未経験からITエンジニアへの就職活動を成功させるためには募集要項のココに注目! | 株式会社シーエスコミュニケーション
転職を考えた時に、多くの人が求人媒体であるナビサイトなどを見て、企業を検索すると思います。自分の希望にチェックを入れて絞ったとしても、予想以上に多くのIT企業が表示され、どう選んでいいかわからな...
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前回の記事では「未経験ITエンジニアの募集要項のチェックポイント」についてお伝えしました。
今回は、企業に応募する際の履歴書や職務経歴書についてお話しします。
近年、Webエントリーのみで履歴書や職務経歴書が不要な企業も増えていますが、自分のことを十分に伝えられないまま採用されるのは、逆に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
企業は、履歴書や職務経歴書のどこを重視しているのか?そして、どのような書類がNGとされるのか?今回は、採用担当者の視点から、そのポイントを詳しく解説します。
大前提として、履歴書や職務経歴書を作成する際に大切なのは、「読む相手のことをどれだけ意識しているか」という点です。たかが一枚の書類かもしれませんが、その内容から書いた人の考え方や姿勢が見えてくるものです。
もちろん、企業ごとに求める人物像は異なり、重視するポイントも変わってきますが、ここでは私の経験と主観を交えつつ、採用担当者として意識している点をお伝えします。
まず、細かい話になりますが、履歴書のテンプレート選びも重要なポイントです。
経歴や資格など事務的な項目だけで構成された履歴書は、その人の人柄が伝わりにくく、スペックだけで判断されることが多くなります。
たとえば、「◯◯大学卒」や「こんな資格を持っている」とプラスの評価に繋がるケースもありますが、反対に「転職回数が多い」「前職をすぐに退職している」といったマイナス面が目立つ場合もあります。
そのため、自己PRや志望動機をしっかり記載できるテンプレートを選ぶことをおすすめします。特に未経験の業界に挑戦する場合は、このような項目が加点要素になりやすいです。
ちなみに、以前は「履歴書は必ず手書きで」という時代もありましたが、現在は読みづらい手書き文字の履歴書を送るくらいなら、WordやExcelなどを使って作成する方が良いと感じています。
そうした書類作成能力自体もITスキルの一環として評価されるため、IT企業ではデジタルで作成された書類を問題視しない場合が多いでしょう。
未経験者の採用には年齢制限が設けられている場合が多く、生年月日や年齢は重要な確認項目です。
IT業界の未経験者募集の上限年齢は、一般的に30〜35歳くらいが目安となっており、それを超えると募集している企業が急減します。
30代後半からITエンジニアになった人も世の中にはいるのでしょうが、極めて稀な例だと思います。
住所については選考に直接影響することは少ないものの、勤務先への通いやすさや交通費の負担を考慮する場合があります。
また、応募者の住所が募集拠点から離れている場合、引っ越しの意思などを確認する必要が出てきます。
未経験者の募集であっても、学歴や職歴はしっかりと確認されます。
IT業界での経験がなくてもまったく問題ありませんが、早期離職や転職が頻繁にあるかどうかはチェックポイントです。
ただし、早期離職や転職がすぐにマイナス評価になるわけではなく、面接でその理由を確認するための参考にします。
また、応募者がどの企業でどんな仕事をしていたのか、職務経歴書にしっかり記載されていると、仕事に対する姿勢や得意不得意が見えてきます。
逆に、経歴の記載が適当だと、仕事への熱意が感じられず、マイナス印象につながることがあります。
取得している資格や検定は、IT系に限らずすべて記載するのが望ましいです。資格の取得は、目標に向かって努力し達成する力があることを示し、仕事においても評価される要素です。
特にIT業界では、学び続ける姿勢が求められるため、ITに関する学習意欲をアピールすることは高評価につながります。
まだ資格取得途中であっても「取得予定」と書くことでアピールできますが、面接ではその進捗状況や取得時期について尋ねられることがあるでしょう。
特技や趣味についても、特別なものがない場合でもそのまま書くことをおすすめします。気軽に自己開示できる姿勢は、コミュニケーション能力の高さを感じさせます。
志望動機は、多くの求職者にとって悩むポイントでしょう。
未経験採用を行う企業は数多くあり、企業ごとの差が分かりづらいため、「この企業に入りたい」という強い意志を持ちづらいかもしれません。
「給与がいい」や「大手企業だから」といった明確な動機があれば良いですが、多くの場合、未経験募集は中小企業やベンチャー企業であり、その動機に迷いを感じることもあるでしょう。
履歴書でよく見かけるのが、他の企業向けに作成された志望動機を使い回しているケースです。これでは、企業の募集要項とのズレが目立ち、悪印象を与えかねません。
企業のWebページや募集要項をしっかり確認し、その企業の魅力を見つけて志望動機に反映させることが大切です。
研修制度や福利厚生を理由にする場合は、企業理念や自分のキャリアと一致する部分に触れると、説得力が増します。
▼志望動機の例
NG:「御社にはプログラミング研修があるから成長できると思いました。」
OK:「将来SEを目指しており、御社のプログラミング研修を活用して○○について学び、年内の資格取得を目指します。」
また、他者の例をそのまま使用すると、面接で矛盾が生じることがあるため、注意が必要です。素直な自分の気持ちをどう伝えるかをしっかり考えることが重要です。
ここでは、私が採用担当者だった場合に、「こんな人は面接に進めたくない!」と思うNGポイントをまとめてみます。
履歴書は自分のことを知ってもらうための大切な書類です。面倒でも提出前にしっかりと誤字脱字をチェックすることは基本中の基本です。
不思議なことに、自己PR欄に「細かいところによく気がつく」や「慎重な性格」と書いてある人ほど誤字脱字が多い傾向があり、自己理解が足りてないのかなと思うこともよくあります。
「誤字脱字くらい……」と思われるかもしれませんが、大事な提出書類のチェックを適当にする人は、仕事に対しても適当な人だと見られる可能性があります。
誤字脱字のチェックは、自分の意識で簡単に改善できる部分なので、必ず確認してから提出しましょう。
そういった事前準備がどれだけできているかというのは、その人の関心の熱量を測るポイントになると思います。
採用担当をしている時、職務経歴書に職歴を書かずに、自分が学習してきたことだけをびっしり書いてきた方がいました。その方は、職務経験に自信がなかったようですが、技術や学習の成果をアピールしたかったのでしょう。しかし、職務経歴書は職務の履歴を記載する書類です。
もし技術や学習内容をアピールしたいのであれば、職務経歴を記載した上で、別途ポートフォリオを用意する方がいいでしょう。
書類にある項目を無視するようでは、聞かれたことに対して正しく答えず、自分の言いたいことだけを言ってくる人である可能性を感じてしまいますし、そんな人と円滑にコミュニケーションを取れる未来は見えません。
履歴書の写真は本人確認のためにも必要ですが、最近は証明写真でなくとも、スマートフォンで撮影した写真などでもOKという空気も強くなってきました。
しかし、服装や身だしなみなどに最低限の社会人としての清潔感は求められるかと思います。
また、スマートフォンで撮影する写真も、写り方をしっかり意識してタイマーなどを使って正面から顔がわかるように撮影するようにしましょう。
いかにも自撮りとわかるような、腕が写ってる写真は好ましくありません。
最近は男性でもオフィスカジュアルが許される企業が増えていますが、スーツを着用した方が無難です。
いわゆる「顔採用」があるのかないのかは判断が難しいところですが、それ以上に履歴書の写真によって自分の第一印象が左右されるものだと思っておきましょう。
他にも例はありますが、要するに履歴書・職務経歴書に対して、適当ではなくちゃんと人に読んでもらうものとして真剣に書かれているのかどうかというところがポイントです。
「どうせたいして読まれないし」とか「書くことないし」と思いながら書いてしまうと、自分が損をすることになってしまいます。
人に出す手紙と同じくらいの心づもりがあるといいのではないでしょうか。
履歴書・職務経歴書はたかだか数枚の書類ですが、そこから読み取れる情報はたくさんあります。
これまでの経験や統計をもとに、その人がどのような人物であるかを予測し、実際に面接で話をする中で、その予測と一致するかどうかを確認するプロセスが行われています。
今回はあくまで、私がIT未経験で当社に応募された方の履歴書のどんな部分に注目してチェックするかをお伝えしました。
もちろん、見るポイントは採用担当者によって異なりますが、業界未経験の場合、「人柄採用」が重要な基準になることが多いです。求人票に「人柄重視」と書かれている場合も多いですよね。
ここでいう「人柄」とは、噛み砕いて言うと「一緒に仕事がしやすいかどうか」という意味だと私は思います。
IT業界に限らずですが、仕事を適当に考える人や、何事も他力本願な人、上司や先輩の話を聞かずに自分の言いたいことだけ言う人と一緒に仕事をしたいとは思えません。
逆に、仕事を真剣に考え、自ら行動し、適切にコミュニケーションを取れる人こそが、企業にとって良い「人柄」を持つ人だと感じます。
採用担当者は、履歴書や職務経歴書からもそういった性格や価値観、コミュニケーション能力を読み取ろうとしているのです。
未経験だからこそ、自分の「人柄」や「姿勢」をしっかりと伝えることが、履歴書・職務経歴書を通じて採用のチャンスを広げるポイントです。
応募書類は、単なる形式的なものではなく、自分を相手に知ってもらう大切なツールです。
しっかりと準備をして、自分らしさと仕事に対する真摯な姿勢を表現することが、次のステップへの扉を開く鍵となるでしょう。
ここまで読んで頂きありがとうございました。