みなさんこんにちは、秘書・人事の黒木です。
一度収束を見せたコロナが再度広まりを見せ、リモートで仕事をする場面が続きそうな今日この頃。最近ライティングを担当した記事でコミュニケーション方法について気づきを得て、実践していることを紹介したいと思います。
記事のタイトルは『【チームの未来】チームなんてない。それぞれの個々の関係性だけが鍵 ―ガイアックス 木村智浩氏』です。
https://team.actiba.net/column/team-future-gaiax
記事の大きなテーマとしてはタイトルにある通り、チームのあり方を考えたときに個々の関係性こそが重要だというものです。
チーム・組織といった構造を示す言葉で人を管理するのではなく、個々の関係を意識することでチーム・組織をよくしていくべきという主張はとても共感できるものでした。
この記事書いている最中、私自身としては複数のチームに所属する自分の働き方を肯定される思いがあり、この記事を担当できて非常に幸運だったと感じています。チーム作りを考えるうえで非常に面白い内容になっていますので、ぜひ読んでみてください。
こちらの記事は遊びと対話を活用したチーム向けプログラムによって、オンライン/デジタル化したコミュニケーションの課題解決を支援する「アクティ場For Team」というサイトのコラムに掲載されています。
https://team.actiba.net/
こちらのサイトでは社内研修やオンライン・オフラインで実施できるレクリエーションを紹介しています。各コンテンツはより良いチーム作りのための対話を活性化させることを目的としていますので、オンライン・オフラインでのコミュニケーションに課題を感じている組織はぜひ参考にしてみてください。
記事の話に戻りますが、様々な学びがあったなかで今回紹介したいのは、NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)についてのパートです。
記事の中でNVCはMicrosoftが社員向けに推進したコミュニケーション法だと説明されています。具体的にどういうものかというと、相手に何かを伝える際に表現方法を変えると、相手のへの響き方が変わるというものです。
たとえば、「〇〇して」ではなく、「私は今これが必要だという気持ちを抱いています」と表現する。「どうしてできていないんだ」ではなく、「準備してもらえていなかったことに対して、困惑して焦っている」と伝えるものだといいます。
NVCが目指すのは、指摘や非難ではなく共感をコミュニケーションのベースに置くことです。「アイメッセージ」として認識している方もいるかもしれません。
私はこの話を聞いたときに、なるほどなと思いました。確かに、失敗を非難されるよりも、気持ちを伝えられるほうが、相手のメッセージが胸に響きます。そしてなにより、指摘や非難は相手を傷つけますが、気持ちの伝達ではそのリスクを回避できると思いました。
そして、このようなコミュニケーションは表情や声色、ジェスチャーなどが伝わりにくいテキストメッセージやビデオ通話の際にも活用できると感じたのです。あるいは、発信する側ではなく、受け取る側であっても意識すべきだと考えました。
テキストで依頼を送るときに「こうしてくれると私はとても助かるし、安心できる」と添えてみる。画面越しに話を聞いて無言であいづちをうつのではなく、「あなたの話を聞いて、こんな気持ちになったよ」と答えてみる。
一方通行で無表情になりがちなオンラインでのコミュニケーションにひと手間加えることで、相手に伝わる印象は全く違ったものになると思います。
もちろん、NVCはオフラインでのコミュニケーションで意識してもいいことです。対面であっても、一方的になにかを伝える行為は攻撃的に響く恐れがあります。感情を介して、共感を引きだすように伝えられるほうが多くの人にとって優しいものになるはずです。
何が起こったかよりも、その結果どんな気持ちになったかを伝えることで、私たちのコミュニケーションはもっとやわらかく、そして温度感のあるものになると思います。
正直、私にはこのコミュニケーション方法をもっと早くから意識できていればという思いがあります。「この発想が頭のなかにあれば、ああいう言い方はしなかった。もっと良い形で伝えられたのに」という心当たりがあります。
私の場合はオンライン・オフライン問わずこのようなことを考えたのですが、オンラインでコミュニケーションをとる場面で、「まだまだオフラインとの違いに慣れない」という方は多いのではないでしょうか。
Zoomやチャットツールを用いて、オンラインでコミュニケーションをとる際には自分が思っている以上に、反応が相手に伝わりにくいものです。
自分としては丁寧に伝えているのに、相手がこちらの意図を理解してくれない。
画面越しにしっかりと話を聞いているのに、相手から話を聞いていないように見えたといわれる。
このようなことが起こるのは、あなたの感情が相手に伝わっていないからなのかもしれません。あるいは、あなたが相手の感情がわからず、共感できていないという場合もあります。
オンラインでのコミュニケーションに不便さや不自由さを感じているなら、NVCを意識してみてはいかがでしょうか。あなたが気持ちを伝えるコミュニケーションをとれば、きっと相手の反応が変わってくるはずです。
気持ちを伝えるコミュニケーションはリモートであっても、自分と相手の間に共有できる温度感を生み出します。そしてその温度感は「対面ではない」というオンラインコミュニケーションの制約を解かすものとなるでしょう。