早々にコーディングに着手でき、すぐ動いているものがみられる<良い点>
聞いていた通り、動いている成果物を常に目の前に置いて工程が進んでいくような感覚です。
イメージしやすく話が早いのは良いことですね。

(4)ドキュメントがあまりない、あっても簡易<良い点・悪い点>
話には聞いていましたが、カッチリしたドキュメントが想像以上に少ないです。ドキュメントの作成は、かなり神経を遣いますし時間もかかるので、作成機会が少ないことは良いことではありますが、一方で「どういう要件・仕様だったっけ?」というときに、それがしっかりまとめられたものがない(そもそも仕様が必ずしもまとまっていない)ため、確認の手段に乏しかったり、認識が人によってまちまちで混乱が生じるという欠点もあり、良し悪しだなあと感じました。

(5)メンバーの人間力が問われる<良い点・悪い点>
アジャイル(少なくとも私の現場)では、とにかく「都度のスプリント内で定めたタスクがスプリント内で完結すればよい」ということが最重要であり、そこに至る細かい方法は問われません。そういう意味で個々の裁量に任されていて自由度が高い一方、自ら考え動いて形にしていく(必要であれば周りもどんどん巻き込む)ことができるかできないかで、人によって成果の質や量に多少分かりやすく差が出てしまう
面がある気がします。私は細かく言われない方が楽なタチですし、動ける方ではあると思うので困ってしまうことは今のところありませんが、人によっては大変そうだと見受けられることがあります。もっとも成果の伴わない長時間労働は様々な意味で悪とされる昨今、これは仕事をするうえで本来の姿であろうとも思いますので、しっかりついていけるよう精進したいところです。

取り急ぎ、以上です。
結論としては、確かに通説として言われている通りですが、上記(5)などは実際に環境下で仕事をしてみないと分からなかったことですね。長く続けるほど、また新たな気付きが出てくるかもしれません。
「アジャイル」ってよく聞くけど、どんな感じ?という方の参考になれば幸いです。

個人的には今のところ、良いように適応できているのではと感じています。
チーム内で存在感を発揮し続けていけるよう、励みたいと思います。

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