「我慢しないでいいサステナブルな社会を作りたい」と話してくれたのは、3Steadyに業務委託として関わっている加藤さん。2023年の夏頃からは、正社員として働く予定です。
これまでアパレル企業やオーダー家具販売企業で経験を積んできた彼女。3Steadyへ入社を決めたのはどのような理由か、実現したいビジョンはなにか、詳しく伺いました。
加藤 尚海/業務委託
大学卒業後、アパレル企業を経て、オーダーメイド家具を販売する企業にて従事。その後、アパレル業界の企業へ転職し、接客販売業務や新規プロジェクトの立ち上げに携わる。2022年11月より株式会社3Steadyに業務委託として参画。2023年夏頃より正社員として働く予定。
「大量生産・大量消費・大量廃棄」に辟易した前職時代
ーー大学では服飾学科を専攻されていらっしゃったんですよね。もともとアパレルに興味があったのでしょうか?
昔から物作りが好きだったんですよね。自分が作ったもので、人を笑顔にしたいという思いがありました。それに服だけはずっと好きなんです。結構飽き性な性格なんですが、嫌いになることはなくて。それで大学でも服飾学科を専攻し、卒業後はアパレル企業へ入社しました。
ーーそこからオーダー家具を販売する企業へ転職されたわけですよね。好きだったアパレル企業を退職した理由は?
1社目ではレディース服の販売を行っていたんですが、セールになると最大70%OFFで販売していたんですよね。それでも売れ残ってしまう商品もあり、破棄しているものも大量にありました。
いわゆる「大量生産・大量消費・大量廃棄」を目の当たりにしたんです。服が好きだからこそ、胸が苦しくなってしまって。このままアパレル業界で働くのは難しいなと。オーダーメイド家具を販売する企業を選んだのも、一人ひとりに合わせた質の良い商品であれば、長く使ってもらえると思ったからです。
ーーそこからまたアパレルの道に戻ってきたんですよね。
そうですね。家具を販売する企業で働いてみて、やっぱりアパレルが好きだなと思ったんです。あと3社目のアパレル企業はオーダーメイドのスーツを販売していて、かつアパレルの商流を変えていきたいという思いを持った先進的なベンチャー企業でした。ここでなら1社目のように苦しい思いをしなくて済むのではと考え、転職を決意しました。
ーーそのアパレル企業で現在は働いていらっしゃるんですよね。どのような業務を担当されているんですか?
基本的には店舗で接客販売をメインで担当しています。またサステナブルに関する新規プロジェクトがいくつかあり、興味のあるものには自ら手を挙げて参加しています。
例えば、廃棄品をできるだけ削減するためのプロジェクトだったり、廃棄品を再利用するための方法を考えるプロジェクトだったり。そういったプロジェクトの計画や戦略の立案を行っています。
古いものを活かして価値を生み出す、サステナブルな価値観に共感
ーープロジェクトの立ち上げ段階から携わっていらっしゃると。かなり難易度の高い仕事のように感じますが、苦労も多いのではないでしょうか?
難しさを感じている部分は主に2点です。1つは、ゴールがない仕事であること。接客販売はわかりやすいゴールがあるんですが、新規プロジェクトには明確なゴールがなくて。だからこそ、自分たちで何をもって成功とするのかというところから定める必要があるんです。そこが非常に難しい。
2つめも、「ゴールがない仕事である」ということに関連するのですが、ゴールがないからこそコミュニケーションを密にとることが大切で。ただプロジェクトに参加しているメンバーはそれぞれ働いているエリアが違い、なかなかコミュニケーションが取れないんです。
私は愛知で働いていて、本社は東京なので、オンラインミーティングが中心です。それで認識の齟齬が起きてしまったり、方向性がズレてしまったりすることが起きてしまっている。
上司からは「東京に異動するのもいいんじゃない」と打診してもらったこともあったのですが、愛知で働きたいという思いが強くて。「もっとやりたいことがあるけど、なかなかチームとして上手く機能しない」と悶々とした日々を送っている中で、3Steady代表の近藤に声をかけてもらったんです。
ーーそれがきっかけで関わることになった。
2022年の11月から業務委託で関わっています。代表の近藤はもともと今の職場の同期だったんです。当時から仲良くさせてもらっていて、近藤が辞めてからも何度か食事に行くこともありました。その都度3Steadyの話は聞いていました。
3Steadyは「価値があるのに古いからといって使われなくなったものを、新しい価値に作り替えることでイノベーションを起こす」というアップサイクルな考えを大切にしている企業です。古着や空き家の良いところを活用しつつ、新しい価値を創出することに取り組んでいます。このサステナブルな価値観にとても共感できたんですよね。
また、お話を聞きながら、とてもスピード感のある会社だなと思っていたんです。「お店を開いた」という話を聞いたと思っていたら、次にあった時に、また別のお店のオープンが決まっていることがあり、とても驚かされました。やりたいことにどんどん挑戦していける環境なんだろうなと。
だから「一緒にやろう」と声をかけてもらったときには、二つ返事で承諾しましたね。今は週に1回ほど副業で勤務させていただいてます。
ーー2023年の夏頃からは、正社員として働く予定なんですよね。正社員として働こうと思われたのはどのような理由からですか?
業務委託として関わってみて、入社前から思っていた通り、本当にスピード感のある会社だったことが大きな理由です。3Steadyは不動産事業であげた利益を使って、新規事業にどんどん挑戦していっています。「面白い」「やりたい」といった気持ちから、「衣・食・住」に関わるあらゆることに挑戦できる環境です。そこに惹かれました。
あと代表の近藤の人柄ですかね。アパレル企業で一緒に働いていたときからそうだったのですが、とにかくこちらの話をよく聞いてくれるんですよ。「もっと意見が欲しい」といつも言ってくれます。代表がそんな人柄だからか、3Steadyで働くメンバーはいい人ばかりなんです。
忙しい中でもピリピリとした雰囲気は一切なくて、笑顔でコミュニケーションを取り合っている。だからよりコミットしたいなと思い、正社員として働くことを決めました。
ーー現在はどのような業務を行っているんですか?
IllustratorやPhotoshopを使ってクリエイティブや資料を制作したり、店舗のMEO対策(マップエンジン最適化)を行ったり。あとSNS運用も担当しています。
また、営業や店舗運営のメンバーが本来注力すべき業務に注力できるように、業務の効率化や無駄の削減を行ってサポートすることも私の役割です。
正社員になってからは、今の業務プラス経理も担当する予定です。また店舗の数値管理や戦略立案など事業企画の業務も行っていきたいと思っています。クリエイティブの制作やSNS発信を行う上でも、現場を知ることは非常に重要なので。
持続可能で、かつ人々が我慢しなくていい社会の実現を目指して
ーー今後挑戦したいことは何かありますか?
ひとつは、「衣」事業で、自社ブランドのTシャツのデザインをしたいと考えています。もうひとつは、「住」事業で介護リフォームの方法を変えていきたいですね。介護リフォームでは手すりをつけたり、扉を取り替えたりしますが、デザイン面はあまり気にされていない場合もあります。
だからもっとお洒落に溶け込むような感じでリフォームできたらなと。本当はもっとおしゃれな空間にしたいけど、介護が必要だからと我慢することがないようにしたい。
ーー新しい考え方ですね。
最終的には、持続可能を理由に人々が我慢しないで済む社会を作っていきたいんですよね。
サステナブルやSDGsに取り組みましょうと世間では言われていますが、少し強制されているような印象があります。例えばサステナブルな服、エシカルファッションでも、デザインが好きなものでなかったら着たくないじゃないですか。でも環境にいいから、そちらを我慢して選ぼうという人もいます。
そういったことがなるべくない社会にしたい。おしゃれだし、人にも環境にも優しい服みたいな、そういった製品やサービスを提供したいと考えています。3Steadyでさまざまなことに挑戦していきたいと思っています。
また、我慢しないで済む持続可能な社会の実現するためには、まず私たち自身が我慢しないで済む持続可能な組織である必要があります。そのためにも会社をより成長させていかないといけませんし、自分自身も成長していく必要があります。
やりたいことや面白いこと、かつ会社やお客様のためになることにどんどん挑戦していって、少しずつ歩みを進められたらなと。