起業志望の学生向けイベント
経営者を目指す学生へ、先輩経営者と直接話せるスタートアップ経営塾
一般社団法人山梨イノベーションベース
今回は、山梨イノベーションベース(YNIB)の代表理事を務める関野 吉記社長(株式会社イマジナ代表取締役社長)にインタビューさせていただきました!
トップとして会社を経営する中で、社員とどのように向き合い、どのような教育を大切にされているのか、お話を伺いました。
ーーーまず、YNIBの活動について簡単に教えてください。
YNIBは「山梨から日本を変えてやろう、世界を驚かそう」というテーマを掲げて、誰もが挑戦できる環境をつくり、起業を身近にする活動を行っています。
世界的に多くの成功者を輩出するEO(起業家機構)の核となるコンテンツを県内の起業家や学生に提供し、若手が挑戦できる環境を整えることで地方の活性化を図るのが目的です。
年々、若者の都市部流出が問題になっていますが、地方学生がなぜ地方で就職しないかと言えば地方に良い企業が少ないからなんですよね。それならば、今ある地方企業を良くすると同時に、新しく良い企業をつくっていくことが、地方の街を残していくことにつながっていく。でも、地方の若者がアクセスできる情報が、都心の若者と比べて少ないのは事実です。そこで、成功している起業家、経営者のノウハウやマインドセットなどを、YNIBの活動を通じて共有しています。
2024年8月6日に行われた学生向け起業塾の様子。YNIBの理事として登壇し、学生に向けて起業家マインドを伝えた。
ーーー続いて、ご自身で経営されている会社の事業について教えてください!
株式会社イマジナは「人材に投資することが当たり前になる社会をつくる」というパーパスを掲げ、インナーブランディングを軸に、企業の想いを社内外へ浸透させることで企業成長を後押しする組織コンサルティング会社です。
ーーーYNIBの活動もご自身の会社も、どちらも人材の成長、企業の成長を図り、未来の可能性をひらいていくことは共通しているんですね!
ーーーイマジナはコンサルティング会社にしては珍しく若手中心で、新卒採用に力を入れていると思うんですが、それはなぜですか?中途採用で、ある程度の社会経験のある人を採用した方が事業が回る気がするんですが…
まずイマジナの仕事は「経営者に経営のアドバイスをする仕事」です。経営者は大体60〜70代、全国的に成功していて、長い間トップをやっている方が多い。その人たちにアドバイスをしたり、話を聞いてもらったり、共感してもらうわけですが、とにかく難しいんですよね。ちょっと社会人としての経験を積んでいたからといって、それが絶対的なアドバンテージかと言われたら実はそうでもなくて、何歳だろうと何年目だろうと勉強し続けることが欠かせません。だから、できるだけ新卒で入社してもらって丁寧に教えています。時間をかけて教育してチャレンジさせないと良いコンサルタントにならないんですよね。そして、そういう挑戦の大切さを知るのは早い方がいい。特に最初の3〜4年は重要で、ここで考え方が間違っていると成長できません。それこそ目先の金に走ったり、器が小さくなると誰も共感してくれなくなってしまいます。
これまで2,850社以上のお客様と仕事をしてきて、その過程で多くの経営者を見てきましたが、やっぱり人から信用されないと会社は存続できません。知識や能力ももちろん大事ですが、人としての在り方、姿勢は非常に重要です。
ーーー今のお話からすると、イマジナは「社員教育」がひとつのキーワードになると思いますが、教育ではどんなところを重視されていますか?
ひとりひとり違うからこそ、それぞれに合わせた成長環境を用意することです。能力も、考え方も、成長速度もそれぞれ違う。そして人には必ず得意不得意が存在する。不得意な部分は上手く補えるよう、他の人から協力してもらえるような体制を作ったり、逆に得意な部分はとことん伸ばせるような環境を与えてあげないといけません。
あとは、若手に挑戦の機会を与えて経験を積ませることですね。結局、やらせてみないとわからないんですよ。たとえばミーティングでも、先輩のサポートとして座っているだけだと、本人が得られるものもたかが知れていて。でも自分が主軸となって進めたり、お客様と話をしたりすると逃げられないので、自身のポテンシャルを出し切って対処する他なくなりますよね。若手にとってこれは厳しいことかもしれませんが、場が人を育てるからこそ、そういった環境や機会を若いうちから与えてあげるべきだと思います。それが経営者の仕事であり、役割である、と。
もちろんダメな時は手助けをするし、無理をしてまで全てをやる必要はない。でも、すぐに誰かに助けを求めようとするんじゃなく、自分でやれるところまではやってみる。その時に何を感じ、どう考え、どうするか、そして次にどう活かすかが物凄く重要です。
ーーー挑戦の機会を通して、最も大切にしてほしい部分と、こんな社員になってほしい!という部分を最後にお聞きしたいです!
いろいろありますが…一番大切にしてほしいのは「想い」ですね。"想いは相手よりも高く持つ"ということを最低限できないとダメだと思っています。
そもそも向き合う上で本気ではない人間や、想いの低い人間を人は信用しないからです。その想いの部分を基本に、あとは個々人が身につけているスキルをどう活かすか、得意なものを伸ばしていけばいいと思います。でも想いの高さだけはみんな共通して持っていてほしいですね。
どんな社員になってほしいかという部分について言うと、自分は部下を仕事だけで捉えて見ていないんです。男女に関係なく、結婚や出産をはじめとして人生にはいろんなことが起きますよね。やっぱり「人としっかり向き合うことができる」とか「器の大きさ」っていうのは、全てのプライベートにも通ずるものだと思っていて。だから、人生においても「想い」というのはすごく重要で「どうせ会社に来て仕事するんだったら、それを学んで帰れよ」という話だと思いますね。
だから、最終的に「この人がいて良かった」と信頼できて、ともに成長できるような「人」になってほしいです。
経営者として自身の会社を発展させるだけなく、事業として多くの経営者の伴走を行ってきた関野吉記氏にインタビューをさせていただきました。YNIBでは理事としてメンターとなり、後輩経営者の育成にも力をいれています。
そんな関野氏が講演する起業塾の次回開催は11月4日(月・祝)となっています。ご興味のございます方はぜひ下記よりお申し込みください。
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※本ページは、山梨県より「革新的スタートアップ・プロモート事業」の委託を受け、一般社団法人山梨イノベーションベースが運営しています。
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