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【機械学習エンジニアインタビュー】複数プロダクトの開発に携わった機械学習の知見を活かし、「AIデータと言えばharBest」といった第一想起を目指す

AI開発の根幹を支える「アノテーションデータ」の収集・作成を手がけている株式会社APTO。スマホアプリによるプラットフォームharBest(ハーベスト)を提供し、最先端のAI開発を希望するクライアント企業を支えています。

今回は機械学習エンジニアとしてのキャリアを活かして、フリーランスのエンジニア経験を積み、株式会社APTOに入社した寺澤さんにインタビュー。機械学習の現場に「人」を介入させてAI開発を進めていくAPTOの魅力について、詳しく聞きました。


寺澤  友治朗/ 機械学習エンジニア

名古屋工業大学に入学。その後、エンジニアとしてAIの機械学習に携わる企業へ入社。さらにAIスタートアップ企業への転職を経て、フリーランスに。Webサービス運営を経験した後、2024年3月に株式会社APTO入社。

AI関連企業、スタートアップ企業を経てフリーランスに

ーーまずは、前職までのご経歴について教えてください。

社会人としてのファーストキャリアは、機械学習エンジニアでした。大学4年生の時に「ディープラーニング」が社会的な注目を集めており、機械学習に興味を持ったんです。それがきっかけで、AIの機械学習に関連する企業へ就職したいと思うようになりました。

2社目の転職先も、同じようにAIの機械学習を手がけていたスタートアップ企業。さまざまな領域における機械学習の経験を積み、集中してスキルアップができそうだと感じて転職しました。

そこでは金融サービスに必要な与信管理のためのデータ分析や、書類審査チェック業務を効率化させるための機械学習を行っており、私もエンジニアとしてデータ分析・システム開発を担当。そこから独立し、フリーランスのエンジニアになりました。

ーー社会的な注目があったとはいえ、なぜ機械学習に興味を持ったのでしょうか?

純粋に、楽しかったからです。学生時代は「Googleのようなサービスを作ってみたい」と思っていました。レコメンド機能のあるアプリケーション開発にもチャレンジしていて、「機械学習を学んで新しい情報サービスが提供できないだろうか」と考えていたんです。

OpenAIが登場し、ChatGPTなどの精度もどんどん高まり始めていますよね。画像生成などの衝撃的な技術も発達し、これから世界が変わっていくだろうという予感もありました。そうした新しい技術にエンジニアとして関わり、シンギュラリティに到達する瞬間を見たい気持ちは今でもあります。

ーーフリーランスとして独立されてからは、具体的にどのような業務に携わっていたのですか?

建築土木、化学、機械系などの技術者向けの「お役立ち記事」のキュレーションメディアを作っていました。他にも、画像分析のノウハウを活かして「ファッションコーディネートをお勧めしてくれるアプリ」を開発したり、AIで建築業界の書類の解析ができるシステムを作ったり、ある業界に特化した求人のレコメンドサービスを展開したり。様々なサービスの開発に携わる経験を積むことができました。

フリーランスになったきっかけは「並行しながら、別の業界のプロジェクトを見てみたい」と思うようになったから。裁量を持って、自分の技術力を存分に発揮する経験が積めたと思っています。機械学習モデルの管理や、クライアント企業への提案を通じて「業界全体の課題感」もつかめました。

例えばどのようなデータを用意して機械学習に臨むかは、技術者であるエンジニアしか分からない部分もあり、企業として「どのように進めていけば事業化、或いは仕事に活かせるのか」といった点まで考えきれていないケースもあると感じていました。目的がはっきりしないまま「とりあえず生成AIをやってみよう」とする企業もあり、どのように価値提供をしていくかが問われていることを実感しましたね。

さまざまなタイプのクライアントとプロジェクトを通じて関わり、大きなやりがいも感じていました。

ーーAPTOへ入社をしようと思われた決め手は、何だったのでしょうか?

そもそもAPTOを知ったきっかけは、フリーランスで仕事をしていた時、知人の紹介で代表の高品さんとつながり、機械学習に関する相談を受けたことがきっかけでした。その流れで、最初はフリーランスとしてAPTOのお仕事を手伝わせていただいていました。

ただ、フリーランスで働いていると、"深く"プロジェクトに関わるチャンスが少なくなります。上から依頼されて対応するだけの日々に少し飽きていたこともあり、もう少しユーザーの反応が分かる環境で仕事がしたいと考えていました。

「機械学習の技術を使うなら、UXをこう見直すと良いですよ」と提案したり、提供したプロダクトやサービスを喜んでいただけるような関係を築いたり。そうした一つのプロジェクトに深く入り込んだ働き方をしたいと思っていた時に代表の高品から正社員として入社しないかというアプローチがあり入社にいたりました。実は、フリーランスとしてAPTOと関わらせていただいている際に、定期的に入社のお誘いはありました。私の考えが変わったタイミングでも私を必要としてくれたことは大きな要因だったと思います。

また、APTOの他にも魅力的な技術を扱う企業は多数ありますが、やはり私としては「とことんクライアントに向き合う」「とことんプロダクトに向き合う」ということが大切なテーマであり、やりたいことでもありました。自分でプロダクトを手がけるのであれば、顧客から直接フィードバックをいただき、その声を加味し、プロダクト改善に活かせる進め方ができることが入社の決め手でした。

"中の人"となりアノテーションのニーズを改めて強く実感

ーー実際に入社してみて、どのような印象をお持ちになりましたか?

フリーランスとしてAPTOと関わっていたため、入社後のギャップのようなものはほとんどなかったです。

AI開発にとって、データの質の高さは非常に重要なのですが、APTOは創業当初から「データの質」を大切にしており、そこに目をつけている時点でビジネスセンスがあると感じました。"中の人"となった今、アノテーション領域のニーズの高さや今後より会社が大きくなる可能性を改めて強く感じています。このアノテーション領域への想いの強さが、事業成長のスピード感にも現れているのではないでしょうか。

ーー現在、担当している業務内容について教えてください。

機械学習関連の業務だけをするのではなく、メインプロダクトの「harBest」をよりよいプロダクトへ昇華するためのあらゆることを実施しています。まさに自分がしたかったプロダクトにとことん向き合う、ということができています。

AIデータSaaS「harBest」開発や受託開発にかかわるリソースが増える見込みですので、エンジニア採用は今以上に強化していくと思われます。

AI開発に不可欠なアノテーションでNo.1企業になるために

ーー今後、APTOでチャレンジしてみたいことはありますか?

やりたいことはたくさんあります(笑)。

今は、データの品質管理を早急にブラッシュアップさせたいです。現在、クライアント様からも「アノテーションが課題になっている」との声が多く寄せられます。

アノテーションとはAI開発に必要なデータを作成する作業。高い精度の画像やテキスト情報などを大量に集め、学習させていくものです。機械学習は、アノテーションの大変さが大きな課題となっています。用意するデータの意図を理解し、品質管理をしていく難しさはどのプロジェクトにも共通する悩みなんです。ですので、提供するアノテーションデータの品質を担保、或いはもっと精度を上げていくことが目下の課題となっています。

また、「データを洗練させ、その後も自動で機械学習を深めていく」といったノーコード文脈での機械学習モデルを、プラットフォーム上で作れる取り組みも計画しています。

他にもLLMモデル(大規模言語モデル)開発のためのアノテーションツールを現在公開しておりますが、さらに磨きをかけていきたいと考えています。

さらに将来的には、世界中の人が作ったデータセットを販売できるようなプラットフォームも作りたいと考えています。同じような課題感を持っている人が「データセットを気軽に購入したい」と希望するニーズはすでにあります。アメリカのAI企業「Hugging Face」がオープンにしているデータなどもありますが、その多くは研究目的。商業利用が可能なものに特化したデータを作成し、あらゆるアノテーションのニーズに応えたいですね。

すでにAPTOはAI開発のための課題設定〜プロジェクトの全体設計までを担うアノテーション支援サービスharBest(ハーベスト)を提供しています。上述したように、将来的には誰しもがデータセットをharBest上で公開し、データ販売のプラットフォームを生み出す可能性もあるでしょう。

また、私たちが手がけているものは、データを作ってAIに学習させて終わりではありません。アノテーションは、時代や社会の流れに合わせて要件を変え、精度を上げていく必要があります。そのためには、継続した機械学習モデルの運用が求められます。そうした運用を支えているのが、機械学習の基本的な概念「ヒューマン・イン・ザ・ループ」。自動化・自律化が進んだシステムにおいて、あえて人間を介在させ、機械学習が苦手とする意思決定や判断を担っていく方法です。APTOだからできる人間参加型のAI開発を実現し、より高い精度のアノテーションデータの提供を目指したいですね。

他にもAPIを公開し、どんなアプリケーション同士でも連携できるような仕組みを整えていきたいと考えています。

ーー今のAPTOで働く魅力は、どこにあると思いますか?

データの品質管理といった、AI開発には欠かせない領域に携われることはもちろん、流行りの分野のLLMや画像処理などの案件も入ってるので、幅広く携われることができ、多様なスキルが求められることは、エンジニア冥利に尽きる環境だと言えます。

そもそも、APTOがビジネスドメインとして置いているアノテーション領域はすでに膨大なニーズがあり市場が拡大し続けています。将来性もあり、これから業界内で「AIデータといえばharBest」と最初に想起されるようなトップ企業になれるはず。

AI開発の根幹をなすアノテーション領域に興味がある方、グローバル展開に興味がある方、スタートアップで手触り感を持ってプロダクトを育てていきたい方はぜひお話してみたいです。

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