こんにちは。杉村です。
昨年からおくりびとのお葬式でインターンをしている19歳です。
葬祭業界も自社についてもまだまだわからないことだらけなので、今回はエンディング産業展にて代表の木村光希社長に、この事業を立ち上げた際のきっかけや想いをじっくり聞いてみました!
もともと何をしていたのか、どうしておくりびとのお葬式を創業したのか。
世の中にどのようなインパクトを残したいのか。
などなど、NG無しで『ここだけの話』を聞いてきました。
他の記事では見られない木村社長の想いやビジョンが見えました。
ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
ー初めにお願いがありまして。
今回、社長のお話を聞くにあたり、世間に出回っている動画や記事を見漁ったのですが、正直綺麗事でしょ!と感じることが多くて・・・。(苦笑)
今回は全て本音で語っていただきたいです!
分りました。(笑)怒らないのでどんどん深掘ってください。私のことであればNG無しでお答えします。
ーありがとうございます。最初は今までにも聞かれたことがあるような質問から始めます。
木村社長が葬儀業界に入ろうと決めたきっかけはなんですか?
これは父の影響ですね。父が納棺師だったので、納棺師は身近な存在でしたし、曽祖母が亡くなった時の父の所作を見てかっこいいなと感じました。
その時くらいから「自分もいつか同じことをするんだろうな」と考えていました。
ーやはりそうなんですね。傍から見ると「政治家の息子が政治家に」みたいな感じで、葬儀や納棺に強い想いがあるわけじゃないのかなと思ってしまったのですが。。。実際どうなんですか?
他の記事を見ていると、納棺について凄く熱く語っていることがあると思うのですが、あれって本音なんですか?笑
嘘なわけないでしょ!笑
本当に本音ですよ。
2008年に映画おくりびとという映画が出て、その影響で私の父に海外からたくさんの声がかかったんです。
納棺について教えて欲しい、と。
それで、私も父についていってアジアの国々にレクチャーしに行ったんです。その時に、改めて『日本の葬儀』の素晴らしさを感じたんですよ。
ー確かに、日本と海外の葬儀は全然違うイメージがあります。やはり日本の葬儀は素晴らしいのですね!
具体的に日本の葬儀の素晴らしさってどんな部分なんですか?
技術や、一つひとつの所作の美しさを始め、日本人には当たり前に備わっている心遣いやご家族に寄り添う文化も、めちゃくちゃ日本のレベル高いなって感じたんです。
そこから、本心で日本の葬儀をもっと広げたい、もっと日本、アジアの葬儀の水準を押し上げていきたい。
そして、それを引っ張っていきたいと思うようになりました。
その経験と想いから「おくりびとのお葬式」と「おくりびとアカデミー」を設立しました。
ーなるほど。心遣いや細やかな所作などの美しさは日本特有の素晴らしさかもしれないですね。私もインドネシアへ留学しましたが、インドネシアで日本と同じ葬儀ができるとは思えないです。笑
でも確かに、インドネシア人も日本と同じ葬儀ができたら喜ぶと思います。アジアへ広げていきたい理由がわかりました!
杉村さん、インドネシアに行ってたんですね!初めて知りました。
ここまで世界を視野に入れている葬儀社はなかなかないと思います。
ただ、難しいことではなくて、おくりびとの素晴らしいお別れの時間を全ての人に届けられたら、少しずつ社会が良くなっていくんじゃないかなと思うんです。
あと、日本の葬儀業界って古い文化が残っている部分もあって。
もちろん素晴らしい会社もたくさんありますが、葬儀業界全体として高め合う文化があまり無いように感じてるんです。
そんな葬儀業界をもっとクリーンでパブリックな業界にしたいなと昔から思っています。
ーそれとアジアに広げていくのってどんな関係があるんですか?
「人を巻き込む力」ですね。影響力がないと、思ったところで変わらないんです。
私は昔からこの業界をよりよくしたいとは思っていましたが、若造が一人で騒いでも聞いてくれる人がいないどころか、気づいてくれる人すらほとんどいませんでした。
だから、もっと実力をつけて、素晴らしいお別れの時間を創り続けて、私の声が届く範囲を広げたいなと。葬儀業界に高め合う文化を作りたいと思ってます。
ー見てる世界が違いますね。僕の経験上、そのためにどうするのか、何をしてくのかも同じくらい大事だと思っているのですが、どうなんでしょうか。
もちろんです。どんどん挑戦し続けることが大事です。
実際、私は葬儀社の社長としては珍しいような動きをしていますし、一緒に働く仲間も他の葬儀社よりもおそらく視野が広く向上心もある人が多いと思います。
社内ルールは徹底していますし、それに加えて社内評価も作り込んでいます。
ー社内評価ですか?(インターンだから全然知らない。。。)
はい。葬儀業界って、他業界よりも他者評価の世界だと思っているんです。
例えば納棺師がどれだけ、『私頑張って作法を覚えて納棺しました』と言ったところで、それって全然関係なくて、ご家族にどれだけ価値のある時間を提供できたかが全てなんですよ。
それと同じで、オフィス業務も、全て数値化していて『頑張ったから』とか『全力でやったから』とかではなくて実績で評価します。
それに合わせて、多ければ年に4回等級が変わっていきます。だから、年齢や経歴は関係なく、実力のある人がどんどん上り詰めていきます。
実際、去年入ったばかりの大原が本部長をしていたり、役職を持たず入社した社員が今は常務になっていたりとしっかりと実力、実績で評価されてます。
ー葬祭業界は年功序列なイメージが強くて社内評価ってあんまり関係ないと思ってました。笑
でも確かにそうですね。
他者から評価されるからこそ成り立っている仕事ですね。
それと、先ほど社内ルールの徹底という話もしていたと思うのですが、どういうことでしょうか?
社内のキーワードは成長です。個人が成長すれば必然的に会社も成長します。逆に言えば、会社が成長するには個人の成長が必要不可欠なんですよ。だから、個人の成長を共通の利益と捉えて欲しいんです。
でも、その個人の成長もルールを守らなければ会社の成長につながらない。
どんなに素晴らしい技術やルールがあっても、そのルールを守らなければ意味がないんです。
例えば信号機も仕組みが優れているのは確かですが、それに加えて歩行者も車もルールを守っているから事故が起きないじゃないですか。
それと同じです。ルールを守らないと結果として会社として成長できない。仕組みだけではうまく行かないと思うんです。
だからこそ、ルールは徹底してますし、社内評価制度もここに通じます。
ールールを守るって当たり前のように感じるのですが、そこまでこだわる必要があるんですね、、、。
当たり前だからこそこだわっています。
納棺の儀も「おくりびとの納棺師」なら当たり前にできなきゃだめじゃないですか。
さっきも言った通り、本人が『頑張って覚えたこと』も『初めてのご納棺』でも関係ないんです。
ご家族にとってはできて当たり前。完璧で当たり前なんです。
でも、その当たり前ができないとご家族はどう思いますか?当たり前なことができない人たちに大切な人の最後の時間を任せたいと思いますか?
さっきも言ったように他者評価が中心の世界です。当たり前を当たり前にできる組織であるのは最低限のマナーで、そこでようやくスタートラインに立てます。
だから、服装、髪型、挨拶などの他者評価に関わる部分はどんなことでも本当に徹底してやってほしいんです。
ー確かに、挨拶や言葉遣いなどを始め葬儀の内容に関しても、こちらが当たり前だと思っていることができない人に、大切なひとの最後の時間を任せたいとは思いません。すごく納得しました。
他にも、社風がわかるような文化ってありますか?
プライベートの時間を奪うような会社内での変な飲み会とか部活とかは無いですね。
葬祭業をやっていると、日々命の大切さを感じることになるんです。
命=時間だなと。それはもちろん社員も一緒で社員にも時間を大切にしてほしい。
働いている時間もプライベートな時間もどちらもです。
スタッフにはプライベートの時間もしっかり大切にするために、早く帰って欲しいくらいです。笑
ー確かに。ほとんど飲み会がないですね。僕は少し寂しい気もしますが。笑
プライベートを大切にして欲しいとおっしゃってましたが、会社の代表としては家族を優先する社員って正直なところどう思うんですか?
もちろん仕事は全力でやってもらわないと困ります。しっかり結果も出して欲しいと思ってます。
ただ自分の時間や自分にとって大切な人の時間を大事にできない人が、他人の時間を大事にできると思えないですし、結果も出せないと思っています。
なので、プライベートの時間を大切にして生きることも、おくりびとで働くためには不可欠な要素で、家族を優先する人もしっかりと結果を出していれば何も問題ないです。
ーなるほど。確かにそうですね。
他におくりびとで働くために必要不可欠な要素はありますか?
納棺師や葬祭プランナーとして働くなら、残されたご遺族のサポートや、ご家族のありがとうを自分の糧にできる人であることですかね。
バックオフィスで働くなら上記の人を支えることを生きがいにできる人、おくりびとのビジョンに共感し全力で働ける人であることですね。
一今おくりびとで働きたいと思っている人に一言ください。
おくりびとで働くと、他人の人生の節目を通して自らの命や人生について考え直したり、気付くきっかけがたくさんあります。
若い人が強い気持ちを持って働いている成長中の会社です。私の思いに共感し、働きたいと思ってくれる人がいたらぜひ一緒におくりびとのお葬式を進化させていきたいなと思います。
ーいや。本当にそうですよね。終活ノートのデザイン考えたり、お客様の声を見るようになって、自分の人生や老後について、また自分の両親のこれからについても考えるようになりました。
本日はありがとうございました。他の記事よりも社長の本音に迫れた気がしています。
はい。約束どおり本音で話しました。記事の出来上がりが楽しみです。
こちらこそありがとうございました。
少し失礼な質問もぶつけていたことも、文字起こしをしていて気づきました。
ただ、その分本音で語っていただけたのでは無いかと思います。
木村社長本当にありがとうございました。
おくりびとで働く1メンバーとして、社長の思いやビジョンを知れてよかったと思っています。
同時に、ここまでグローバルに、大きな志を持って展開している葬儀社もなかなか無いのではないと感じました。
これから、おくりびとがどうなっていくのかとっても楽しみです。
私も置いていかれないようにますます頑張っていきたいと思いました!
現在おくりびとでは、一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも気になった方はぜひ覗いてみていただき、シェア・応援をしていただけると嬉しいです。
また、おくりびとがこれからどうなるか気になる人は会社のフォローも忘れずにお願いいたします!!