レバレジーズでは、毎年4月の全社総会で岩槻代表から年間テーマが発表されます。2022年度のテーマは「いちばん知られる、選ばれる」。設定した背景や今後のレバレジーズが目指す姿について、岩槻代表に直接聞いてみました。
「いちばん知られる、選ばれる」とは?
今年のテーマ「いちばん知られる、選ばれる」を設定した背景について教えてください。
レバレジーズの最大の目的は「社会が抱える課題を解決していくこと」です。そのためには、開発した事業を必要としている人に届けて喜んでもらう必要があります。
昨年までは、「事業の質」に着目し、より良いものをつくっていくことを大切にしてきましたが、今後はこれに加えて「より多くの人に届ける」という認知にも注力していくことが求められます。具体的には、テレビCMや電車広告などのマス向け施策を始めたことがこれに当てはまりますね。会社全体で「知ってもらうこと」「選んでもらうこと」にも意識を向けようとこのテーマを設定しました。
これまでのテーマは「事業の質」にフォーカスしたテーマだったのですね。
そうですね。昨年のテーマは「よかったの追求」、一昨年は「質の追求」というテーマを掲げていて、ともに事業の中身の話をしています。
ざっくりと説明すると、「よかったの追求」は、質の良さにこだわり顧客の感情を追求していくこと。「質の追求」はマイナス要素をゼロにすることです。
■2021年度 「よかったの追求」
■2020年度 「質の追求」
また、これらのテーマは、今後新たなテーマを追いかけていくうえでの基盤です。実際にサービスを使う顧客にとって大切なことは、そのサービスの質や満足度であることには変わりありません。新しいテーマを設定したとしても、慢心せずにこれからも質の向上には努めていきます。
今後必要になるのはレバレジーズブランドの確立
今年のテーマ「いちばん知られる、選ばれる」とは具体的にどういったものなのでしょうか?
簡単に説明すると、「認知度や好意度を上げることでブランド力を向上させる」という意味です。
わかりやすく「レバレジーズの新卒採用」を例に挙げますね。新卒採用市場での採用対象層におけるレバレジーズの認知度は、現在60%を超えています。目安として、50%を越えていたら多くの人が知っているというレベルです。新卒採用に関してはそれを突破することができています。
しかし、「知っている」企業のなかから「選んでもらえているか」を考えると、まだまだ改善点が多いのが現実です。具体的に言うと、「本来はレバレジーズを受けた方が良いのに受けていない学生」がいるということです。これは「レバレジーズを知ってはいるけれど、何かしらの理由(イメージ/誤った情報など)で自分に合っている企業だと認識できていない」という状態です。そういった人たちに正しい情報やイメージを伝えていくこと、つまりブランドを確立していくことがこれからの採用活動において重要になってきます。
今のレバレジーズはどんなフェーズなのでしょう?
「良いものはたくさんあるけれど、世の中にまだまだ知られていない」といった状態ですね。昨年までのテーマでお話したように、これまではサービスの質をより良くしていくことに注力してきましたが、これからは認知の拡大が重要なフェーズになってきています。PRできるものはたくさんあると思っているのですが、PRしきれていません。
理想に近づくための課題があれば教えてください。
認知度や好意度といったブランド指標を向上させる体制と、それに伴う急速な組織拡大/変更に耐えうる組織をつくることです。知ってもらい選んでもらう、つまり「届ける仕組みづくり」をするためには、まず組織の体制がしっかりしていて連携できている状態である必要があります。直近では、特にミドル層人材の育成に注力しています。
やはり、会社が急激に大きくなるにつれて、新しいリーダーたちとの距離が少し空いてしまったような感覚があるんですよね。個人的には、社員数が増えて会社が大きくなったとしても、中身は昔と同じような距離感で一緒に事業をつくっていきたいと思っています。そのために、コミュニケーションの機会を増やしたり、学びや気づきの場を提供したりと、ミドル層人材の育成は必須だと考えています。
掲げたテーマに近づくために、今取り組んでいることはありますか?
会社全体でブランドコンセプトの見直しをおこなっています。たとえば今、「レバレジーズってどんな会社ですか?」と聞かれたときに一言で説明しづらい状態です。それで何が起きるかというと、ブランドコミュニケーションの速度が上がりづらくなってしまいます。もっとユーザーがわかりやすいイメージをつくりブランドを確立していくことが必要です。
レバレジーズが事業展開する根幹には「社会が抱える課題に取り組み、顧客と社員の感情に貢献し続ける」があり、特に分野を限定していません。ですが、創業時につくった人材事業のイメージが強く、一部では人材会社というようなイメージがついてしまっています。しかし現実は、各部署から挙がってきた提案を事業化し、メディアやSaaSなどの事業が中心です。このようなレバレジーズに対する社外からの認知を正しい情報に塗り替えていく必要があります。
そのための手段の一つとして、マーケティングコミュニケーションのスタイルを刷新しています。これまでは、広告を打って反応してもらうなどのダイレクトマーケティングの割合が高かったのですが、今後はブランドの価値を高めるようなプロモーションを積極的に仕掛けるブランドマーケティングにも注力したいと思っています。
これからレバレジーズが目指す場所
今年はレバレジーズにとってどんな1年になるでしょうか?
今年から来年にかけての期間は、会社が大きく飛躍するための準備期間です。規模感でいうと3年で倍くらいにまで成長する見込みで、今年はその初年度です。サービスとしても今はその業界や分野だけで認知されていることが多いレバレジーズですが、そこからそれぞれ範囲を広げマスに認知される存在になります。
またその結果、事業規模の拡大や人員増加など、会社にさまざまな変化が起こると思います。その成長痛はつらくもありますが、ベンチャーとして非常におもしろいフェーズです。会社が進化していくところに、一人ひとりが当事者として関わってもらいたいです。そのためには、会社の規模感に慢心せずに、今まで以上に目の前の顧客や課題に愚直に向き合う必要があります。
これからレバレジーズが目指すところを教えてください。
「業界貢献」をしっかりと続けていきたいと思っています。これは、IT業界や医療業界といった特定の産業が抱える社会的な課題にサービスで問題解決をする、ということです。真新しいサービスをつくることや最新のテクノロジーを世の中に送り出すことはレバレジーズの目的ではありません。それらの「手段」を用いて、いかに社会や人の課題を解決できるかがレバレジーズという会社に求められています。
レバレジーズが毎年掲げているテーマは、あくまで仕事をするうえで社員に特に意識してもらいたいことです。 その根幹には、社会で足りていない環境や仕組み、世の中の感情に貢献するというレバレジーズ本来の目的があります。そのため「いちばん知られる、選ばれる」は、この軸を達成するための手段であることをしっかりと理解しておいてもらいたいですね。今後何年経ってもこの軸だけは絶対に揺らがないですし、レバレジーズの1番の魅力なので、それをしっかりと反映できるブランドを確立していきたいと思います。
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