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【カウンセラーの想い】国境は関係ない。日本に住むみんながもっと生きやすくなるお手伝いがしたい|奥谷 紘子さん

目次

  1. 自己紹介
  2. マイノリティだから感じる日本社会の不寛容
  3. 私が本当にやりたいことってなんだろう
  4. カウンセラーというキャリア選択
  5. Smart相談室のビジネスモデルはWin-Win-Winを生み出す
  6. 自分だけで抱えないといけない問題なんてない。気軽に相談してください!
  7. どんな人にもカウンセリングをもっと身近に

奥谷 紘子(おくたに ひろこ)
産業カウンセラー

1. 自己紹介

 はじめまして、Smart相談室カウンセラーの奥谷紘子です。2022年12月からSmart相談室に参画し、現在は日英のバイリンガルカウンセラーとしての2つの言語でカウンセリングを提供しています。

2. マイノリティだから感じる日本社会の不寛容

 私は海外で生まれ、日本と海外の両方の教育機関を経て、日英のバイリンガルの帰国子女として育ちました。というと響きはいいですが、その過程では大変なこともたくさんありました。

海外と日本は言語はもちろん、文化や価値観も全く異なります。自分の置かれた環境にその都度柔軟に適応していく力を身に付けることができた一方で、私は常にどちらの社会にも完全に馴染むことのできない”異質”な存在として、どこか疎外感や孤独感を持って育ってきたと思います。なぜなら、私は西欧の白人社会においてはアジア人というマイノリティ、だけど日本社会においてはバイリンガルの帰国子女というマイノリティだからです。

 海外の高校に在籍していた時は、人種に関係なくクラスメイト達から対等に認めてもらいたいと思い毎日奮闘していました。友人にとって私が初めて出会う日本人ということも多かったため、”自分は日本人なんだ”という強いアイデンティティもその中で形成されたと思います。

そんな高校時代でしたが、大学進学を機に日本に帰国し就職をすると、カルチャーショックの連続で、今度はまさに日本社会からの洗礼を受けているような気持ちになりました。強い同調圧力や日本特有の暗黙のルールなど、海外から戻ってきた私にとっては違和感を強く感じるものも多くありました。

 外国人でもない、でも日本人にもなりきれない、ある意味でマイノリティの私にとって、日本は自分のホームだけど、その不寛容さを痛感する場所でもあります。もっと日本が多様で寛容な場所だったら、マイノリティに関わらず住む人全員にとってもっと生きやすいところになるのに。この気持ちが、私のカウンセラーへの想いの原点かもしれません。

3. 私が本当にやりたいことってなんだろう

 とはいえ、最初からカウンセラーになりたいと思っていたわけではありません。もともとグローバルに働くキャリアを築きたいと思い、国連などの国際機関で働くことにも憧れていました。

結局、最終的には民間就職をすることにして、新卒でインフラ日系大手の海外投資部門でエネルギー分野の投資業務に従事しました。しかし、日系のカルチャーが自分の肌に合わなかったこと、ファイナンスに心から関心を持てなかったこと、同じチームや部門の社員の人たちがイキイキと働いているようには思えなかったことから転職を決意しました。

 何より自分の強みが活かせてないという感覚、業務に対して深い関心を持てない中で毎日仕事と向き合わないといけない日々は苦痛で、とてもしんどかったのを覚えています。

 その後、外資系の不動産企業への転職を決めましたが、正直この転職先を決めた時もこの業界と職種で今後キャリアを築いていきたいという強い確信があった訳でもありませんでした。転職の最後の決め手となったのは、その会社が掲げていた”人々が生計を立てるためだけに働くのではなく、自らの生きがいを持って働くことができるような世界を創りたい”という会社のミッションに惹かれたからでした。

この時から徐々に人が働きやすい環境を作るにはどうしたら良いのか、というテーマに関心を抱くようになり、その後の産業カウンセラーの資格取得に繋がりました。

4. カウンセラーというキャリア選択

 世界を股にかけて英語を使いながらグローバルに働いているかと思いきや、現在は相談者さまの悩みや気持ちに寄り添う心理カウンセラーとして活動しています。自分がこういったキャリアを選択することは大学時代の私には到底想像もつかなかったことですが、このキャリアの選択が一番自分らしい選択だった、と日々カウンセラー業務に従事する中で感じています。

前述の通り、私の場合カウンセラーを自分の仕事にしていこうと決めた大きなきっかけがあったというより、点と点が一つずつ繋がるような形で現在のキャリアに繋がってきたと思います。

 私の祖母は実はまだカウンセリングが社会に普及する40年も前に、いのちの電話相談員のボランティアを10年やっていました。小さい時から、そんな祖母の話を聞いて育った私にとってカウンセリングというのは昔からとても身近なものでした。

 転職を機に、産業カウンセラーの養成講座に参加したことで、自己理解が深まり、何より誰かに話を聴いてもらうことの大切さを初めて実感したことも大きかったです。その後、Smart相談室で副業からでもカウンセラーの仕事を開始できる事を知り、応募させていただきました。そういった小さな出来事の積み重ねが私をカウンセラーというキャリアに導いてくれたように思います。キャリアプラン、キャリア開発といった言葉を聞くと自分のキャリア全てを最初に決めて邁進しなければいけないイメージが先行しますが、実は手探りで色々と試す中で一つずつ見えてくるものだと今は感じています。

5. Smart相談室のビジネスモデルはWin-Win-Winを生み出す

 欧米一部諸国では、カウンセリングを保険適応で受けることができる国などもあります。しかし、残念ながら日本では現在カウンセリングを受けるためには100%自己負担になります。すでに心理的な問題を抱えている人にとって、カウンセリング費用を捻出するのは大きな経済的負担です。ましてや、予防的にカウンセリングを受けるのに費用を割ける個人というのは本当に少ないのではないでしょうか。そういう意味でSmart相談室は、企業の福利厚生や人事制度の一環としてB to Bで提供するサービスなので、社員個人にカウンセリングの費用負担の皺寄せがいかないのはとても魅力的だと思います。

このサービスは社員だけでなく、会社の経営的な目線から考えてもメリットのあるサービスではないでしょうか。会社の大切な社員たちがメンタル不調に陥る前に、問題をキャッチして予防していくことができれば、離職率、休職率の改善に繋がるだけでなく、何より社員たちがイキイキと働ける土台を作ることにも繋がります。

 Smart相談室に登録している所属カウンセラーとしては、同じ心理職に従事する同僚達とのネットワークを築くことができたり、カウンセラー同士の研修への参加やスーパービジョンを受けることができるのも大きなメリットだと感じています。

常に自己研鑽を求められるカウンセラーという職業ですが、一緒に成長していける仲間たちやカウンセリングサービスをもっと多くの人に届けるために日々奮闘しているSmart相談室の社員の方々と出会えたことは、私にとって大きな財産だと思っています。Smart相談室は、そんな三者にとってWin-Win-Winなサービスプラットフォームだと感じています。

6. 自分だけで抱えないといけない問題なんてない。気軽に相談してください!

 カウンセリングは、心が弱い人が受けるものというイメージもまだ残っていると思いますが、決してそんなことはありません。ひとりで問題と向き合い解決するのは、正直しんどいな・・・そう思った時こそご相談ください。友達でも家族でもない、”誰か”に話をして聴いてもらうことで、気持ちが楽になったり、自分でも気づいていない気持ちに気づけたり、感情の整理をすることにも繋がります。いつでも、どんなことでも相談しにきてくださいね。みなさんのことをお待ちしております。

7. どんな人にもカウンセリングをもっと身近に

 今後は、日英のバイリンガルのカウンセラーとして、日本語話者の方だけでなく、日本に住む外国人の方にもカウンセリングをもっと届けていけたらいいなと思います。日本が今後さらに多様な社会になっていく過程で、どんな人でも安心して相談をできる、話を聴いてもらえる環境がより一層大切になってくると感じています。

 私が日本をホームと呼ぶように、日本に住む外国人の方にも、日本を心の底からホームと呼べる日が来るように微力ながらお手伝いしていけたら嬉しいです。

(この記事はNOTEから転記しています)

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