目次
はじめに
1. 医療の民主化とは何か
2. なぜ今、医療の民主化が必要とされているのか
3. "救えたはずの命" を救えるように
4. ドクターズプライムが目指す医療の民主化
5. 今のミッション [前編] とのつながり
最後に
はじめに
「医療の民主化で、納得のいく医療を全ての人へ」
これはドクターズプライムのミッション(後編)です。
医療の世界は長い間、患者視点ではなく医師主導の診療がされてきました。
しかし、誰よりも自分の健康状態を自覚し、そこに切実な関心を持っているのは患者さんである本人です。私たちは、テクノロジーと仕組みの力で医療の民主化を実現し、誰もが納得のいく医療を受けられる社会の実現を目指しています。
1. 医療の民主化とは何か
「今日はずっと座りっぱなしだから一駅歩こう」「肝臓の数値が高いからお酒を減らして体に良いものを食べよう」「今日は疲れたからサウナに行こう」など、私たちは自分の体調に応じて、健康状態を改善するためのアクションを日々実践しています。
しかし、長期的な健康管理のためには、その日の健康状態を把握した上で、必要に応じて早期に治療(サプリ・薬の服用や処置)し、病気を予防することが必要です。
現状では、カルテ情報は病院が保有し、薬の処方は医師の権限に限られています。
私たちが目指すのは、"非医療者の、非医療者のための、非医療者による医療"
つまり、自分で自分の健康を守るために、納得した上で健康になる手段を選択できる世界です。
- 知識の民主化:医師が活用する医療知識に手軽にアクセス(”医療”の使い方を理解し)
- カルテの民主化:自身のカルテ情報をスマホの中に(どの”医療”が有効か判断するための状況を把握し)
- 治療の民主化:その日の体調に最適化された健康ソリューション(最適な”医療”を活用できる)
これら3つの民主化により、Self Medication(自分で自分を治療すること)を軸とした「医療の民主化」を実現します。
2. なぜ今、医療の民主化が必要とされているのか
医師は1日に多くの患者さんを診療しますが、1人にかけられる時間は限られています。また、丁寧な診療をしても売上(診療報酬)は増えないため、医師を雇用する病院としても多くの患者さんをコスパよくさばくことを医師に求めてしまいます。
さらには、学会・論文発表をすると医師としての格が上がる一方で、診療をしても医師は評価されず、頑張りは報われません。
「忙しい中で毎日多く患者さんを診療する負担があるけど、その頑張りが報われない。むしろその時間を論文作成に充てた方が報われる・・・。」
結果として、必然的に患者さんに向き合う診療をする医師が減ってしまいます。これが医療業界の課題です。
患者さんのための医療ではなく、"医師視点での効率的な医療"による影響として、例えばこんなことが構造上起こりえます。
「めんどくさいし、手を上げて医療ミスで訴えられるのもやだし、メリットないな」
「サービス残業して入院対応をするよりも、患者さんやその家族を5分間説得して帰宅してもらおう」
頑張っても報われないだけでなく、"自分がやらなくても他の人がやるだろう"という電車の中で席を譲るか迷う時と近い状況が頻発してしまいます。
しかし、これは医師個人の問題ではなく、診療を頑張る医師が評価されないという医師を取り巻く構造的な課題です(詳しくは下記の記事をご覧ください)
医師から見たら1日100人のうちの1人の患者だとしても、私たち非医療者にとっても自分や家族の健康は何より大切なものです。
「仕事を休んで2時間も待ったのに、しっかり診察してくれず、3分診療で終わった」
「先生がちゃんと診療してくれてるか不安だけど、セカンドオピニオンをお願いしづらい」
「家族のことが心配だから積極的に質問したら、先生から嫌な顔された」
こういったがっかり体験をなくすために、患者さん視点の医療が提供されること。
当事者である自分自身で、"納得のいく医療" を選択できるために、だから今、医療の民主化が必要なんです。
3. "救えたはずの命" を救えるように
患者さん視点での医療が提供されないことで、"救えたはずの命" を救えないという最悪の事態も起こってしまいます。
医療の民主化によって、こういう子を救いたい。
"もし家族に医者がいたら、「病院に入院させて」と強く言えたかもしれない"
"もし医者の頑張りが報われることによって、患者さんに寄り添う医療が行われていれば、助かっていたかもしれない"
もちろん医師個人の問題ではなく医療業界の構造の問題であることは理解していても、どうしてもやるせない気持ちになります。
ニュースにならないこういった悲しい出来事も、これまで見てきました。
そういった時に限って残されたご家族は「あの時私がしっかりしていれば・・・」と自分のことを責めてしまいます。
しかし、その医療を提供した医師に対しては、その人が亡くなったことすら知らされない、結果として医療の質も改善されない、というのが今の日本の医療です。
この現状を知ってもらうことで、残されたご家族の気持ちが少しでも楽になりますように。
そして、医療の民主化によって、救えたはずの命を救えますように。
4. ドクターズプライムが目指す医療の民主化
私たちが目指すのは、3つの民主化(知識・カルテ・治療)を通じて、誰もが簡単に「Self Medication」(自分による自分のための治療)を実現できる世界です。
1. 手軽に医療知識を得る:知識の民主化
- AIによる症状相談で、気になる症状を24時間気軽に相談(オンライン診療サービスと違って即レスの体験)
- より詳しく知りたいことは、医師による信頼性が担保された患者向け動画を確認
- 大事な決断を相談したいときは、家族のような自分専用の医師「Family Dr-かかりつけ医」に相談できる
2. 自分の健康状態を把握する:カルテの民主化
- 健診施設で簡単に健康状態をセルフチェック
- Apple Watchなどのウェアラブルデバイスで日常的にデータを収集
- すべての情報は自分のPersonal Health Record(PHR: スマホの中のカルテ)に蓄積
3. データに基づいた行動提案・手軽なケアを受ける:治療の民主化
- PHRデータから最適な生活習慣(食事、運動、睡眠)を提案
- 日々の体調に合わせた最適な薬やサプリをコンビニ(Care Spotを設置)で毎日飲める。
利用すればするほど、健康データがPHRに蓄積され、より精度の高い健康管理が可能に。
「その痒みはこれが原因だよ」「昨日は睡眠の質が悪かったから今日の夕食は20時まで」「このサプリを飲めば大丈夫です」医療の知識提供から日々のケアまで、シームレスな健康管理体験を実現します。
頑張らなくてもSelf Medicationができる、医療の民主化を身近に感じられるサービスを目指します!
5. 今のミッション [前編] とのつながり
医療の民主化の話をすると、「ドクターズプライムのミッションって”人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす”じゃないの?」とよく聞かれます。
ドクターズプライムの今のミッション [前編] である「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす」は、知識の民主化の信頼できるFamily Drへの相談や、受診した医療機関で提供される医療の質向上に必須の取り組みです。
医療にアクセスできても質が悪かったら医療の民主化は達成されません。だからこそ世の中で提供される医療の質の向上も医療の民主化に必要なんですね。(医師の評価制度作りのための取り組みについてまた別の機会にご紹介します)
最後に
医師の評価制度を作るために医師向けのサービスの展開が現在の中心となってるため、「ドクターズプライムは医師のためのサービスを展開する会社?」と聞かれますが、ドクターズプライムは患者さん・非医療者の一般の方ためのサービスを展開する会社です。医師の評価制度が医療の民主化につながると考えています。
誰よりもも自分の健康状態を自覚し、そこに切実な関心を持っているのは医師ではなく、一番自分ごと化できる私たち自身です。医療の民主化により、私たちが適切な手段に手軽にアクセスし、自分の意思で選択できることが「納得のいく医療」の実現につながります。
すべての人が納得のいく医療を受けれるために、医療の民主化の実現に向けて、社員一同これからも事業を成長させていきます!
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