1
/
5

山梨県、スタートアップの聖地へ ―― 2025年、新たな支援拠点が誕生

支援拠点の概要

支援センターは、県立青少年センター旧本館を改修して設立される予定です。5階建ての施設には、スタートアップ向けの専有オフィス、会員制のコワーキングスペース、イベントスペース、カフェラウンジ、オンラインコンテンツ配信ブース、さらに地域の若者のアントレプレナーシップを育むものづくりスペースなどが整備される予定です。

包括的な支援体制

山梨県産業政策部スタートアップ・経営支援課の担当者は、「この拠点は単なる物理的なスペースではなく、山梨県のネットワーク内で情報や人材をつなぐハブとして機能し、スタートアップ企業同士の交流やコラボレーションを促進するものです」と語っています。

支援拠点では、以下のような包括的な支援が提供される予定です:

  • コミュニティ形成機能
  • 事業展開を熟知したチームによる伴走支援
  • 事業領域に特化したメンターの招聘
  • 切れ目のない支援プログラム

切れ目のない支援プログラム

山梨県では、スタートアップの成長段階に応じた切れ目のない支援を提供しています。具体的には、以下のようなプログラムが用意されています:

  • 実証実験サポート
  • アクセラレーションプログラム
  • 資金調達サポート
  • 起業家支援融資

特筆すべきは、「資金調達サポート事業」です。山梨県産業政策部スタートアップ・経営支援課の森田氏は、「スタートアップに対して県が直接出資するのは、日本全国を見ても山梨県だけです。県の一般会計から出資するため、山梨県が株主の立ち位置になります」と説明しています。

オープンイノベーションの促進

支援拠点では、スタートアップと県内企業との共創も積極的に推進しています。「STARTUP YAMANASHI OPEN INNOVATION PROGRAM」では、県内企業とスタートアップのマッチングを行い、新たなビジネス創出を支援しています。

実証実験の場としての山梨

山梨県は、その地理的特性を活かし、スタートアップの実証実験の場としても注目を集めています。例えば、A.L.I. Technologiesは山梨県でドローンのフィールドテストを行い、ホバーバイクの開発・生産拠点としても活用しています。

今後の展望

山梨県は、2025年の支援センター開業に向けて、すでに入居希望企業の事前登録を開始しております。この取り組みにより、開業時から効果的な支援が可能になると期待されています。

また、県は「ワンストップ窓口」を設置し、全国のスタートアップからの相談を受け付けています。「気軽に相談していただき、アクセラレーションプログラムや共創促進事業などにぜひ応募していただきたい」と担当者は呼びかけています。

山梨県は、この支援拠点を核として、スタートアップ・エコシステムの形成を加速させる方針です。リニア中央新幹線の開通により、東京から約25分、名古屋から約45分でアクセス可能になる地理的優位性を活かし、日本のイノベーション創出の新たな拠点となることを目指しています。

「山梨県をスタートアップの聖地に」――この野心的な目標に向けて、山梨県の挑戦は始まったばかりです。2025年の支援拠点開業を皮切りに、山梨県がどのようなイノベーションを生み出していくのか、今後の展開が注目されます。


一般社団法人山梨イノベーションベースからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?
一般社団法人山梨イノベーションベースでは一緒に働く仲間を募集しています

同じタグの記事

今週のランキング

YNIB 広報さんにいいねを伝えよう
YNIB 広報さんや会社があなたに興味を持つかも