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27歳フリーターが入社1年3ヶ月という驚異のスピードで社長に。その後も完全独立せず INSTYLE GROUP 内にグループ企業の社長として残り続ける理由。


突然ですが、みなさんの周りに "社長" という役職についている方は、何人いますか?
役職がついていてもおかしくない年代の方や、人生経験が豊富な方は、たくさんの "社長さん" と関わることも多いと思いますが、私のような "普通の20代 会社員" は、人生で関わったことのある社長さんって、そう何人もいるもんじゃないと思うんです。

ですが、例えば私がいつも出勤している赤坂オフィス。
普段は、11席あるオフィスを8人で使用していますが、そのうちの3人が社長。
そもそも、100坪あるオフィスに11席しかないのも頭がおかしいなぁとは思いますが、普通、一つのオフィスに社長の椅子は一つのはずですよね?

そう、 "場合によっては、社員よりも社長のほうが多くなる" というのは、INSTYLE GROUPではよくあるバグなんです。

せっかく大勢の社長が自分の周りにいるので、社長探訪して色んな話を聞いてみようと思います。



グループ代表 西村の運転手として入社、1年3ヶ月で自身も社長になり超スピード出世を果たしたマコさんへインタビュー


というわけで、第一回目は株式会社VERITEと株式会社World Service Innovatorの社長を務める、マコさんのところへ話を聞きに行ってみました。



斜め前の席ですが。




https://www.wantedly.com/id/instyle_nakamura

中村 真(なかむら まこと)
1989年生まれ。27歳でインスタイル株式会社に入社。入社から1年3ヶ月で株式会社VERITEを設立。現在は、株式会社VERITE、株式会社World Service Innovatorの2社の代表取締役と、INSTYLE GROUPの社長室長を務める。


ややこしくなるので、ここでは詳細を省きますが、実はマコさんは、私の前職の上司。
そのため、INSTYLE GROUPの社長陣の中でも、一番関わりが長い社長です。
(ちなみに、今でこそ "マコさん" なんて呼んでいますが、前職のときは、きちんと当時の役職で "中村課長" と呼んでいました。)

マコさんは、グループ代表である西村の初代運転手として入社し、1年3ヶ月後には自らも社長になった、サクセスストーリーの持ち主。勝手に面白い話を期待しています。

1年3ヶ月という驚異のスピード出世を果たしたマコさんですが、本人曰く、入社前は能力も知識もないただのフリーターで「お金がなくても幸せ」と思いながら過ごしていたそう。
そんなマコさんが、なぜ社長を目指すようになったのか、入社から起業するまでの1年3ヶ月間、どのように過ごしてきたのか、5年経った今、どう思っているのか、今後どうしていきたいのかなど、様々なお話を聞いていきます。



"師匠" からの紹介でインスタイルへ


やまだ:マコさんは確か、最初は西村さん(グループ代表)の運転手として、インスタイルに入社したんですよね?
どういったキッカケで入社に至ったんですか?

マコさん:当時、僕が "師匠" と呼んで尊敬していた人がいて、その人から

「東京で面白い仕事あるけん、マコやらん?」

って紹介を受けたことがキッカケだったね。
正確には、ヒデさん(グループ代表 西村)とその師匠の間に、もう一人入っていたけど。



マコさん:昔から "尊敬する人の言うことには、Yesと言う" ってマイルールがあったから、そのときも「もちろんやります!」って言って。

そのあとに「ちなみになんの仕事ですか?」って聞いたら「東京の、あるすごい社長の運転手」って言われたんだよね。

やまだ: "No" という選択肢は無かったんですね!

マコさん:そうだね。

それで、最初にヒデさんと電話面接をしたんだけど、1時間くらい喋ったのかな?
過去に言われたことがないくらい、ボロクソに指摘されて 笑

やまだ:電話でですか!?

マコさん:そうそう。
まだ会ったことなかったけど 笑

「今までどんなことしてきたの?」
「どんなことがしたいの?」

って話を聞かれて、NGOのインターンシップで海外に行った話をしたり、当時は「100年後の未来の子どもたちのために力になりたい」と思っていたからそんな話をしていたんだけど、そういう話もひたすらボコボコに指摘されて。

「お前、100年後の未来の子どもたちのために力になりたいとか言ってっけど、話聞く限り自分のことすら出来てねぇじゃん」
「NGOで海外に行ったやつなんてごまんといるからね。 特別だと思ってるかもしれないけど、全然そんなん普通だからね」

って、ひたすら言われたね 笑



やまだ:会ってないうちから、かなりボコボコにされてますね…

マコさん:で、1時間くらい話して

「というわけで、来たきゃ来ていいけど、俺こんな感じのテンションだから」

っていう、どちらかと言うと「来なくていいよ」っていう話の着地の仕方をされて。
それでも「もちろん、会いに行かせてください!」って即答したら、ヒデさん大爆笑してた 笑

今思えば、たぶんヒデさん的には、僕が伸るか反るかを見ていたんだと思う。

やまだ:なるほど。

マコさん:その後、面接のために東京に行って、ヒデさんに直接会ったんだけど、そこでもボロクソに言われて 笑

やまだ:初対面でもボロクソに言われたんですね…笑

今の私達なら、それが愛情のある指摘なんだって分かりますけど、初対面でそのモードの西村さんが出てきたら、ビックリしますよね 笑

マコさん:そうだね 笑

で、ひと通り指摘されたあと、

西村「どうしたいの?」
中村「もちろん、やりたいです!」
西村「オッケー、じゃあ一日俺の仕事を見てみるか」

ってなって、その日はBARCA(当時のオフィス)に行ったり、ヒデさんのコンサル先に行ったりして、一日中ヒデさんにくっついて色んなところにいったね。

そんな流れで入社することになったんだけど、当時はお金が全く無かったから「地元で、上京できるくらいの資金を貯めてから、東京においで」ってヒデさんに言われて、地元で3ヶ月くらいインターネットの営業の仕事で資金を貯めて、東京に移ってきたって流れかな。

だけど、いざ東京に来てみたら住む家も、家具・家電も、ヒデさんが手配してくれていたんだよね。(※)

※INSTYLE GROUPの社長陣が住む家は、西村が契約してくるのがレギュラー。
詳しくは、『INSTYLE GROUP の「あたおか文化」をご紹介します』 をご覧ください。

やまだ:資金を貯めてから来たのに、上京するのに必要なものは全て揃っていたっていうことですか?

マコさん:そう。
物件の引渡し日も上京の日に合わせてくれていて、当日、ヒデさんの秘書の大石さんが鍵を持って待っててくれたんだ。

家具や家電も、とりあえずベッドだけ持っていって、他は現地で揃えようと思っていたんだけど、すでにヒデさんが手配してくれていて。

やまだ:ウェルカム感がすごいですね。

マコさん:だから結局、貯めた上京資金は、上京後の運転資金になったんだ。

あとは、ボッテガ(Bottega Veneta)の財布と、ヒデさんが昔使っていた凄くシンプルなグッチの時計をいただいたかな。

やまだ:お財布と時計まで!
なぜ西村さんは、お財布と時計をくれたんでしょう?

マコさん:運転手として仕事をしていると、ちょっとした支払いとか、何かと現金が必要な場面が出てくるでしょ?
だから、会社のカードだけじゃなく現金も預かっていたんだけど、プライベートで使うお金と仕事用のお金が別れていたほうが良いってことで、分けやすい財布を用意してもらって。

それと、送迎用の車がハマーのショートリムジンだったんだけど、当時僕が使っていた財布と時計が、リムジンとのバランスが悪いというか、リムジンに乗って出すような財布と時計じゃなかったんだよね。

だから、乗っている車とバランスが取れるような財布と時計も用意してくれて。

やまだ:運転手として働く上で必要なものを、全て揃えてくれた、ということですか?

マコさん:単に必要なものを用意してくれたわけじゃなくて、ヒデさんはTPO的なことも教えたかったのかなって思う。

例えば運転手の僕が、ヒデさんのクライアントの方よりも良い時計を持っていたら、ちょっと嫌な感じがすると思うんだよね。
でも、ボッテガの財布は「社長から持たされてます」って言えるものでもあるわけじゃない?

だから、ある程度良いものをって事で、運転手というサービス業において "ハマーのショートリムジンとも釣り合いが取れているけど、持っていても嫌味じゃないランクっていうのはどういうものなのか" ってこととかを教えてくれたんだと思うよ。



ボロクソに指摘されてもインスタイルに入社した理由


やまだ:でも、会わないうちからも、初対面でも、そんなにボロクソに指摘され続けて「あ、やめよう」とはならなかったんですか?

マコさん:全くならなかったね。



マコさん:最初に言った通り、尊敬する人の言うことにはYesと言うっていうマイルールがあったし、僕が師匠って呼んでめちゃくちゃ信頼している人からの紹介なのに、やらない理由がないというか。

それに、焦ってたしね。

僕の地元は田舎だから「正社員が偉い」っていう文化が未だにあって、当時の自分は27歳でフリーターだし、本当にすごく焦ってて。
だから、自分の中では「逃げ道を作らない」って決めてたんだ。

やまだ:たしかに、地方だとそういう文化が残っているって、よく聞きますね。

マコさん:それで、実際にヒデさんに会ってみて、直感で

「この人好きだな」
「この人の近くで仕事ができたら、面白そうだな」

って思ったのが、インスタイルに入社する理由としては、一番大きかったかな。
最初に電話で話したときから「明らかに、今まで出会ってきた大人と違うな」って思ってたし、実際会ってみても、そんな印象だった。

やまだ:あ、分かります。
私も、初めて西村さんと会ったときの印象、そんな感じです。

マコさん:でしょ?
なんて言うか、ヒデさんって常に "少し先の未来" を見せてくれるんだよね。

さっきヒデさんに時計と財布を頂いたって話をしたでしょ?
その時計って、16歳のヒデさんがサービスマンとして身につけていた時計らしいんだ。
運転手も同じサービス業で、運転手として身につけるには丁度良い時計だからって、いただいたんだ。

入社してすぐに、ハマーのショートリムジンの運転手として身につけていて嫌味のないグッチの時計と、出しても恥ずかしくないボッテガの財布を頂いて、その1年後、起業したくらいのタイミングで「不動産会社の社長として見合うものを」って言って、ベルルッティの財布とブルガリの時計を頂いて。

その人の現在地を見極めた上で、常に近すぎず、遠すぎない未来を見せてくれるんだよね。

やまだ:たしかに。
自分でもイメージが出来る程度のビジョンがあると、やる気が出ますね。



社長を目指そうと思ったキッカケ


やまだ:そもそもマコさんは、どうして社長になろうと思ったんですか?

マコさん:時間とお金から自由になりたかったことと、最初に話していた通り、未来の子どもたちの力になりたかったことがキッカケだね。

やまだ:なるほど。
なぜ、時間とお金から自由になりたかったんでしょうか?

マコさん:インスタイルに入社する前、僕が地元でフリーターをしてた当時、友達から相談を受けることがすごく多かったの。
でも、全国いろんな場所にいる友だちが困っているときに「行ってあげたいんだけど、お金がなくて行けない」っていう場面が結構あって、電話で相談を受けるくらいしか出来なかったんだよね。



マコさん:それで「今の僕に出来ることって少ないし、このままで良いのか?」って思って、思い立ったときに自分の好きなことが出来る環境も欲しかったし、お金も稼ぎたいって思うようになったんだ。

極端な話、経済的に困っている友達がいたら「うちで働けばいいじゃん!」って言えるのも、社長だけだしね。

やまだ:たしかに、社長ならそういった助け方もできますね。

マコさん:あとは「お金持ちになった時、自分が何を思うのか」を知りたかったのも、お金を稼ぎたかった理由の一つかな。

やまだ:お金持ちを経験したかったってことですか?

マコさん:単にお金持ちになりたかったわけではなくて、さっき、学生時代にNGOのインターンシップに行ってたって、チラッと話したじゃん?
タイの農村の村人の家にホームステイしていたんだけど、そのときホームレスのコミュニティで3、4ヶ月ほど生活をしたんだよね。

やまだ:ホームレスの方たちと一緒に、生活をしていたんですか?

マコさん:そう。

そこにいる人達は超劣悪な環境で、1日1ドル以下のお金で生活していて、それだけ聞くと、すごく可哀想な感じがするでしょ?
だから僕は「NGOのスタッフとして、ここを改善してやろう!」と思って「支援してやる」くらいの気持ちでコミュニティに入ったんだけど、フタを開けてみたら、みんなめちゃくちゃ幸せそうだったんだよね。

やまだ:実際は、思っていた状況と全然違かったんですね。

マコさん:そう。

その経験から「お金がなくても、ある程度幸せに過ごせるんだな」っていうことが分かったから、帰国してからは地元で手取り十数万円の給料で過ごしていて。



だけど、あるとき、自分は経済的に貧しい環境は見れたけど、豊かな環境を見れていないことに気がついて、上から下まで全部を見れたわけでもないのに「お金がなくても幸せだ」って言うのも、なんか違うなって思うようになったんだよね。

だから、経済的に豊かな人たちの気持ちも知りたくて、めちゃくちゃお金を稼いでみようと決めたんだ。

「自分はここからここまでの経験をしたけど、ここが一番気持ちよく過ごせる」っていう場所が見つかったら、自分の中でも納得がいくと思ったし、もっと良い幸せが見つかるんじゃないかと思って。

で、そんなことを考えているタイミングで、ちょうどヒデさんを紹介してもらったんだよね。

最初は「100年後の未来の子どもたちのために力になりたいです!」って言ってたんだけど、ヒデさんから

「それなら経済回して、毎年1億円納税する100年企業を作ったほうが、よっぽど未来の子どもたちのためになるよ」
「俺は、やったことないから、中間管理職のなり方は教えてあげられないけど、社長のなり方なら教えられるよ。どうする?」

って言われて、

中村「じゃあ…社長になります…」
西村「それなら、3年で一人前の社長にするね。」

って感じで、入社したんだ。

だから、最初から社長になる気満々で入社したわけでは無かったんだよね。

やまだ:そうだったんですね、意外です!
入社からものすごい短期間で起業されているので、めちゃめちゃやる気満々で入社したんだと思っていました。

実際に社長になってみて「自分が一番気持ちよく過ごせる場所」は見つかりましたか?

マコさん:今の自分は、十分幸せで、満たされている状態になったと思うよ。

友だちが困っていたらすぐに駆けつけて、一緒にご飯を食べて話を聞いてあげれるし、沖縄の友だちが困っていたら「ちょっと今から、沖縄行ってきます!」っていうことも出来るしね。

あと、それを快く受け取ってもらえるようになったし。

やまだ:「快く受け取ってもらえる」ということは、断られたことがあるんですか?

マコさん:うん。

僕ってたぶん、昔から "カッコつけ" な部分があるんだよね。
だから、人に何かをしてあげたいって思うことが多かったんだけど、昔は人に何かをしてあげたくても、受け取ってもらえないことが多かったんだ。

たぶん相手から見て、僕自身が "幸せなヤツ" に映っていなかったんだろうね。

やまだ:当時のマコさんは、どんな感じだったんでしょうか?

マコさん:当時、周りからめちゃくちゃ心配されてたね。
多分、苦しそうに見えたのかな、体調もよく崩してたし。

それなのに、人のために何かをしようとしていたから、受け取ってもらえなかったんだと思う。

例えば、体調が悪そうなのに遠くから来てもらっても、逆に「大丈夫?」ってなるだろうし、手取りが十数万円だって分かっている人から、2万円、3万円のプレゼントをもらっても、受け取れないでしょ?

やまだ:それは、受け取りづらいですね…笑

マコさん:でも今は、快く受け取ってもらえるようになったから、他者から見ても、僕が幸せなヤツに映るようになったんだと思うんだよね。

だからこそ、食事会のときの男気ジャンケン(※)も、みんな楽しんで見ていられるんだろうし 笑


※ INSTYLE GROUPの食事会では、毎回、とんでもない額の支払いを賭けて社長同士がジャンケンをし、勝った社長がお支払いをするという "男気ジャンケン" が恒例行事。画像は、40人ほどが参加した食事会で、男気ジャンケンを見事勝ち抜き、レシートとともに笑顔を向ける長谷川社長。周りはともかく社長陣がみんな喜んで参加しているのが、社員の私からしてみるとちょっと意味が分からない、INSTYLE GROUPの文化の一つです。
詳しくは、『INSTYLE GROUP の「あたおか文化」をご紹介します』 をご覧ください。





やまだ:たしかに、そうですね 笑
毎回楽しませてもらってますし、なんなら私は、動画にまで収めてます。

マコさん:でしょ?笑

入社当時、ヒデさんから「まずは自分のコップを満たして、溢れた分を周りにあげていけばいい」って言われていたんだけど、今はもう自分のコップは満たせたかなって思うよ。

だから今は、自分に関わる家族や友だち、社員のみんな、お客さまや業者さんたちをどう幸せにしていくかを悩んでる段階だね。

こういう話を、インスタイルの社員である山ちゃんにするのも、ちょっと気持ち悪いなって思っちゃうけど 笑

やまだ:社員としては、そういう話を聞けて嬉しいです 笑



インスタイル入社から、起業するまでの1年3ヶ月間


やまだ:マコさんは、入社から1年3ヶ月で起業したんでしたよね。
その期間は、どんなことをしていたんですか?



マコさん:最初はヒデさんの運転手として、一緒にコンサル先をまわりながら「運転手としてのお前には何の文句もないけど、社長を目指すんだったら、ココとココとココが間違っているよ」っていう感じで、社長になる前提でヒデさんからいろんなアドバイスをもらっていたかな。

やまだ:一緒に行動しながら、一つひとつアドバイスを貰っていたんですね。

マコさん:そう。
だから、最初の半年くらいは、常にボロクソに指摘されていたね。

やまだ:入社後もボロクソモードは、しばらく続いていたんですね…笑

マコさん:そうだね 笑

でも、それには理由があって、入社するときに「お前には父の厳しさが足りていないから、ひたすら厳格な父として接していく」って言われてたんだよね。

やまだ:父の厳しさとは、どういうことですか?

マコさん:人って "母の優しさ""父の厳しさ" の両方をバランス良く受け取っていると、バランスのいい人間ができるらしいんだけど、僕の場合、母の優しさは完璧に足りていて、逆に父の厳しさが足りなかったみたいなんだよね。

だから、ヒデさんは一貫して僕に "父の厳しさ" を教えてくれたね。

やまだ:西村さんは、マコさんに足りない部分を最初から見極めて、接していたんですか…!

マコさん:そう。

さっき話していた、ヒデさんが僕に「上京資金を貯めてから東京に来なさい」って言ったって話も、多分そういうことで。
インスタイルに入る前の僕が、地に足ついてないヤツだって分かっていたから「お金が無い状態で上京しようと思ったらどうなるか」っていうのを、身を持って僕に分からせたかったんだと思うんだよね。
だから、家だったり家具・家電だったり、上京するのに必要なものはほとんど用意していたけど、上京資金を地元で貯めてこいって言ったんだと思う。

後で聞いたら、もともと出向先になったところに営業として出向させるつもりだったみたいだし、営業も最低限覚えてこいってこともあったと思う。

怒りたくて怒る人っていないと思うし、常に怒りキャラでいなきゃいけなかったから、ヒデさんも大変だったと思うんだけど、そんな役を引き受けてまで、育ててくれたんだよね。

やまだ:もはや、親ですね。
「これは西村さんにメチャクチャ怒られたなぁ〜!」っていうエピソードとか、ありますか?

マコさん「ミスりました、すみません」を素直に言えなかったときに、メチャクチャ怒られたかな。

ヒデさんのコンサル先に出向していたときに、その会社の鍵を失くしちゃったことがあって。
出向先で鍵を失くしたことに気がついたんだけど「家に帰って探そう」と思って帰宅して、そのまま寝ちゃったんだよね。

で、翌日になって探してもやっぱり鍵はなくて、どんどんヒデさんに報告するのが遅くなっていって。

結局、1日経過してからヒデさんに報告して「小さな領域で解決できるときに言ってもらわないと、放っておくと問題はどんどん大きくなるし、俺がお前を守れなくなるから」って怒られた。

ヒデさんって、初めてやってしまったミスに対してはそんなに怒らないけど、そのミスを隠すことに対してはメチャクチャ怒るんだよね。

やまだ:それは「そのミスによる損失を、カバーしてあげることができなくなるから」ということですか?

マコさん:そう。

逆に、僕が送迎用のハマーを他人の車にぶつけちゃったときは、速攻ヒデさんに報告したんだけど、まず「マコは怪我してない? 周りの人にも怪我はない?」って聞かれて、どっちも大丈夫って伝えたら「じゃあ笑うわ」って大爆笑されたからね 笑



やまだ:社員から「車をぶつけてしまった」なんて報告を受けたら普通は怒ってしまいそうですけど、まず第一にマコさんと周りの人を心配してくれたんですね。

マコさん:そう。
しかも、ベントレーにぶつけちゃったのに。

やまだ:えっっっ!ベントレーも高級車ですよね?
高級車に高級車をぶつけてしまったんですか…!?

マコさん:うん。
あとから聞いたんだけど、修理費だけでも、もう一台高級車を買えるくらいかかっちゃったみたいなんだよね…

でも、その時は「お金で解決できるミスなら、別にどうでもいい」って言って、笑って許してくれたんだ。

やまだ「もしも自分がやってしまったら…」と思ったら全然笑えないですが、西村さんの中では笑い話になっているんですね…


社長になったマコさんと、マコさんがぶつけてしまったハマーのショートリムジン(修理後)


やまだ:車といえば、先日入社5年のお祝いに、西村さんから車をいただいたと聞きました。

マコさん:そうそう、サプライズで。

ちょっと前に、車を買おうと思っているって会話の流れで

西村「何の車買うのー?」
中村「レンジローバー スポーツを買おうと思っています」

って話をしていたんだけど、僕が知らないところで話が進んでいたみたいで、いつのまにか納車日が決まってた。

ぶつけちゃったベントレーくらいの金額するやつなんだけどね。

やまだ:サプライズすぎませんか?

私も入社から2年経って「INSTYLE GROUPの文化や、西村さんの奇行にも慣れてきたなー」って思っていたんですが、その話は最初に聞いた時、理解するのに時間がかかりました 笑

マコさん:うん、僕も驚いた。

単純に車をいただいたことに対しても驚きだけど、入社当時から、ヒデさんはよく、何千万円もする車を指差して

「次はあれ乗りたいなー。マコ、稼げるようになったらそのうち買ってねー♪」

なんて話していて、僕も

「ハイ!任せてください!」

とか言ってたんだけど、僕が稼いで、いざヒデさんに車買えるようになったらなったで、結局は買ってくれんのかい!って 笑

やまだ:ですよね 笑

すみません、話題がそれてしまいました。
入社当初のお話でしたよね。

マコさん:そうだったね。
話が前後しちゃうけど、最初の数ヶ月間はヒデさんの運転手として一緒にコンサル先を回って、そのあとにさっき話に出た、僕が鍵を失くしてしまった会社に、出向というかたちでお世話になるようになったんだ。

ヒデさんのコンサル先の不動産仲介会社で、山ちゃん(やまだ)とも一緒に働いていた会社だね。

最初は運転手として、日々ヒデさんをコンサル先まで送迎しながら、車の中で待っている間に物上げ(※)を手伝ってたんだけど、その会社の社長から本格的に不動産営業の仕事を教えてもらうようになって、だんだん運転手の仕事と逆転していった感じかな。

で、その会社で働きながら株式会社VERITEを設立して、社長になったっていう流れだね。

※ 物上げ(ぶつあげ)…物件情報を仕入れ、売物件にすることを指す不動産用語

やまだ:そういう経緯で、出向するようになったんですね!
私がその会社に入ったときには、既にマコさんは "中村課長" だったので、知りませんでした。

その出向先で、経験できて良かったことはありますか?

マコさん:その会社は立ち上げたばかりのベンチャー企業で、課長という役職を任されたり、マネジメントや採用活動を任されたり、本当にいろんなことを経験させてもらったけど、一番は「仕事に夢中になる経験」ができたことが良かったかな。

トータルで2年半くらい出向していたんだけど、その期間は、おかげさまでいつも仕事がパンパンの状態で、全ステータスを仕事に振ってたんだよね。
休みの日に友だちと遊ぶこともほとんど無かったし、ご飯も仕事帰りに一食食べるだけ。
食べることも寝ることも、遊ぶことも忘れて、ひたすら仕事してた。

やまだ:たしかに、いつもマコさんはお弁当も食べずに働いていて、休日でも夜中でも、マコさんのslackアカウントはオンラインになっていたイメージです…笑

そんなに仕事ばかりしていて、辛くなかったですか?

マコさん:全然辛くなかったし、全く嫌じゃなかったよ。
嫌だとかキツイとか、思う暇もないくらい、仕事に夢中だったって感じかな。



遊ぶことも寝ることも忘れ、無我夢中で仕事をしていた理由


やまだ:最初にお話していた通り、もちろん当時は焦りもあったんでしょうが、何がそこまでマコさんを突き動かしていたんでしょう?

マコさん:僕は特別、不動産が好きだったわけでも、営業が天職だったわけでもなかったけど、何も出来ない僕に対して期待して、応援して、成長するまで待ってくれている人たちがいたからかな。

僕は「どこで何をするか」よりも「誰と一緒にいるか」を大事にして生きてきたから。

やまだ「東京で働きたかった」とか「不動産業をやりたかった」という理由ではなく「西村さんと一緒にいたかったから」ということですか?

マコさん:そうだね。

当時の僕は「今、全ステータスを仕事に振らないで、いつやるねん!」って気持ちでいたんだけど、それって、ヒデさんの側にいたかったから、居続けられる人でありたかったからなんだよね。



マコさん:ヒデさんの側にいられる人って「良いヤツで、めっちゃ稼いでいて、人のためを思って行動できる人」だと思っていて、ヒデさんが僕のことをどう思っているかはわからないけど、少なくとも僕は、そのくらいビッグにならないとヒデさんに対して申し訳ない気持ちが出て、気持ちよく側にいられない気がして。
それが嫌だったから無我夢中で仕事をしてたんだ。

お客さまに対しても同じで、僕より器も経験もある、本当に素敵な人たちばかりだったから「この人たちと繋がっていたい」「僕なんかでもできることがあるなら、力になりたい」って気持ちで仕事してた。

つまり、インスタイルに入ってからは、それまで以上に、僕にとってずっと一緒にいたい人たちに囲まれて仕事ができていて「僕の在り方」が実現できていたから、全く苦しくなかったし、むしろ力になれている実感があったから、楽しかったんだよね。

やまだ:じゃあ極端な話、別に不動産の仕事じゃなくても良かったってことですか?

マコさん:そうだね。

今、不動産やM&A仲介の仕事をしている理由も、もっと数字を伸ばそうと思っている原動力も「ただ、ヒデさんや、僕にとってずっと一緒にいたい人の、側にいられる人でありたい」だけ。

極論、ヒデさんが農家で、農業を世界に広める使命を持っていたら、僕は絶対農業をしているだろうし、ヒデさんが「明日からは石油を掘りに行く!」って言ったら、僕は迷わずスーツを脱いで作業着を着て、一緒に石油を掘りに行くと思うし 笑

やまだ:なるほど。

どうして、そこまで「西村さんの側に居続けたい」と思うようになったのでしょうか。

マコさん:その理由を挙げたらキリがないけれど、入社日に、ヒデさんから言われた言葉が印象的だったかな。

「3年後にマコが『ヒデさんの運転手をやってよかった』『過去に戻れるなら、また運転手をやりたい』って思ってもらうことがオレの器だし、オレの仕事だと思ってるから、いっしょに楽しんで成長していこう」って言われて、それまでのヒデさんは、基本的におちゃらけていて、僕をボロクソに言っているときも、ある意味おちゃらけていたけど、そのときだけは真っ直ぐな目で、真剣な顔で話してくれて。

そんなことを真顔で言ってくれる大人にほとんど出会ってこなかったから、その言葉を聞いてめっちゃ安心したし「カッコ良いな!」って思ったんだよね。

入社後、僕なりに辛いことがあっても「ヒデさんの側に居続けたい」と思って頑張れたのは、ヒデさんのその言葉のおかげでもあるかな。

やまだ:自分のことをそこまで真剣に考えてくれる人って、なかなか居ないですよね。

ちなみに、入社から5年経った今、振り返ってみて「また、西村さんの運転手をやりたい」と思いますか?

マコさん:間違いなく "YES" だね。

最近「VERITEで年間100億円売ろう!」ってヒデさんと約束をしたんだけど、ヒデさんは、本当に僕を3年以内に一人前の社長にしてくれて、入社5年後の今振り返ってみても「また、ヒデさんの運転手をやりたい」って思わせてくれて、僕に対しての約束をずっと守ってくれているんだよね。

だから今度は、僕がヒデさんに対して、その約束を守らなきゃなって思ってるよ。

やまだ:たしかに、入社当初の約束は全部果たされていますね!

マコさん:でも「ほら、俺のおかげでしょ?」とか、そういうことは冗談でもない限り絶対に言わないし「俺がすごいんだ」じゃなくて「マコが俺の自慢だ」って言ってくれるから、そういうところも好き。

やまだ:西村さんの好きポイントが、とめどなく出てきますね…笑

前々から「マコさんは、西村さんのことが本当に大好きなんだろうな〜」って思っていましたけど、それが今日で確信に変わりました 笑

マコさん:そうだね 笑

でも、ヒデさんだけじゃなく、INSTYLE GROUPにいる人たちがみんな魅力的で好きだから、今もグループに残っているし、これからもずっといるつもり。

なんかこのインタビュー、僕がヒデさんのことを、好きだとか一緒にいたいとか言い過ぎて気持ち悪いから、本人に読まれたら嫌だなぁ…笑




入社を希望する方へメッセージ


やまだ:最後に、このインタビューを読んでいる、これからINSTYLE GROUPに入社を希望する「幹部候補・社長候補、それを目指す方」に向けて、メッセージをもらえますか?

マコさん:こういうメッセージって、どうしても上から目線になっちゃいそうで、あんまり言いたくないんだけどなぁ…

んー、僕は頭が良いわけではないし、入社当時は能力も知識も、経験もない、ただのフリーターだったけど、覚悟だけで気付いたら社長になってたから、きっと覚悟さえあれば、誰でも幹部候補、社長候補、やがては幹部、社長になれると思うんだよね。
社長とか幹部に必要なものって、結局は器の大きさだと思うし、器は大きくできるからさ。

だから、ちょっとでも共鳴する部分があったなら、ぜひ連絡をください。
きっと、僕たちインスタイルチームとも気が合うと思うから 笑

やまだ:マコさん、今日はありがとうございました!



今回は、入社から1年3ヶ月で独立し、スピード出世を果たしたマコさんにお話を伺いました。
インタビューでも話していたとおり、常々「マコさんは、本当に西村さんのことが大好きなんだなぁ」と思っていたのですが、その理由が分かった気がします。



「王様はハダカだ」と言える「子どもな大人」を募集しています


INSTYLE GROUP では「王様はハダカだ」と言える「子どもな大人」を募集中。


INSTYLE GROUP の考える「子どもな大人」とは「好き勝手に文句を言う子ども」ではなく「間違ったことに対してNOと言える、自分の発言に責任を持てる大人」のことを指します。

たとえ相手が上司や社長であっても、間違っていたら面と向かって "NO" と言う。
そういったスタンスで、日々仕事をしております。

INSTYLE GROUP は、さまざまな業種のさまざまな企業が自分らしく自由に集まり、自分と世界の幸せを創出していくグループ企業。
一般的な企業に比べて、服装、髪型、出勤、退勤時間等も自由ですし、それぞれがやりたいことに挑戦できる環境でもありますが、自由な働き方が許されている分、責任という言葉が付いてきます。


自分のやりたいことに挑戦できるし、言いたいことを言える環境ではあるけれど、チームに貢献することを考える。

それぞれが自分らしく自由で幸せに、仲間と楽しくやっていけることを追求するけれど、仕事に関しては、なあなあにならず、売上や利益をしっかりと上げることを考える。

出勤時間や服装など、明確なルールがあるわけではないけれど、秩序を保つことができる。


そんな矛盾しているようで矛盾していない難しい働き方を求められますが、そんな働き方にやりがいを感じ、楽しめる方にとっては最高な環境だと、メンバーは思っています。


「INSTYLE GROUP の働き方を楽しめる」「INSTYLE GROUP でやりたいことがある」

そんな方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡をお待ちしております!

インスタイル株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
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