今回のインタビューは入社12年目を迎えた取締役兼デザイナーの田中さんです。ノア精密に入社したキッカケを教えてください。
前職で時計メーカーにいたのですが、当時から既にOEMという形でノア精密と仕事をしていました。
正直に言うと当時のノア精密は活気がありすぎて怖いなと思うくらいの印象でしたね(笑)
出産をきっかけに前職を退職したのですが、
フリーランスとしてノア精密のデザイン顧問をしていました。
そこから子供もだんだん大きくなり、手がかからなくなったときに
社長から「社員にならないか?」と声をかけてもらいました。
前職は大きな会社で、デザインの振り幅が限られていたのですが
ノア精密は自由度も高くなんでもやらせてくれるので面白いかなと思って入社を決意しました。
入社してみる前と後でギャップはありますか?
いい意味で思っている以上にありましたね!
ノア精密は少数精鋭なので、デザインだけでなく生産工場に行って価格の折衝をしたり
図面の打合せとか、サンプルのチェックとか直接やり取りするので、
前職みたいに”デザインだけをやる”というのに比べてできる仕事がかなり増えたました。
また、前職はサンプルを見るところまでだったんですけど
現在は量産過程まで見届けられるので、まるで自分の子供を見届けられるような気持ちで
そこは凄く嬉しいし楽しいですね。
田中さんの具体的な業務内容を聞かせてくださいー
MDとしていまある商品群の中から欠けてるものがあった場合、
そこを補う商品の企画をするところから始まります。
そこからラフ案の作成、生産工場からの見積の取り寄せなどの工程を踏んだ後に
商品開発部署のスタッフに実際にレンダリングを描いてもらいます。
その後、金型図面の確認、成形テスト/起動サンプルチェック/カラーサンプルチェックをして
承認サンプルの設定、量産サンプルのチェック後、初めて出荷となります。
幅広い工程に携わってる田中さんですが、
ノア精密の”デザイナー”に必要なことを教えてください。
例えばですけど、掛け時計の文字盤のデザイン製作をすることがあるのですが
文字盤というのは掛け時計の顔なので、デザインセンスが必要になってきます。
ただ、好きなようにデザインできるかと言うと実はそうではなくて、
時計というのは実用品になるので一般の絵画とは違い、見やすくなくてはダメです。
ですのである程度、決まった型の中でデザインセンスを発揮する必要があるのは難しいところでもあり楽しいところかなと思います。
あとは生産工程の最初から最後まで見届けることができるのは、
ノア精密のデザイナーならではの達成感を感じられるところです。
そのため、かかる工程も多いのでフットワークが軽くコミュニケーション能力が必要となります。
今後、田中さんがノア精密での目標・ビジョンを教えてください。
今一番やりたいことは、”MAG”という自社ブランドの商品を
SEIKOさんみたいな大手ブランドに1歩でも近づけるように
ブランドイメージを上げていくことですね。
”MAG”のこだわっている部分を教えてもらえますか?
品質強化に力を入れています。うちは価格も安く、そのうえで品質にこだわっているので、そこが他社との違いかなと思っています。
安かろう悪かろうではなく、安くていいものを提供していると自負しています。
やはりどこまで行っても時計ですので、正確に時を刻むことを一番重要視しています。
ずれてしまったら、それはもう時計ではないですからね。
少数精鋭ですので、スピード感持って意思決定できるし、色々なことにトライすることもできます。
フットワークの軽いノア精密だからこそできる工夫だし、強みだと思います。
今後、どういう方に入社してほしいですか?
デザイナーという職業なので、自分の世界感ていうのは大事なのですが
扱っているものが暮らしに寄り添う実用品となるので自分の世界観だけを前面に出すわけにも行かない部分があります。
自由度が高いとは言いましたが、この微妙な境界線を踏まえたうえで
自分のアイデアを表現する工夫のできる方がノア精密には合っていると思います。
色々お話ししましたが、やはり”時計が好き”な人に来てほしいですね。
時計って、見えない時間というものをモノを具現化するものなので
それをカタチにすることを楽しんで取り組める人をお待ちしてます。