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「変化にこそ勝機あり!」変わり続けることを約束する社長の挑戦

「変な商社株式会社」で働く”変”な仲間たちを紹介するこの企画。
第2回目は社長のホヨンジュさんにお話を伺いました。会社設立の経緯や今後の展望、そして気になる社名の由来にも迫ります。

①人生計画をノートに書き留めたあの日、そして運を味方にして

――ホ社長は韓国の出身なのですね。

はい、そうです。韓国と言うといつも聞かれる質問があるんですよ。それは「軍隊へは行ったんですか?辛かったですか?」というもの。韓国には兵役があり、22歳から2年間を軍隊で過ごしました。

軍隊の訓練では毎日「今日は10km歩く」などの目標設定があり、その達成をひたすら繰り返すんです。
そのうちこれにやりがいを感じ、「人生にも目標がないとつまらない」と考えるようになりました。

そして「5年以内に海外へ出て、10年以内に起業する」と決意しその人生計画を手帳に書いた場所が軍隊だったんです。以後、この計画通りに人生を進めているんですよ。


――軍隊での経験が現在に繋がっているとは、なかなか聞くことのできない話で興味深いです。
エイチ・アイ・エス(以下、HIS)への入社を志望したのは、もともと旅行業に関心があったからですか。

いえ、旅行業自体に興味があったわけではなく、海外に出るという目標を達成できるかどうかが会社選びの基準でした。海外支店を大幅に増やそうとしていた当時のHISにはその環境が整っていて、目標通り入社4年目でタイに赴任させてもらえました。

タイでは航空会社の設立に立ち会い、物件探しや、人の採用・教育、数字の管理など、会社設立のノウハウを学べました。「変な商社」設立の際、この時の経験が大いに役立ちましたね。


――HIS在籍中、HIS創設者である澤田秀雄氏が主催する澤田経営道場にて2年間企業経営を学ばれていますね。

ええ。入社7年目になり、どこでどのようなビジネスを立ち上げようかと悩んでいた時、澤田経営道場1期生の募集がかかったんです。

2年間のコースだったため、「ここで学んだ後に起業したらぴったり10年目だ。これは俺を呼んでいる!」と運命を感じ応募しました(笑)。道場で得た経理・財務等の知識や、様々な経営者の講義を聞いた経験が現在の会社経営に活かされています。

②世の中に変化をもたらすことで僕たちは生き続けられる

――澤田経営道場で学ぶ中で、会社設立の道が見えてきたわけですね。それではなぜ「商社」だったのでしょう?

澤田経営道場で半年間の座学が終わった後には澤田さんが経営再建を果たしたハウステンボスで実務研修があり、園内で飲食物の提供やグッズ販売を行う店舗に配属されました。しかし、その店舗は年間1千万円の赤字で……。

この時スピードに欠ける仕入れ方法に疑問を持ち、担当の資材部とケンカばかりしていました。
それで次の異動先はモノの流れを自らの目で確認するべく、ケンカ相手だった資材部を希望。

ここで、原産地を変更するための無駄な輸出入や仲介業者に発生するコストを目の当たりにし、
「これを改善すれば利益を確保でき、お客様もハッピーにできるのではないか?」と考えたのです。
こうして商社ビジネスが見えてきました。

また同時期にロボット式の「変なホテル」1号店がハウステンボス内にオープン。
「いよいよAI・ロボットで全てを対応できる時代が来たのだな。自分が目指す場所はここだ」と、
「商社」と「変化・進化するホテル」を掛け合わせることを思いつきました。


――会社の事業内容について教えてください。

ツーリズム・医療・飲食が3本の柱です。今後は農業事業にも進出したいと考えています。
お客様がどのような食材を求めているのかを探るため、2020年6月にアンテナショップとしてカフェ&バー「Oasis@Lounge724」をHIS社屋内にオープンしました。1つの事業で食べていくのは難しい時代になってきていると思うので。


――それにしても、1度聞いたら忘れられない社名です!どのような理由でこの社名に?

「変な商社」の”変”には、「変化・進化」という意味を込めました。
しかし会社設立当時はよく「おかしな」という意味で捉えられて、電話口で社名を名乗るといたずら電話と間違えられることばかりでしたよ(笑)。
数年後、これほどまでに変化を生み出す企業になっていようとは誰にも想像できなかったでしょうね。


――なぜそれほどまでに「変化」を重視するのですか?

社会は目まぐるしく変化しますが、これは我々のようなベンチャー企業にとっては歓迎すべきことなんです。世の中には魅力的な企業が数多く存在し、新たな企業がただ新しいだけのビジネスモデルを示しても勝つことが難しい仕組みになっています。
しかしお客様が求めるものに変化があればそこに我々の入り込む余地とチャンスが生まれるわけです。

アフターコロナの世の中ではさらに多くの変化が起こるでしょう。様々な分野にアンテナを張り、これからどういうものが流行るのかを見極めなければいけません。ここで言う世の中の変化の単位とは、「1年後・3年後」ではなく「3ヶ月後・半年後」。そのくらい世の流れは早いのです。

③求めているのは、共に世界の頂点を目指す新たな仲間 

――仕事をする上での信条を教えてください。

「我々は白でいよう」といつも社員に話しています。いかなるお客様にも染められる人であってほしい。個性の強いメンバーが揃っている当社ですが、お客様の前では何色にでも染められる人間にならなければ事業は成功しないと思っています。どんなお客様にも愛される人は無敵です。


――社員に対してはどのような思いを持たれていますか。

社員が成長できるような環境を作ることが自分の役割だと考えています。世の中の変化に気づいて新しいチャレンジをしてほしいし、自己実現ができるようなことをやってほしいと思います。社員の成長が会社の成長にも繋がりますから。

これから入社される方に対しては、経験以上に期待しているのが、明るく元気でやる気があることです。自分が何かを世の中に生み出したいという気持ちを持っている方。ツーリズム・医療・飲食という現在の3つの柱に加え、今後新たな柱を作っていきたいという志のある方と一緒に働きたいですね。


――今後会社はどのように「変化」してくのでしょうか。

現在、広州・上海・ソウルに拠点を置いており、今後も海外展開を進めていきます。タイやシンガポールにも早くオープンしたい。海外で今何が起きているのかが分かれば、変化に気づくのがもっと早くなるでしょう。

また、資金を集めて大きなビジネスに挑戦できるよう、2030年までに上場を目指します。
2030年にはこの業界の国内NO.1に。売上は2030年までに500億円を、2040年には5000億円を超え、世界NO.1商社となる計画です。

④まとめ

若かりし日に手帳へ書き留めた決意通り、5年以内の海外赴任と10年以内の起業を実現させ現在も順調に会社を成長させているホ社長。そんなホ社長の語る「世界NO.1」という言葉には、「これは夢でなく計画なのだ」という自信が感じられました。

「変化を生み出し、変化に挑戦し、変化を促すことで、世界の新しい価値創造に貢献する」。この企業理念の根底にあったのは、「会社にとっても世の中の変化が必要不可欠である」という考えでした。ならばその変化さえも自ら創造しようという前向きな姿勢に、この会社のバイタリティを感じます。

あなたもホ社長と共に、急速な成長をし続けるこの会社をさらに大きく育て、世界の頂点へ駆け上がってみたいと思いませんか。


プロフィール

変な商社株式会社
代表取締役 ホ ヨンジュ

韓国出身。立命館アジア太平洋大学で学ぶため来日。2009年に新卒で株式会社HISに入社し、HIS創設者である澤田秀雄氏が主催する澤田経営道場にて2015年から2年間企業経営を学ぶ。
2017年「変な商社株式会社」を設立。同社代表。


インタビュアー・ライター 福丸香緒里

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