当社で働く篠原さん。中途入社で40才で入社しました。当時、お取引き先の専務さんからのご紹介で、いわゆる縁故入社です。
当時彼は建築業界で現場作業員として働いていての転職だったので、面接に来たときも一言も話せず、この人を営業で採用して大丈夫なんだろうか?と思ったのを記憶しています。
ただ、話していて思ったのがとにかく負けず嫌い。それと、できないことを指摘されることも、それを認めることも大嫌いだったのが印象的でした。
当時、社長だった創業者に、私の直属の部下として面倒を見るように指示をされて、とにかく何もわからない状態だったので、色々と困ってはどうやって教えたらいいものやら悩んでいました。
入社直後、とにかくやってもらったことは、お客様のところに足繁く通うこと、立て板に水のような説明はできなくてもいいから、お客様と一緒に手を汚して信頼を得ること、メーカーや商社などの担当者とこまめに連絡を取り、自分で発注もすること、でした。
入社して半年以上は、とにかく何をやってもうまくいかない、こんな状態じゃ長続きしないと皆に言われていたのですが、1年目に300万円近くの機械を単独で受注することに成功し、今では年間セールスが1億円間近にまで成長しました。
なお、現在の役職は部長、トップセールスになりました。
転職をするとき、また、中途入社の人を採用するとき、その人がどんな人なのか、どのくらい仕事をするのか、どんな成果を上げられるのかは全くわかりません。当時、私を含め社内の多くの社員が、ここまで変わるとは思っていなかったはずです。(本人も、全く考えていなかったようですが、最近では部下の手前もあるので、初めっからやる気はあったとかカッコつけていますが…)
採用する側としては、一緒に働き、できるだけ多くのことを伝え、一緒に汗を流さなければ本当に受け入れることはできません。
転職をした人も、とにかく何事も一生懸命やらなければ、自分の本当の能力を発揮できないと思います。
こんな条件が揃ったときに、運命の出会いがあるのではないか、と思います。
この話は、当社のお取引先であるBASF社の販売店会議で、挨拶を依頼されたときにお話しした内容です。本人が急用で不在であったためお話しできたのですが、そうでなければなかなか話せない内容です。一年後、彼が優秀セールス賞を受賞することになり、お話しした内容が真実になったのですが…