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なにをやっているのか

私たち生命創成探究センター(ExCELLS)は、生命構成因子の解析に加えて、新しい視点を取り入れた大規模な生命情報の解読と、構成的なアプローチを統合的に理解することを目指しています。また、異なる分野のコミュニティを横断しつつ、さまざまな大学や研究機関の研究者との共同研究を活性化をし、新たな生命科学研究を推進していきます。 ■研究内容■ 本研究室では、さまざまな階層(細胞・多細胞組織・免疫・神経回路・神経活動・行動)で計測されるデータを対象に、これまで未知であった生物メカニズムをデータ駆動的に明らかにします。生命をシステム的に理解するための、新しい理論体系を打ち出すことを目指しています。 ▍理論生物学グループの目的 なかでも、今回携わっていただくグループは「理論生物学グループ」です。当グループの方針は、脳と行動の関係性を理解すること。生物学に関わるデータのもと、データ解析を主に行います。例えばマウスやマーモセットの行動が記録された動画を解析します。また、脳内細胞を計測したデータ解析をすることも。現在「行動変容生物学」という新分野のプロジェクトを推進しています。 ■「みる・よむ・つくる」■ 創生研究領域では「みる」ことで学ぶ生物学から「よむ」「つくる」ことで学ぶ生物学への流れを実現し、この3つのアプローチを一体化として研究を進めていくことで、「生きるとは何か」という問いを紐解きます。 ▍みる 革新的な計測手法を開発し、複雑な生命システムの全体の中における分子や細胞のダイナミックな振る舞いをありのままに「みる」ことを可能にしました。さらに、その背景にある温度や力など生命システムを特徴づける物理化学的諸量の変化の可視化に挑戦しています。 ▍よむ 計測・観測を通じて蓄積されていく膨大かつ多様な生命情報の中に隠されている意味を「よむ」ことで、理論体系化し、生命システムの振る舞いを予測します。そのために必要な情報科学・理論科学・計算科学の発展に取り組んでいます。 ▍つくる 生命システムを実験室で「つくる」、あるいはバーチャル空間「つくる」。生命システムをつくることを通じて外部環境の変動の中で秩序創発していくロバストな生命の本質を総合的に理解することを目指します。 さらに、生命の始原形態や環境適応戦略を理解するために極限環境生命の研究者とも協力しながら、異分野融合型の新研究を推進します。

なぜやるのか

■命とは何かという「問」に対する挑戦■ 「生きているとは何か?」という人類共通の根源的な問いに対して真正面から立ち向かう大規模研究拠点は、世界的にも例がありません。ExCELLSは、これまでにない独創的な視点を持った多様な研究者が集っています。次世代の生命科学研究を開拓する、新しい研究センターです。「みる・よむ・つくる」を基軸に、学際的かつ独創的な研究を展開していきます。 ■高齢化に伴う問題を解決へ導く■ 疾患に対するメカニズムを理解して、疾患を直すための土台を作る目的で研究を進めています。たとえば認知症などに対し、マウスやマーモセットでの実験で得たデータをもとに、高齢化に伴う病気に対するアプローチを行います。

どうやっているのか

■「生きる」ことに対するハブセンターに■ 私たちの強みは、豊富なリソースを用いながら研究できるところです。国内の大学と連携し、生命に対する実験や、ロジックを組み立て、多角的なアプローチを実施します。また、ネットワークは多方面に広がり、多様な機関と連携することも可能です。 ■働く環境について■ 勤務形態は基本的にフルリモートとなります。向学心を持ち働けられる環境を整えていますが、自学自習が求められる職場でもあります。自己研鑽を怠らず、業務に取り組んでいってください。