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【インタビュー】Vol.2 ブルートーンでの仕事内容 ~SEO記事だけど、SEO記事じゃない~

銀行員からライターへ。悪戦苦闘の下積み時代を経て、独り立ちした近藤ゆうこさん。その後、縁あって弊社が運営するオウンドメディアを担当していただいているわけですが、Vol.2ではそのお仕事の内容や日頃こだわっていることなどについてお聞きしました。(文責:編集部)

最初は苦手意識があった

―現在近藤さんにはSaaSを紹介するSEO記事(比較記事)を書いていただいていますが、最初はどんな印象でした?

近藤:お取引いただいた当初はインタビュー記事からのスタートだったので、すんなりお受けすることができました。ただ、SEO記事からのスタートだったら躊躇したかもしれませんね(笑)。

―でも、近藤さんはSEO記事をお願いしたときも、最初から上手く書けていたイメージです。

近藤:ありがとうございます。SaaSに関しては別の仕事でちょっと調べたことがあったのですが、SEO記事は全然手掛けたことがなくて、むしろすごい苦手意識があって……正直、最初はできるかどうか不安でしたね。

―そうなんですか? それはどうしてですか?

近藤:「SEO=キーワードを入れ込む」みたいな、書くこととは別のテクニカルなイメージがあって。それにインタビューは対象者の言葉をもとに編集できますが、SEOは自分でイチから素材を集めなくてはならないですよね。それをちゃんと再構成できるかなあと……でも、まあ上手くいかなくても発注されないだけだからいいかって、開き直っていた部分があります(笑)。

―わからないことだらけの中で、どういう風に作っていったんですか?

近藤:まずは御社メディアの他の記事の見よう見まねです。ベンダーのサービス紹介はこういうふうに書けばいいのかとか、サービスの比較ポイントはこう書けばいいのかとか。そもそもブルートーンさんの場合、構成案を丁寧に書いてくださるので、そこはありがたかったです。時間はかかりましたが、しんどかったという記憶はないですね。

イメージと違ったSEO記事

―実際に取り組んでみての感想はいかがでしたか?

近藤:色んなSaaS、ITシステムのことが知れて、ためになるというのはありますね。あと、ブルートーンさんのSEO記事は、他で言うところのいわゆるSEO記事とは違うなと思いました。

―それはどういう点ですか?

近藤:対象読者やニーズは意識しますが、キーワードを入れ込もうとか、競合がどうとか、考える必要がない気がします。普通に「読者にとってわかりやすい記事を作ろう」って意識すれば、ちゃんと評価してもらえるというか。あと、構成案がしっかりしていて、いわゆる丸投げでは全くないので、何書けばいいんだろうって方向性で迷うこともないですね。

―ありがとうございます。構成案は、確かにこちらも頑張って作っています(笑)。それ以外にも、他との違いって何かありますか?

近藤:ベタなところですけど、お金と納期というのもあります。他の記事の多くが文字単価なのに、ブルートーンさんは料金も1本あたりいくら。それも決して安価ではないので、収入が安定しやすいです。納期も2週間とか、それなりの期間をいただけて、融通がきくのも本当に嬉しいです。この2つがあるからこそ、丁寧に時間をかけてより良いものを作れているというのはあると思います。

―逆に、大変だったと思う点は?

近藤:やりがいにもつながっている部分ではあるのですが、お題によっては、調べてもよくわからないものがあって。セキュリティ系とか、まだ日本で広まっていないジャンルとか。以前、「GRC」という企業のガバナンスやコンプライアンスを管理するシステムを書いたのですが、あれはしんどかったですね(笑)。色々調べたけど、まともに説明しているサイトがなくて。

―その際はどうしたのでしょうか?

近藤:Googleで色々なキーワードを組み合わせながら調べまくって、まず何となくのイメージをつかみました。「こういうことかな?」というのをつかんだら、今度は編集部(ブルートーン)に確認を取って、そうやって少しずつ自分の中で落とし込んでいきました。

―わかりにくい方が、かえってモチベーションになったりします?

近藤:そうですね。「わかりやすく書くぞ」みたいなのはあるかもしれません(笑)。公式サイトではわかりにくいことでも、「この記事を見ればわかる」というようにすれば、読者の役にも立ちますし。

近藤さん流の書き方

―近藤さんの文章は読みやすくて、取り上げるポイントもいつも的確です。どんな風に書いているのですか?

近藤:具体的なところを言うと、まずは記事後半のサービス紹介から書いてサービスの傾向をつかみます。それから前半部分の構成(「とは?」など)を書き、またサービスに戻って確認して……を繰り返す感じですね。

【記事の例】
>>SFA(営業支援)ツール比較14選。4タイプに分けて選び方を紹介

記事のたたき台をつくってから、推敲を2~4回。そのあと音読して、違和感のある言い回しを修正して、最後にブルートーンさんの表記ガイドラインをチェックして納品です。

<近藤さんが気をつけていること>
・リサーチをサボらない
・読みやすいように、一文をできるだけ短くする
・構成案から記事の方向性、意図を汲む
・公式サイトの言葉に引っ張られず、言葉の意味をかみ砕く
・機能を説明するときは、できるだけ頭に映像が思い浮かぶように
・機能の説明に加えて、読者がその機能によって得られるメリットを書く

―結構、時間をかけている印象ですが、どれくらいやってるんでしょうか?

近藤:1記事20時間くらいはかけています。

―1記事に20時間ですか!?

近藤:ぶっ続けでやってるわけではないですよ(笑)。これもあれも調べよう、みたいなのがどんどん積み重なっていって、結果的にそのくらい。厳密には計ってないですけど。

―近藤さん、音読までするんですね。

近藤:はい。声に出して読み上げていくと、この単語の前後を入れ替えたほうがいいとか、違和感があるとか、ここの一文長すぎるなとか、気づけることがあります。これは以前アシスタントをしていた時に教えてもらったことなのですが、もし、いいものを納品できているのだとしたら、それをやっているおかげもあるかもしれません。

こだわりの原点にあるもの

―近藤さんは、どうしてそこまで頑張れるんでしょうか?

近藤:そんなつもりはないのですが(笑)、やっぱり「わかりやすく伝えたい」っていう想いがあるんだと思います。SEOであれ、インタビューであれ、どんな記事だったとしても、伝わらないと意味がないですよね。今のお仕事はありがたいことに、それだけの時間をかけても大丈夫なくらいの報酬もいただいているので、逆にここで何か手を抜いたら、私がお仕事をする意味がないかなって。

―弊社の仕事をすることで、成長できている部分はありますか?

近藤:はい。繰り返しになりますが、わかりやすく伝える力は身についているのではないかと思います。SaaSは専門的な言葉だらけで公式サイトを見てもよくわからないものが多いです。それらを知らない人に説明するには、まずサービス内容を自分なりに理解する必要があります。わかったうえで文章を組み立てるときに、「どんな表現を使うか」「何をどの順番で説明するか」を考える力はかなり鍛えられました。

―そういう経験って、他の仕事でも役に立つものですか?

近藤:SEO以外の記事を書くときにもすごく役立ってます!たとえばSaaS導入事例のインタビュー記事を書くとき、インタビュイーの言葉をより伝わる言葉に書き換えたり、組み替えたりする工程は、ブルートーンさんのSEO記事を書くプロセスと似ている気がします。

あとは、インタビュイーの言葉だけでは読者に伝わりにくい部分を、公式HPやベンダーの資料の情報を織り交ぜながら補足する作業も、SEO記事で鍛えたリサーチ力、再構成力が活きてますね。 

―違う記事でも、スキルを活かせている実感があるんですね。

ライティングって、どんなテーマでも何かの魅力や特徴を言葉にして伝えていくことは共通だと思っています。全く違うテーマやスタイルの記事を書くときも、何かしら役立つことがあるはずです。

Vol.2では、ライターの業務内容や近藤さん流の書き方などについてお聞きしました。なお、弊社は現在「ライター育成プロジェクト」を期間限定で行っており、近藤さんにも参画いただく予定です。Vol.3で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください!

>>(続編)Vol.3 ライター育成プロジェクトについて ~書くことに真剣に向き合ってみませんか~

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