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地道な試行錯誤の先に、刺激的なイノベーションが待っている

国際物流の実務未経験でShippioに飛び込んで

みなさま、初めまして。
株式会社Shippioでオペレーションチームの責任者を務める早川と申します。Shippioには約2年前にジョインしました。
今日は、私がShippioに入社した経緯やオペレーションチームが目指すゴール、そのために日々チームで行っている取り組みなどをご紹介します。

私のキャリアは、新卒でサントリーホールディングス株式会社に入社したところからスタートしました。原料部で麦芽やホップを直輸入する購買担当として、需給調整や品質管理など、幅広い業務に従事しました。 
サントリーを約4年半で退職後、アフリカ・ザンビアを数ヶ月放浪したり、居酒屋の店長職を経験したりとしばし紆余曲折。その後、縁あって外資の食品卸業、さらに電子機器メーカーであるアンカー・ジャパン株式会社のSCM部を経験しました。2社では荷主として物流の管理業務を行い、倉庫移転、フォワーダーの変更、システム変更のプロジェクト推進などに取り組みました。

倉庫会社や運送業者などパートナー企業の方々とお仕事をする中で見えてきたのが、「人員不足」「労働生産性の低さ」といった物流業界の課題です。ECの普及などで年々物量が増加する中、生産性向上のためには業界の変革が喫緊の課題であると肌で感じました。

そんなことを考えている時に、Shippioに出会いました。「理想の物流体験を社会に実装する」という壮大なミッションを掲げ、ITの力で国際物流に変革を起こそうとしている代表の熱意に触れ、これまでのキャリアで培ってきた知識やスキルを、物流業界を覆う社会課題の解決に使えるのではないか、と入社を決意。国際物流のオペレーション業務はまったくの未経験でしたが、誰にも負けない熱意だけを胸にShippioに飛び込みました。

ITの力で、物流業界にイノベーションを起こしたい

Shippioのオペレーションチームは、実際の案件を進行するオペレーションリーディングと業務フローの構築や改善を行うオペレーションプランニングという2つの機能を持っています。
フォワーディング業務において、オペレーショナルエクセレンス(オペレーション力、すなわち現場力が卓越し、競争上の優位性にまで高められている状態)を確立することがチームのミッションです。

いまだ電話・紙・FAXを中心としたコミュニケーションを主とし、属人的な慣習が根強く残る国際物流業界。商流が長く複数のプレイヤーが関与するため、データがセクションごとに分断され、DXが遅々として進んでいません。そんな業界にイノベーションをもたらすことは険しい茨の道ではありますが、同時にとてもやりがいのある道だと感じています。

日々の業務フローをどう改善する?

入社直後に、運送業者や船会社、海外の代理店といったパートナー企業に貨物の輸送料金の見積もり作成を依頼する業務を担当しました。貨物の輸送料金は海運市況や燃料価格などに応じて変動することもあり、それまではセールスが案件ごとにパートナー企業に見積もりを依頼するフローでした。

この見積もり業務を集約して自ら運用する中で、Shippio内に蓄積されたデータから計算ロジックを予測し、出発地から目的地までの距離などからおよその配送料金を算出することができるようになりました。

これまでのキャリアの延長線上ではなく0から学ぶ業務でしたが、あるべき姿を構想し、着実な改善を積み重ねて現状とのギャップを埋めていくことで、理想の状態に一歩一歩近づくことができたと感じています。

クラウドでタスクを管理し、エラー激減

もう一つ、オペレーションチームの業務改善の取り組みについても紹介します。

国際物流のオペレーション業務は、お客様に発注いただいてから自社システムへの情報更新に始まり、通関業者や運送業者への業務依頼、運送依頼書や請求書といった書類の作成、納品確認にいたるまで、ひとつの案件に対して膨大なタスクが発生します。多数のプレイヤーが介在する煩雑なオペレーション業務において、希望通りに希望の商品をお届けする、というのは、実は奇跡ともいえるほど困難なことです。

当時のオペレーションチームでは、このタスクの管理が個々のオペレーターに委ねられていました。しかし、1年ほど前から受注が急増し一人のオペレーターが抱える案件が数十件単位で増えていく中で、ヒューマンエラーによるタスクの抜け漏れが問題になっていました。

そこで、すべての案件のタスクを、クラウド上で可視化し管理する体制作りに着手しました。お客様から発注を受けた時点で、さまざまな条件に応じてオペレーションに必要なタスクが自動的にリスト化され、いつ・誰が・どのタスクを行うべきなのか、各作業の完了/未完了のステータスはどうなっているのかが一覧できれば、チーム全体で各案件の進捗を把握することができ、抜け漏れがないか互いに目を配ることができます。

この仕組みを現実化するのは容易ではなく、いくつもの壁にぶつかりました。例えばタスクをセットするためには、案件を受注したタイミングで自社クラウドサービスから様々なデータを自動的に抽出してくる必要があります。データ抽出のためのSQLを1から学び、コードを書いてタスクセットを作り込んでいきました。プログラミングの経験は皆無でしたが、「やってできないことはないだろう」と参考書を片手に夜な夜な取り組みました。

また、私一人でプロジェクトを進めていたわけではなく、オペレーションリーダーの山崎と、あるべき構想から実装にいたるまで、どうやったら実現できるのかを毎晩のように議論し、試行錯誤し続けました。新しい仕組みを仲間とともに0から作っていく過程は刺激的で、自分ひとりの知見やスキルでは成し得なかったものが形になった瞬間は、胸に迫るものがありました。

そうして完成させたタスクセットのツール(通称:ジョブタスクセット)は、チーム全体のエラー率を約7分の1にまで削減。さらに、抜け漏れている業務があればダッシュボードにアラートが表示される、といった仕組みも構築しました。

今ではクラウド上のダッシュボードでオペレーションの様々なタスクの可視化をして業務を管理しています。ツールの開発まで暗闇の中を手探りで進むような状態でしたが、既存のやり方に固執せず新しい取り組みを信じてついてきてくれたチームメンバーの存在があってこそ実現したプロジェクトでした。

地道で泥臭い(?)DXへの道

スタートアップの醍醐味は、課題に直面した時にあるべき理想の姿を熟考し、仮説検証をひたすら繰り返しながら前に進むことだと思っています。複雑なオペレーション業務におけるイノベーションは、例えばオンラインツールを1つ導入する、といった部分的な効率化だけで実現するものではありません。Shippioが自社でプロダクトチームとオペレーションチームを抱えてお客様の輸出入案件を遂行するのは、それが一朝一夕では解決できない課題と考えるからです。

一つひとつの案件に対して、業務の非効率な部分や属人化していたプロセスを洗い出して可視化し、DX推進によって新たなアプローチを導入する。自社オペレーターや顧客、パートナーから情報・データを収集し、リアルなフィードバックを受けながら日々PDCAを回していく。そのアップデートをプロダクトまで落とし込むことで、川上から川下まで国際物流業界全体に改革を起こしていく。一言で「国際物流のDX推進」というと聞こえは良いですが、その実態は非常に泥臭く地道な道のりです(笑)。

簡単ではありませんが、いずれオペレーションに全く人が介在しない未来を作ることが私の究極の目標です。

未経験だからこその視点を待っています

オペレーションプランニングの業務にあたって、国際物流・貿易の分野での業務経験は必須ではありません。私のように未経験からのスタートでも、いや未経験だからこそ、従来のプランニングに新たな視点を持ち込み、プロセス改善に貢献できると考えています。
現在の自分の成長に満足せず、新しい自分を見てみたい、自分の力を社会課題解決のために使いたい。そんな熱い志を持った仲間をShippioは、そしてオペレーションチームは待っています!

一緒に新しい貿易の世界を作っていきましょう!!

この記事を読んでShippioのオペレーションや事業について少しでもご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ以下よりご連絡ください!

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