なにをやっているのか
「一人ひとりが学びあい 世界とつながり未来を創るまちかまいし」
「多様性を認めあいながらトライし続ける不屈のまち」
今年4月に策定された第六次釜石市総合計画に示された目指すべきまちの将来像は、そのまま私たちの理念でもあります。
地域外人材と変化に対して常に開かれたまち「オープンシティ釜石」をキーワードに、多彩な企業・団体・人材による協働プロジェクトをまちづくりのメインエンジンに据えています。
地域おこし協力隊については下記3タイプに分類し、人の還流と複層的な活動につなげます。
■行政型地域おこし協力隊(行政課題の解決、行政施策の推進に向けた活動を担当する)
■起業型地域おこし協力隊(自らが興したい事業の発展に寄与する活動を担当する)
■担い手型地域おこし協力隊(地域の自治力と共に地域課題の解決に向けた活動を担当する)
■地域おこし研究員(地域課題解決等のテーマで研究と実践を中心に行う大学院生)
全市民参加によるまちづくりと地域おこし協力隊による活動との化学反応が、釜石市に新しい可能性を生み出すのです。
なぜやるのか
まちづくりを進めていく上で私たちが掲げている基本理念は次の3つです。
「一人ひとりの幸せの実現」
釜石市に住む一人ひとりが周囲とのつながりの中で安心して暮らし、生活の舞台となる地域と自らの生きがいに対し主体的に取り組むことで幸せを実感できるまちを目指します。
「危機対応と希望の追求」
過去の経験からの学びと「撓まず屈せず」の精神でいかなる危機をも乗り越えていくこと、怯むことなく挑んでいくことの大切さを世代を超えて伝え、希望に満ちたまちであり続けます。
「釜石発の新しい価値観」
震災からの復興プロセスを通じ、世界とのつながりという宝を得た自治体として、誰もが自分らしい生き方を希求することを尊重し認め合うというあり方を、地域全体の価値観として発信していきます。
福祉・医療体制や生活基盤の充実、企業誘致による雇用創出など自治体規模で行う整備も、もちろん重要ですが、私たちの目指す魅力的なまちを実現するには市民一人ひとりのまちづくりへの参画意識が欠かせません。
地域外の人材と力を合わせて地域課題の解決を図る協働プロジェクトは、そのための主要な具体策でもあるのです。
どうやっているのか
✔︎複数形態・複数チャンネルでの取り組み
地域外から人材を招き市職員として活躍してもらうほか、個人事業主として活動してもらう人材のためのコミュニティ「釜石ローカルベンチャー協議会」を設立し、地域資源を活用した事業での起業を地域全体でバックアップするなど、さまざまな取り組みを行なっています。
各省庁の制度もフル活用し、たとえば総務省の復興支援員制度を利用したのが「釜石リージョナルコーディネーター(通称:釜援隊)」事業です。
隊員は“まちづくりのアシスト役”であるリージョナルコーディネーターとして状況に合わせて人材や組織をつなぎ、これまでに市内20以上の行政機関や地域団体との協働を実現してきました。
また、総務省の地域活性化起業人制度を利用して企業人材も受け入れています。
✔︎“ヨソモノ”大歓迎という伝統
もともと釜石市は、その地理条件を活かし、活発な交易により産業が発展したという歴史的土壌があり、地域外から訪れる人を受け入れ、共に成長する文化が根付いています。
そして被災時および被災後に駆けつけてくれた延べ10万人以上もの人たちの支援で多くの困難を乗り越えてきた経験は、多様性から生まれるエネルギーへの信頼をさらに確固たるものとしました。
地域活性化のために地域外の人材の力を積極的に借りること、“ヨソモノ”を歓迎することは、私たちにとってごく当たり前の結論といえるのかもしれません。
✔︎自分の「これをしたい」を大切に
釜石に来てくださる人には「釜石のために何か役に立ちたい」という気持ちだけでなく、自分自身の「これをしたい!」というワクワク感も持っていてほしいと考えています。
釜石が目指すのは誰もが幸せを実現できるまちだからです!
主体的に生きたいという想い、挑戦する気持ちがあれば、自分たちの生き方を自分たちで決めてつくり出せるまちでありたい。
そしてそれが結果的に新しいビジネスや豊かさを釜石にもたらし、目指すまちの姿へと導いてくれることを願っています。