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コミュ障はITエンジニアに向いていない?IT業界の人事が考えるコミュニケーション能力と面接でのポイント

こんにちは、元バンドマンで、今はIT企業の人事・広報を担当している兵永です。


「企業はコミュニケーション能力を重視している」というフレーズをどこかで見たことがありませんか?


自分のことをコミュニケーションが苦手だと感じている人にとっては、不安になってしまうことですよね。


でも「コミュニケーション能力がある」という言葉の定義が明確でないため、どうだったらセーフで、どうだったらアウトなのかよくわかりません。


IT業界やITエンジニアにおいても、コミュニケーション能力って求められるんでしょうか?


今回は採用や面接で役に立つよう、「コミュニケーション能力とは?」について考えてみたいと思います。

・必要か、必要じゃないかで言われたら、必要なのはわかってる!

先に結論から言ってしまえば、ITエンジニアにコミュニケーション能力が必要かと聞かれたら、「必要だ」と答えます。きっと多くの人が同じ答えでしょう。


ITエンジニアに限らず、単純にコミュニケーション能力の高い人と働くのと、低い人と働くのでは、高い人と働くほうがストレスも少なく、効率よく仕事ができるのは想像できるかと思います。


根も葉も無い話をしますが、そもそも人類はコミュニケーションを重要視している種族です。おそらく地球上で一番。


狩猟採集社会の頃から集団で狩りをしたり、仲間同士で連携して身を守ったりと、生存と繁殖のためにコミュニケーションを大事にしてきました。


言語、習慣、価値観などを共有することで文化を生み出し、他社との共生関係の中で社会を築いているので、コミュニケーション無しでは社会生活を送ることができません。


学生時代まではそのコミュニケーションを取る相手が、自分を無償で愛してくれたり可愛がってくれる家族や、気の合う友人だけで済んでいました。


要するに自分が生存する社会の範囲が狭く、自分で関わる人を選ぶことができる状態でした。


しかし、就職して働くとその世界は格段に大きく広がるため、大きなギャップを感じる人も中にはいるでしょう。


今までに無かった関係性の他人と関わる事になり、利害関係だけで関わっている立場の人や、時には苦手な相手ともコミュニケーションを取ってうまくやっていく必要があります。


社会で働く以上、自分ひとりで何かが完結するということはまずありえなく、お客様、上司、同僚、先輩、部下、取引先など、複数の人と関わる事しかありません。


「コミュニケーション能力が高い人」というのは、今までの人生でより積極的に色々な人と関わってきた人がなれるものなんじゃないかなと、私は思います。


人間社会で生きていく以上、無いよりあった方が絶対に自分にとって有利になるものがコミュニケーション能力なので、ぜひ自信がない方も色々な人と積極的に関わってコミュ力を身につけましょう!


さあ、今すぐ!!

・そもそも「コミュニケーション能力」って何のコト?

「そうは言われてもなぁ・・・、それができないからコミュ障なんだよなぁ」と思ってしまう人もきっといるでしょう。


いや、よくわかります。私も本当のことを言うとコミュニケーションはそんなに得意ではなく、「仕事だから仕方なく」で頑張っている事も多々あります。


しかし、そんなあなたは本当に「コミュ障」なのでしょうか?


よくあるのが「コミュニケーション能力」というものを、ただ誰とでもスムーズに喋れることだと勘違いしてるパターンです。


誰とでも饒舌に話せる人が必ずしもコミュニケーション能力が高いとは限りません。ただの「おしゃべり」や「口達者」なだけの場合もあります。


ここでChatGPTに、「コミュニケーション能力」にどんな要素があるのかを聞いてみました。


コミュニケーション能力を別の言葉で言い換えると、以下のようになります。


表現力: 言葉や非言語的手段を使って自分の思いや考えを相手に伝える能力。

理解力: 相手の意図や感情を正確に理解し、適切に対応する能力。

反応力: 相手の発言や行動に適切に反応し、適切なフィードバックや対応を示す能力。

適応力: 異なる状況や相手に応じてコミュニケーションのスタイルやアプローチを柔軟に変化させる能力。

信頼性: 自分の言動が信頼され、相手に安心感を与える能力。

協調性: チームやグループとのコミュニケーションにおいて、相手と協力し合い、共通の目標に向かって努力する能力。

洞察力: 相手の立場や視点を理解し、その情報をもとに適切な行動や意思決定をする能力。

柔軟性: 状況や相手の変化に対応して、適切なコミュニケーション戦略を採用する能力。


いや、多すぎでしょ!


企業は「コミュニケーション能力が高い人を求めます」とサラッと言いながらも、


「自分の考えを表現できて、相手の意図を理解できて、適切な反応ができて、どんな相手にも柔軟に適応できて、相手に信頼感を与えられて、仲間と協調しあい、相手の洞察することができ、適切なコミュニケーション戦略を採用できる人」


という欲張りセットてんこ盛りな人を求めてたってことなのか・・・。


確かに上記の能力をすべて兼ね備えている人は優秀な人だと感じますが、かなりハードルの高さを感じて自信を失くしてしまいそうですね。

・ITエンジニアとして優先すべきは「受け取るチカラ」

ただ就いている職種や立場によって、「特にこの能力は求められる」という優先度はあるのではないかと私は思います。


私がIT業界に入りたての時に「お喋りじゃなくていいから、相手の立場にたって考えて動きなさい。それが本当に求められるコミュニケーション能力だよ」ということをよく教わりました。


お客様に対してサービスを提供するITエンジニアの仕事においては、相手の思いを汲み取る「理解力」や「洞察力」が何より必要となるため、言葉で発信することよりも、受け取るコミュニケーション能力の方が大切だというのです。


そして、ITエンジニアであれば、それを技術を通してお客様へ提供したり、お客様の言葉にできない想いすら引き出して形にする事が大事だと。


初めてそれを聞いた時は目からウロコが落ちる思いで、10年経った今でも覚えているくらい心に残っています。


確かにITエンジニアなら、“口で語るよりも技術で語る”というのはあるべき姿ですし、そのためには相手が求めているものをより共感する力が求められます。


それが何よりの「コミュニケーション能力」なのだと心から納得することができました。


またITエンジニアの仕事のほとんどが複数名のチームで行うことがほとんどで、一人で完結するような仕事というのは全くと言っていいほどありません。


チームの仲間や先輩と協力し合って仕事をするためにも、相手の想いを受け取るチカラが必要となってきます。

・採用や面接の時に気をつけるポイントはココ!

ぜひITエンジニアを目指される方、これから成長しようと思っている方には、相手の想いを汲み取るコミュニケーション能力を伸ばして貰いたいなと思いますが、例えば採用や面接時にどうアピールしたらいいのでしょうか?


中には「面接では緊張してしまってうまく話せない」と不安を感じている方もいるんじゃないでしょうか。


IT業界にかかわらず多くの企業がコミュニケーション能力を重要視している以上、当然面接官は面接でコミュニケーション能力があるかを見ています。


どんなところで判断をしているか、主に以下のポイントが挙げられます。


・こちらが聞いたことに的確に答えているか。

・わかりやすく簡潔にまとめて伝えることができるか。

・今まで周りの人(仲いい人・悪い人)とどう関わってきたのか。

・分からないことや不明点をちゃんと自分から聞けるか。

・発言に一貫性があり、全体を通して矛盾していない。

など。


上記は一例ですが、特に聞いたことに的確に答えられるかは大事なポイントだと私は感じます。


例えば「昨日の晩御飯は何でしたか?」という質問に対して、「私は玉子料理が好きなのですが、昨日は近所のスーパーで玉子が安く売ってたから思わず買ってしまって。自分でも料理をするので冷蔵庫に・・・」と話されてしまうと、「この人は何の話をしているんだろう?」と思ってしまいます。


多分、最後まで聞いていれば回答は出てくるのでしょうが、聞いた方としては「いきなり自分語りが始まった?」と感じてしまうでしょう。


的確に答えるのであれば「昨日の晩御飯はオムライスでした」と、まず質問に対する回答からはじめ、理由として「近所のスーパーで玉子が安く売っていたので、好きな玉子料理にしようと思いオムライスを作りました」と理由を添える方が、相手も受け取りやすくなります。


相手が何を聞きたくて質問をしているのかをしっかり読み取ることが重要となってきますが、まずは聞かれた質問にストレートに答えることを意識するといいでしょう。


結論から伝える話法として「PREP法」というものがあるので、まずはそれを学んで意識してみるのもいいかもしれません。


あとは何度も実践的にシミュレーションをして面接に慣れてしまえば、必要以上に緊張することもなくなるでしょう。


事前準備は自信に繋がるものですからね。

・私も実際にコミュニケーションによって救われました

今回は「コミュニケーション能力」について考えてみました。


まとめとしては、


・ITエンジニアに限らず、コミュニケーション能力は重要視される。

・ITエンジニアにおいてコミュニケーション能力とは相手の想いを受け取るチカラ。

・面接時は相手の質問に的確に答えるように意識するところから。


という感じでしょうか。


私も働いている中で、人とのコミュニケーションを大切にしたことで、自分にとってプラスな方向に進める事ができたという事も多々有りました。


エンジニアをやっていた頃、とあるお客様の現場でトラブルがあり、犯人探しのような状況になってしまったことがありました。私もたまたま居合わせたこともあり、容疑者の一人として挙げられてしまったんです。


しかし、お客様への毎日の挨拶という、コミュニケーションの基本を大切にしていたことで、「この方はちゃんと挨拶してくれるし、そんな事する人じゃない」とお客様から庇って頂いたという事がありました。


もし私が挨拶を疎かにしていたら、無実の罪でトラブルの犯人とされてしまっていたかもしれません。


そうなんです、身につけると自分にとって得に繋がるのがコミュニケーション能力なんです。


「私はコミュ障だから・・・」と諦めてしまっては、自分の未来の可能性を閉ざすことになってしまって本当にもったいない。


そういう人こそ、まずは毎日の挨拶を丁寧に行うというようなことからでいいので、少しでもコミュニケーションを楽しめるように自分を変える努力を進めて欲しいなと思います。


ここまで読んで頂きありがとうございました!


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