こんにちは!デジタルマーケティング事業部の山本です。
今月よりデジタルマーケティング事業部にて取り組んでおりますトッピクスレポートを社外の皆さまにもお届けします!
先ずは私の自己紹介をさせていただきます!
カリフォルニア ロサンゼルスで大学生をしながらCotoLab.のデジタルマーケティング部にてインターンをしております、山本愛依(めい)です。
好きな音楽ジャンルはJ-Rockで、趣味は古着屋巡りです:)
トピックスレポートとは音楽マーケティングに関して、また、音楽に捉われずマーケティングやブランディング、SNSやWeb3、広告/PRといったカテゴリなど、各々の興味関心ごとを毎月事業部、社内にレポートするCotoLab.ならではの取り組みになります。
今月は、
1) SANRIO Virtual Festivalが最高
2) アーティストと日記
3) ゲーミング日本酒?!
4) アニメ文化と日本アーティストの海外進出
5) 2022年のポップミュージックトレンド
6) TikTokで使われる音楽
7) Googleの音楽AI
8) 2000年代のディズニーチャンネルカルチャー
の8つをご紹介します。海外に関するトレンドやユニークなマーケティングや取り組みにフォーカスした内容となっています!
1) SANRIO Virtual Festivalが最高
SANRIO Virtual Festivalとは 、2023年1月21- 22日の二日間で行われた、サンリオによるVR音楽フェス。2021年末に開催されたSANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland の盛況を受けて二度目の開催となりました。
参加方法
VRチャットで立体的なステージを楽しむだけでなく、スマートフォンやPC からVRライブ会場からリアルタイムに映像を鑑賞することができ、誰でも様々な楽しみ方ができるように工夫されていました。
フェスでの工夫
Discordサーバーの導入や、フロアの最上階はサンリオピューロランドを再現したエントランス、再深層に存在する「ALT-3」をアンダーグラウンドなフロアといったように 各ステージを明確にブランディングしており、ヴァーチャルフェスだからこそできるユニークな仕掛けが多く施されていました。
バーチャルだからこそ可能な規模の拡大
アーティストやクリエイターのライブでは光る粒子や 巨大なモノなどを突然表示させたり、VRユーザーの視界をジャック して映像を見せたりといった大規模なエフェクトを実践し盛り上がりを見せていました。
2) アーティストと日記
元々、他者に公開するよりも自分の考えや歩みの記録を振り返るために付けられることが 主であった日記が、近年ではアーティストなど人前に立つ人々の 自己発信としてそれを開示することが増えています。
アーティストが書く日記の活用方法
クローズドなコミュニティーで公開されるものだとメールやファンクラブなどからの発信が多く、ファン同士のコミュニケーションとして用いられたり、ファンクラブのメイン特典コンテンツとしてファンダム強化を目的に更新されることがあります。
また、オープンに公開されるものだとブログや書籍を通して公開され、既存のファンよりも外部の潜在ファンや、メディア などをターゲットにしたPRに活用しやすく、パーソナリティーからアーティストを知っていってもらい根強いファンを醸成するための最初のステップとして活用できます。
日記はアーティストが深度のあるファンが求めるSNSよりもリアルで、かつ時間をかけた密度の高い発信となり、素早く情報共有できるようになった今より価値が上がっていると言えるでしょう。
3) ゲーミング日本酒?!
「GAMING RAINBOW」通称”ゲーミング日本酒”は、SakeBottlers株式会社が手掛ける商品。ゲーム中に飲む専用日本酒"ゲーミング日本酒"として打ち出しています。 “ゲーミング日本酒”という新規カテゴリーへの大胆な参入にもかかわらずクラウドファンディングでは開始 3時間で目標額100万円、最終的に 427万円の支援額を達成しました。
商品のなにが優れていたのか?
こだわりの可視化
醸造は土田、誉国光を代表 銘柄とし「全量純米生酛仕 込み」で“米の旨味を出し 切る”をテーマに酒造し、製造工程がブランドの強さを補いうる嗜好品となっている。
ターゲット層の差別化
アルコール飲料の販売 において値段設定や、新規商品が利益を上 げるが難しいなどの問題があるがゲーミング日本酒は家飲み需要とゲームという 2つの要素を掛け合わせることで これまでのターゲッ トとは大きく異なった層にアプローチし、パッケージングやストーリーなど他社 にはない視点からの差別化に成功しています。
商品の価値を担保している点や、デザイン面でもアーティストとのコラボを行っていることにより、既存のアルコール市場では届かなかった範囲にまで ターゲットを広めています。
4) アニメ文化と日本アーティストの海外進出
ストリーミングの浸透と共に、アニメの主題歌起用された日本アーティストが 海外での知名度が一気に獲得するという現象がここ数年起きています。 実際にSpotifyが発表した、2022年に海外で再生された日本の音楽ランキングでは10中7曲 がアニメのOPやEDに起用されています。
アメリカでのアニメ文化
日本での大衆的なアニメブームと同様、アメリカでもアニメが視聴プラットフォームやアニメタイトルが追加されたり、TikTokなどのSNSでアニメ関連のトレンドが人気を得るなど、アニメをカジュアルに楽しむ文化ができています。
日本アーティストの海外進出
ラウドロックバンドのSiMや、ソロシンガー星野源などアニメの主題歌起用の機会を利用し、海外に向けたSNSでの発信や海外でのライブ活動などに力を入れています。
アニメから得た知名度をその後どのように活用し、コアなファン層を海外に増やしていけるかこれからの日本のアーティストたちの課題と言えるでしょう。アニメ人気の影響をプラスに変え、 海外で誰もが知っているような日本のアーティストを生み出せるような、秘策を考える必要がありそうです。
5) 2022年のポップミュージックトレンド
Grammyが2022年の音楽シーンのリキャップとして、 2022年のポップミュージックを形成するトレンドを発表しました。
Y2K ポップスターのカムバック
90年代、2000年代のカルチャー(Y2Kなど)やファッションがメディアで昨今取り上げられている中、音楽シーンでもその流れを受け、当時の大物ポップスターたち(Britney Spearsなど)がリバイバルを起こす現象が起きています。
Throwback sampling
2022年は、70から80年代、2000年代初頭のthrowbackな楽曲をサンプリングした楽曲が多く発表されました。Nicki Minajの楽曲は、Rick Jamesが1981年に発表した "Super Freak" を"Super Freaky Girl”に変えサンプリングし、誰もが聞いたことのある音源に、Nickiのキャッチーなラップラインがマッチした楽曲になっています。
ラッパーのTikTokでのバズ
ラッパーは2021年以降TikTok最も大きなトレンドの1つでしたが、その傾向は2022年にも根強く残っており、特にダンスチャレンジやミームに用いられる楽曲として用いられていました。Drakeと21savagのコラボ曲”Rich flex” はTikTok上のdrakeがセクシーポーズでランウェイを歩くアニメーションの動画がミームとして人気になりました。
Y2Kやthrowbackのサンプリングや70から90年大の要素を取り込んだ音楽など、今のミレニアムやZ世代に刺さる音楽性やスタイルは、昔のノスタルジックさを取り入れたものが多いと感じました。 また、ネットやTikTokの流行は音楽シーンへ今までにないくらい大きく影響しており、グラミー賞など世界のポップシーンを語る上でもかなり重要な要素として見られています。
6) TikTokで使われる音楽
ショート動画作成の際に、TikTokに上がってくるバズっている楽曲、もしくはアーティストの中でも動画でのTikTokでの使用頻度が高い楽曲を選ぶと動画作りにしっくりハマるという現象がよくあると感じます。
その音楽的法則はなんなのか...
TikTokでバズっている楽曲の分析
一万回以上動画で使用されている楽曲250曲を選出し、楽曲の特徴を分析したところ、ムードはメジャーキー64%、マイナーキー36%、キーはC#が18%で1番多いという結果が出ました。また、約80%の確率でBPMは100以上、トラックのダイナミックさを表すEnergyは74%、ビートの強さなどからダンスに適しているかを表すDanceabilityは95%の楽曲で50以上のスコアが出ました。これらはTikTokでバズる楽曲を使用する上でで意識するべき要素であると言えるでしょう。
歌詞やトレンドからのバズ
歌詞やタイトルにダイレクトにテーマ付けがされてなくても、ファッションやテーマにした動画の方向性がわかりやすい楽曲は人気が出やすい傾向にあります。TikTokモーメントと呼ばれるTikTokの動画でも使われる曲の何らかの変化や、曲の構築とその後の急激な変化、または楽曲によりエネルギーが加わる部分を作ることもバズを生み出すのに効果的であると言えます。
データや分析はTikTokでバズる上での確率をあげる要因にはなり得るが、必ずバズが生まれる方程式など存在しません。トレンドは変化を続け、人々の好みは異なり、プラットフォームは進化を続けます。広範囲なデータ分析と実際のトレンドの動きを細かく読み取るのがTikTok音楽でのバズを生み出すヒントになるかもしれません。
7) Googleの音楽AI
Googleリサーチャーチームがテキストの文章から音楽を作るAI、MusicLMを作ったと発表し、サンプルとしてAIから作られた音源が公開されている。
MusicLMは280,000 時間の音楽のデータセットでトレーニングされており、複雑なさまざまな特徴のある楽曲の生成が可能です。
MusicLM
Andrea Agostinelli, Timo I. Denk, Zalán Borsos, Jesse Engel, Mauro Verzetti, Antoine Caillon, Qingqing Huang, Aren Jansen, Adam Roberts, Marco Tagliasacchi, Matt Sharifi, Neil Zeghidour, Christian Frank Google Research Abstract We introduce MusicLM, a mod
Music LMのサンプル例
テキストとメロディー
指定されたメロディーを用いて楽器やムードなどのコンディションを追加できる機能です。シンセサイザー、ギターソロ、ジャズサックスなど種類も豊富に用意されています。
長い音源
Melodich technoやジャズなど特定のジャンルを1単語で5分の音源を出力することも可能です。 楽曲中ではメロディーや楽器の変化もあり、リピートも少なく音源としてクオリティの高いものになっています。
絵画のキャプション
絵画のタイトルと作者の名前から絵画のイメージやテーマにあった音源を作成する機能です。Wikwipediaの絵画の説明を入力元にして音源が作成されてるため、絵画のシチュエーションや世界観にあったものが出力されます。
Googleは今の時点で創造的なコンテンツの潜在的な不正流用(盗作)および文化の盗用の問題からAIリリースの予定はないと述べている。
音楽AIはアーティストを何らかの形でサポートできる可能性はあるが法的問題に発生しやすい恐れもあるため、音楽AIの今後の発展には更なる法改正そ
して、技術の発展が必要になりそうです。
8) 2000年代のディズニーチャンネルカルチャー
アメリカではDisneyプラスの運用により懐かしのタイトルが気軽に見れる環境ができたことで、昔の作品が注目を集めています。
ディズニーチャンネルの音楽
ディズニーチャンネルの作品はミュージカルスタイルの作品が多いため、劇中歌のサントラが当時発売されていました。10年から15年以上前に出された楽曲でも、Spotify上のプレイリストには5万いいねがつくほどいまだに人気が高く、ドライブやthrowbackをテーマにしたパーティーやイベントなどで楽曲が用いられています。TikTok上のマッシュアップなどでも度々楽曲が使われ、バズることもあります。
ディズニーから人気を得たポップスター
2000年後半、映画での主演起用、サントラの発売、ソロデビューなどを全てディズニーから発表し、Miley CyrusやSelena Gomes、Demi Lovato、Jonas Brothersなど多くのポップスターをディズニーチャンネルから生み出しできました。近年では2019年のディズニープラス独占配信の作品にてOlivia Rodrigoを起用し、オリジナル曲を発表し人気を獲得しました。
“映画やドラマを出して、サントラのアルバムを売り出す” というやり方に頼っていたディズニーが、ディズニープラスを活用しポップスターを生み出すという新たなやり方をしたのはここ近年です。今後のディズニーのシリーズなどからも。未来のポップスターが生まれる可能性が高いということを視野に入れておくべきであると考えます。
最後に
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