今回は代表の綿谷にインタビュー。
サイクループの過去と未来。創業に至るまでの話と、これからのビジョンについてご紹介します。
学生起業。数千万円の借金。そしてまた起業。
幼少期からバリバリに好奇心が溢れている子供でした。
とにかく興味を持ったことには挑戦してみるタチで、学生時代には90年代に起きた旅行ブームに乗って、スキーツアーの企画を行う旅行事業の立ち上げをするなど、学生起業の真似事のようなことも行っていました。
そのまま起業家の道を歩むことも考えましたが、会社員として、社員が3,000人くらいの比較的大きな
IT系の会社で販売管理や生産管理など基幹システムの営業として13年働きました。
営業としてお客様と接する中で感じたビジネスチャンスをもとに、PC製品の構成や見積もり業務を省力化するポータルサイトのようなサービスで起業。売上も順調に伸び、日経クロステックなど大手メディアに取り上げられるなど注目もされていましたが、利益が出ず、黒字化の目処がどうしても立てられませんでした。3年ねばりましたが会社を畳むことに決めまして、知り合いの伝手で幸いにも買ってくれる企業が見つかったので、人も含めて会社ごと譲渡するという判断をしました。ただ、負債は全部手元に残すことにしたので、生命保険まで全部解約して、なんとか返済しました。数千万円あったので、返済は結構大変でした。
当時から全然ショックは受けていませんでした。夢物語や理想を描いたとしてもキャッシュがないと会社が回らないのだなという学びだけありました。その反省を活かして、ちゃんとお金が手元に入ってくるビジネスをまずやろうということで、今の会社を立ち上げました。
自転車屋さんに張り付いて見つけた「あるコト」と、Pivotの決意。
実は弊社は創業が2008年で、当初から今の電動自転車のビジネスを行っていたわけではありません。祖業は中古の医療機器や産業機械の販売です。最初に起業した会社での失敗を糧に「理念だけでは事業は継続できない。足元の収益やCFが伴う事業で事業基盤を固め、じっと、その時が来るのを待とう」と考え、まずは資金が高速回転する中古機器の分野に参入しました。
会社や工場が倒産すると、そこに置いてある機械がどこに行くかって想像したことありますか?倒産・破産した際に、その会社の破産手続きを管理する破産管財人という役割の方々がいまして、債権者にお金を返すためにモノを売ったりして現金化しています。私たちはその破産管財人の方々から医療機器や産業機械を買い取って、それを別のところに売るというビジネスを行っていました。それ以外にも、移転する会社様からのオファーで直接買い取りをするということも数多くあります。
例えば事務所で使用していた照明とかパソコンといった、大きな機械だけではなく細かいものまで取り扱っていました。そんな中で気づいたことがありました。あるモノが異常に売れるのです。午前中に売りに出して、午後にはもう無くなっている。そんなことが続きました。それが電動自転車です。高いニーズに気づいて電動自転車を専用で販売する店舗を設けました。店舗に来る方に聞き込みを続けると、様々な理由から「1台10万円以上もする電動自転車に、2~3年しか乗らないのはもったいない」という方が多いことに気づきました。例えば通勤、通学、子どもの送迎などが主な理由ですが、確かにこれってライフスタイルの変化による一時的なニーズですよね。
すべての人に安心してお使いいただけるよう、メンテナンスまで一貫して社内で行っています。
2度目のPivot。「お宅の電動自転車、買い取らせてください」
そんな発見から、電動自転車という市場にさらなる攻勢を仕掛けていくことを決めたのですが、思わぬ壁にぶつかりました。それは、「中古の電動自転車をたくさん仕入れることができない」ということです。事業として本気で行っていくのであれば、工場が倒産したときに出てくる付随品としてではなく、もっと大量に、安定的に仕入れる必要が出てきます。
2~3年しか乗らないので、個人のお宅にはサビついた電動自転車が沢山眠っています。
なんとか電動自転車を仕入れようと、個人宅に飛び込んで売ってくださいと営業をかけたこともありましたが、全然ダメでした。
その他にも様々な試行錯誤をする中でたどり着いたのが、「もうメーカーから新品を仕入れちゃって、自分たちで中古品をつくってしまえば良い」というものでした。ただ、新品を買ってそれを売却するだけでは利益が出ません。そこで思いついたのか、「中古品として売るまでの期間を、サブスクで貸し出そう」というアイデアです。今ではメイン事業になっていますが、もともとは中古の電動自転車を仕入れるために試行錯誤した末の、付随的な発想で思いついたことだったのです。
こうして、構想段階からテストマーケティングの実施まで含めると約3年がかりで現在の事業にたどり着きました。今提供しているサブスクのサービスはあくまで手段であり、目的ではありません。電動自転車の市場は新車で1,000億円超。そこに800億円以上の規模の中古市場を作り、パイオニアになること。ひいてはマイクロモビリティの中でも一次交通という市場で中古電動自転車を当たり前の存在にしていくことが私たちの目標です。
ただいま第二創業期につき、ミドル層の方を中心に採用を強化していくフェーズです。
「事業内容にご興味がある」「自転車が大好きで、仕事にしたい」
という方は、適した募集中のポジションが無くてもお気軽にご連絡ください。