サービス業界出身のITエンジニアが活躍する理由は「顧客満足意識」と「コミュニケーション」

最近、別業界からITエンジニアへの転職を目指す方が増えています。

シーエスコミュニケーションではエンジニアの8割が未経験での入社であり、その多くがサービス業からの転職者です。

サービス業界とIT業界は共通点があり、サービス業で培った経験を活かせる場面が多くあるため、転職の成功事例も多いようです。

今回はサービス業で培ったスキルがどのようにIT業界で役立つのかと、その理由について人事の目線でまとめてみました。

○顧客満足度の重要性

「お客様と向き合うサービス業と、機械を扱うITでは、全くかけ離れてる気がするけどなぁ」

と感じる人も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。

確かにITエンジニアはパソコンに向き合って、ハードウェア、ソフトウェアの様なシステムを作っています。

しかし、どんなシステムであろうと最終的にそれを使うのは人です。パソコンなどのツールを多様していますが、人のためのお仕事ということには変わりありません。

飲食店が料理で人の心を豊かにしたり、美容師がお客様の髪を切ることで喜んでもらえるのと同じように、IT業界の仕事はアプリやソフトウェアを作ることによって、人の生活を便利にしています。

そこで働く人達には「どうしたら人（お客様）が喜んでくれるだろうか」という、顧客満足度向上を目指す意識が求められます。

サービス業はよりお客様と近い距離で顧客満足を考える必要があるため、その経験がIT業界でのユーザーエクスペリエンス（簡単に言うと"使いやすさ”）の向上に役立ちます。

またサービス業での日常的な問題解決の経験が、IT業界でのトラブルシューティングなどにも生かされます。

できるからといって、自分が好きなやり方で勝手にシステムを作ることは、IT業界の仕事とは言えませんし、やりたいことをやるだけではITエンジニアとも呼べません。

サービス業の経験者は常にお客様を意識するという、仕事において大切なことをすでに身につけている方が多い事が活躍の理由の一つだと思われます。

○コミュニケーションの重要性

またIT業界では特にコミュニケーションスキルに代表されるソフトスキルも重要視され、日常的に人と関わる機会の多いサービス業と共通性があります。

例えばITの仕事の一つとしてプログラマーという職種があります。

もしかすると、一人パソコンに向かってプログラミング言語を打ち込み、ひたすら黙々とキーボードを叩いているというイメージを持っている方もいるかも知れません。

しかし、IT業界の仕事としては一人でできるレベルのシステムを作ることは稀で、多くのシステムは複数人のチームで協力しながら作ることがほとんどです。

自分のチームだけではなく、別のチームや別企業と一緒に一つのプロジェクトを進めていくことも多くあります。

チーム内外での効果的なコミュニケーションがプロジェクトの成功に関わってくるため、日々の報告・連絡・相談のみならず、対人関係スキルの高さが求められるのです。

また、エンジニアとして成長するにつれ、よりお客様やお客様に近い立場の人と関わる機会が増えてきます。

新人の頃は上司から「これをやって」と言われたことを進めるだけでしたが、上流工程に関わるにつれお客様と「どうやっていきましょうか」と相談したり、「こうした方がいいと思います」と提案をすることになります。

サービス業では常にお客様と関わる機会が多いため、もともとコミュニケーションスキルが高い方も多いですし、日常的に鍛えられる環境だと言えます。

そのため、IT業界に転職してもスキルを発揮して成功するというケースが多く見られます。

○元美容師の成功事例と共通スキルの重要性

シーエスコミュニケーションでの成功事例として、ある元美容師の方は独学でITスキルを磨き、経験を重ね、現在では営業部門の管理職として活躍しています。

その方は「お客様が困っている事をなんとか解決したくて、必要な知識や技術を身に着けていくうちに自分のできることが増えていった」と、成長の理由を教えてくれました。

そのモチベーションの根源は、やはりお客様から感謝の言葉をいただいた事にあるそうです。

今回はサービス業出身のITエンジニアが活躍する理由について話しましたが、もちろんサービス業界以外の経験がIT業界への転職に不利という事はまったくありません。

あくまで、サービス業界で求められるスキルとIT業界で求められるスキルは共通性があるということを知っていただきたいと思いました。

特にシーエスコミュニケーションの手掛けるネットワーク設計構築や端末機器の導入・保守などのお仕事は「ITサービス業」という分類になります。

工場で機械を組み立てるような製造業よりのITの仕事と比べると、サービス業の要素はかなり強いものになるため、人と接することが好きだったり、人の役に立つ事が嬉しいと感じる人に向いています。

しかし、顧客満足度を意識することや、コミュニケーションスキルを磨くことは、今までの経験に関わらず、誰にでもできることです。

これから転職を考えている方は、IT技術の習得だけでなく、IT業界のマインドを身につけることにも目を向けてみてください。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。