なにをやっているのか
魚体識別機AquaMagic
養殖生け簀での計測風景
私たちAquaFusionは、従来の魚群探知機(魚探)より100倍高性能な水中可視化装置「AquaMagic」シリーズを開発する、水産ベンチャーです。最新の超音波テクノロジーをIoT×AIと融合。水産業(漁業・養殖)および、海洋開発(測量分野)の発展、海洋汚染の解決に貢献しています。
■AquaMagicとは?■
「一旦、超音波を送信したら、反射波が戻ってくるまで次の超音波は送信できない」というのが、これまでの魚群探知機の常識であり、不変の課題でした。例えば海底深度750mの場合、1秒間に一度(※)しか、海の中を見ることができません。水深が深ければ深いほど、船速が速ければ速いほど、断片的にしか海を探索することができなかったのです。
しかし、AquaMagicは独自の技術FINE Technologyにより、世界で初めてCDMA方式を水中超音波に採用。超音波をコード化し、一つひとつ識別することで、反射波が返ってくる前でも超音波の連続送信が可能になりました(https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP606243_Y1A300C2000000/)。深度に関係なく1秒間に40回以上の超音波送信を実現し、「音速の壁」を超えた技術とも言われています。
この技術を駆使すれば、5cmクラスの魚も1匹ずつ計測し、人工漁礁の骨組みまで映像化。高速走航でも、魚の反応を鮮明に見ることが可能です。
(※)水中での超音波伝搬速度:約1,500m/秒
■取材実績■
CDMAを採用した超音波式水中可視化技術は、AquaFusionが保有する特許技術です。
現在注目の技術となり、各媒体からの取材も増えています。
・日経ニュースプラス9:代表、笹倉のインタビュー
・NHKおはよう日本:NTTドコモ様、フィッシュバイオテック様と取り組んでいるサバ養殖の魚体長管理について
・FNNプライムオンライン:NTTドコモ様と協働している、非接触で養殖サバを測定する技術開発について
他、掲載実績多数。
■今後の展望■
大学や研究機関への水産分野の技術提供を始め、今後も水産分野に腰を据えて、漁業者・養殖業者の皆さんが効率的に事業を営めるようなお手伝いをしていきます。魚の生育状況を観測したり、魚の尾数をカウントしたり、これまで人の手に頼っていた領域をサポートしていく予定です。
ゆくゆくは国内外を対象にさらに事業の幅を広げ、海洋資源や石油の発掘など開発面での技術提供、データ活用を視野に入れています。
なぜやるのか
協力頂いた養殖業者様の生簀
魚体長計測機能(明石のアジ)
■テクノロジーで海に恩返しをする■
魚群探知機が発明されて70年。技術的に大きくに変革はありませんでしたが、その状況を打ち破るテクノロジーが日本で誕生しました。従来と比べ100倍の分解能を持ち、わずか5cmの魚一匹一匹の識別が可能な、魚群探知機を超えた水中可視化装置「AquaMagic」です。魚が1匹1匹見えると漁業・養殖はどの様に変わっていくのか。日本初の技術で世界の海・水産業に貢献していく事を経営理念に掲げています。
■持続可能な水産業、持続可能な海洋資源が整った世界■
地表の70%を占め、生命の起源とも言われている海ですが、実は我々人類は、海の中のことを正確に把握できていません。
例えば、昨今問題として取り上げられる海洋マイクロプラスチック汚染。その大きさから、通常の水中計測機器ではその存在を捉えることは困難で、海洋汚染の進み具合は正しく把握できていません。また、漁業に目を向けてみても、魚群探知機による魚種やサイズ、数量の把握は漁師さんの長年の経験と勘に頼っており、資源管理型の漁業はなかなか進まない状況です。
海が持続可能なものでなければ、水産・海洋開発関連技術が進化する道は閉ざされてしまいます。そこで私たちは、さまざまな水中可視化装置の開発を推進。世界の海を可視化し、水産業や海の抱える問題を解決することで、ビジョンであるSustainable Oceanを実現します。
どうやっているのか
代表の笹倉73歳社長です!
技術会議の様子
■事業の強み■
私たちの強みは、魚群探知、海洋探索の常識を覆すハードウェア技術、ソフトウェアスキルを有していること。1秒間に10回もの送信パルスを送出できる仕組みや、信号から「魚らしさ」を読み取り、抽出する技術で、水産業・海洋開発に変革をもたらしています。
■働く上で大切にしていること■
当社は年齢・性別を問わず積極的なチャレンジを良しとする風土です。70歳を超えた代表も、今なお現役で現場に出ています。手を挙げれば提案を聞き、挑戦させてもらえる環境なので、躊躇なく取り組んでいってほしいです。研究・開発の現場となる“海”を大切に、好奇心をもって仕事を楽しんでください。
■ともに働くメンバー■
現在のメンバーは約10名。大手魚群探知機メーカーで事業部長を務めた代表を始め、さまざまな業界からメンバーが集まっています。
そんな弊社では、失敗を恐れずに挑戦し、相手の失敗を責めない組織風土も特徴の一つ。
フラットな関係性の中、責任を持って仕事に臨んでいるからこそ、挑戦を応援する風土が成り立っています。