2021年度も始まり、企業では入社式や新入社員研修・オンボーディング、学校では入学式にオリエンテーションと新たなスタートといったイベントが目白押しです。
そんなタイミングで、今回は改めて『エッセンシャルエデュケーションモデル』(以下:EEモデル)の説明をしていきたいと思います。
『EEモデル』とは、我々EECの考え方や価値観、研修デザインのベースとなっている “氷山のイメージ” を使ったフレームワークです。
概念から活用方法まで、複数回にわけて説明していきたいと思います。今回はその一回目です。
『EEモデル』が表すもの
『EEモデル』は、簡単に言うと、我々 “人間そのもの” を表しています。
私達は日々、仕事や学業、遊び、恋愛、趣味など様々な行動·活動を行っています。
その行動・活動を2つの領域と4つステージに分けて表現しています。
なぜ氷山?
『EEモデル』で “氷山のイメージ” を使用している理由についてです。
そもそもの氷山とは、南極海や北大西洋に浮かんでいる大きな氷の塊のことです。
そのサイズは大きいもので、淡路島の10倍の面積になるものもあるようです。
また、氷山の海面に出ている部分は約10%といわれており、多くは水面下にあると言われています。
実は、この “見えている部分はごく一部で、多くは水面下にある” というポイントが、『EEモデル』に “氷山のイメージ” を使用している理由です。
『EEモデル』は、我々人間を表すフレームワークなので、氷山を人間に置き換えてみます。
氷山と同じく、我々人間にも、“目に見えている部分(以下:認知領域)” と “目に見えない部分(以下:非認知領域)” があり、”認知領域” は目に付きやすく注目されやすい。しかし同時に、目に見えない “非認知領域” もあり、割合でいうと、こちらの方が大きい。
そんなイメージから、『EEモデル』では “氷山のイメージ” を使用しているのです。
認知領域 と 非認知領域
では、我々人間にとって、“認知領域” とは、どういった部分でしょうか?
わかり易い部分でいうと、その人が取り組んでいることやその結果・成績などが上げられます。
もう少し深堀りしていくと、その人の行動や言動、表情・態度なども認知できる領域と言えます。
では、“非認知領域” とは、どういった部分でしょうか?
前述の “認知領域” とセットで考えてみたいと思います。
例えば、グループで対話をしている場面で、一人がグループの輪から外れて、対話に参加していなかったとしましょう。
ここでいう “認知領域” は、「グループ対話、一人がグループの輪から外れている(対話に参加していない)」ということです。
“非認知領域” は、関わっている人々がこの場面において、『何を考え、感じていたか。またその意図や目的、要因は何か。』という部分に当たります。
「グループの中に入りづらいな…」「少し距離を置いて、客観的にグループの現状を捉えてみよう」「今日、何食べようかな?」「なんで話し合いに参加しないのかな?」などなど、認知できる行動・状況に対して、様々な思考・感情・意図・目的・要因が隠れています。
重要なポイントは、 “非認知領域” は当人にしかわからないということです。
以上が、『EEモデル』における “氷山のイメージ” と、2つの領域についてです。
次回は、2つの領域の中に存在する、4つステージについてご説明したいと思います。