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原宿は個性のランウェイ!令和のリアルなファッションカルチャーをストリートから世界へ【「Zipper」編集長 森茂穗インタビュー】

1993年に創刊された「Zipper(ジッパー)」は、休刊までの24年にわたりカリスマ的な存在のモデルを多数輩出し、原宿ファッションのさまざまなトレンドを生み出してきました。

2017年の休刊後も復刊を望む読者の根強いご要望が数多く寄せられ、DONUTSはアソビシステム株式会社との共同事業として、2022年3月にファッションクリエイターズマガジン「Zipper」を復刊(季刊誌)しました。

雑誌に加えてYouTubeTikTokInstagramXなどのデジタルメディアも運用し、原宿発の令和ファッションカルチャーをオンライン・オフラインで広く発信し続けています。そこで今回は、2025年3月に復刊3周年を迎えた「Zipper」編集長の森茂穗にインタビューしました。


「Zipper」編集長 森茂穗 プロフィール
「東京ウォーカー」や「月刊ザテレビジョン」など情報誌の編集を担当し、2010年から「Happie nuts」編集長、2014年から「Popteen」編集長を務める。
2017年8月にWebメディアを制作・運営するIT企業に転職しコンテンツ制作に携わる。
2022年3月、「Zipper」復刊にあたり編集長に就任。

ーこれまでの経歴について

私は早稲田大学文学部進学を機に福岡から上京し、大学ではエンターテイメントを学問として学ぶコースで、映画などを制作していました。

就職氷河期真っ只中の就職活動では、商社やテレビ局、出版社などを幅広く受け、いくつか内定をいただいた中から大手芸能プロダクションに新卒で入社しました。しかし心身のバランスを崩して1年ほどで退職し、アットホームな雰囲気の編集プロダクションに転職しました。これが私の編集者としてのキャリアの始まりです。

出版業界で長く働く中で、Web媒体の台頭によるビジネス構造の変化を感じ、インターネットサービスに興味を持つようになりました。紙でもWebでも対応できるハイブリットなクリエイターになりたいと考え、2017年に「Popteen」編集長を卒業して、Webメディアを取り扱うIT企業に転職しました。

IT企業ではマネジメントや予算管理など、出版業界ではあまりじっくり向き合う機会がなかったことを多く学びました。しかしIT企業で働いてみると、SNS上では同じようなトレンドが繰り返されているように感じ、やはり雑誌やストリートから新たなカルチャーを生み出したい!と思うようになりました。

そんな中で、「Zipper」という歴史ある雑誌の編集長就任の打診をいただいたことは本当に光栄でした。雑誌を作る仕事に携わることができるのは本当に幸せなことですし、今もその気持ちは変わっていません。

ー現在の業務内容について教えてください

「Zipper」編集長として、雑誌全体で伝えたいことや世界観をどのように統一していくかを決めています。「Zipper」からどうしたらSNSにない新しいカルチャーを生み出せるかをいつも考えています。また、雑誌制作の予算管理も行っています。

編集部は若い編集者と経験豊富な外部ライターで構成されています。個人的なひいき目も大いにあるかもしれませんが(笑)出版業界には温かくて良い方が多いので、どこの編集部も和気あいあいとしていますよね。

ー編集長として心掛けていることや、理想はありますか?

「Zipper」をどうしたいのか、その全体像を編集部全員で共有して、あとは各自が考えるよう促しています。自分で考えられるメンバーにはコーチングに終始するようにしていて、あまり細かい指示は出しませんが、自分と関わってくれた編集者には抜きん出た存在になってほしいと思っているので、ティーチングが必要なメンバーには細かいところまで教えることもあります。

統一された「Zipper」の世界観を構築するために、編集部が一丸となって自立自走しながら、それぞれの個性を発揮できるチームが理想ですね。

ー「Zipper」を通じて感じるやりがいを教えてください

誌面で紹介したファッションアイテムを身に着けた方が、実際に原宿の街を歩いているのを見ると、テンションが上がります!カルチャーを動かして前進させていくのが私たちの大切な役割ですので。

「お母さんが読んでいたのを見てみたらハマりました!」と母娘二代で「Zipper」を愛読いただいている読者からの声もとても励みになります。

ーIT企業での経験が活きていると感じることはありますか?

IT企業での経験から、ビジネススキルは編集者の中でも高くなったと思います。目指すべきゴールを定義してからブレイクダウンして、そこに向かうために何をすべきか?という部分は、編集長としてしっかりと考えています。

限られた予算の中で一つの雑誌を作り上げなくてはいけないので、編集部とのコミュニケーションを通じて外部スタッフに極力負担をかけない取捨選択をしたり、コーチングやティーチングの使い分けなども、IT企業での経験があってこそだと感じています。

ー「Zipper」が大切にしていること

『私の「おしゃれ」は自分で決める!ファッションクリエイターズマガジン』が「Zipper」のテーマです。原宿のストリートから生まれるカルチャーを取り扱うという部分は絶対に変えてはいけないものとして大切にしています。高円寺や下北沢の文化をエッセンスとして加えることはあっても、あくまでも「Zipper」は原宿のストリートカルチャーがベースの雑誌です。

SNS全盛のこの時代だからこそ、よりリアルに何があるか?というところにもこだわっています。私も現場に出てSNAP撮影などに積極的に参加しますし、自ら誌面編集に携わることも珍しくありません。既にSNSにある世界観やトレンドではなく、原宿のストリートから実際に拾ってきたもの、そこに本当にあるものを「Zipper」は大切にしています。

また、「FRUITS ZIPPER」など原宿カルチャーから生まれたアイドルが人気を博す一方で、ストリートから生まれるファッションカルチャーを捉えにくくもなっているように感じます。この変化をきちんと捉えた上で「Zipper」は次に何をしかけるべきなのか?今はその過渡期にいる感覚があります。

ーSNS全盛の今、雑誌にしかできないこととは?

SNSはあくまでも個人発信ですし、Web媒体はアフィリエイトに代表されるように収益ありきです。その中で本当のファッションカルチャーを発信していけるのは雑誌だけではないでしょうか。収益関係なく、作り手としても読者が「おもしろいか、おもしろくないか」という尺度だけでコンテンツ価値を捉えられる希少な存在だと思います。

ー今後の目標を教えてください

誌面に出ることに憧れてくださる方をもっと増やしたいです。そのためには「Zipper」に出たから有名になった、SNSのフォロワー数が増えたという子をもっと生み出したいと思います。いずれは原宿カルチャーを盛り上げるようなリアルイベントを「Zipper」でやってみたいですね。

ーオフの過ごし方を教えてください

古着屋さんを巡ったり、街中でおしゃれな子を観察したり、新しいお店を発掘したりしています。

ー「Zipper」編集部で働きたいと考えている方へ一言お願いします

編集の仕事は、時間を忘れて何かを作ることに没頭してしまう方にはすごく向いています。

また新しいことに挑戦できる方は、変化の著しい出版業界にも柔軟に対応して活躍できます。たとえば、AIなどの新しいツールを積極的に取り入れて誌面を作らないと生き残れないぐらいの危機感を持っていてもいいと思います。

編集者として一生使える「魅力あるコンテンツの作り方」をしっかりと学べる環境です。原宿発の令和ファッションカルチャーを発信する「Zipper」の誌面を、一緒に楽しみながら作りましょう!


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