北神社で働くメンバーのストーリーに迫り、大切にしている価値観や、仕事での転機などを記事に発信していきます。第二弾は、西本新司さん。
代表と衝突し、一時は退職まで検討したこともあった西本さん。うまくいかなかった時期も乗り越え、スタッフ・会社の双方の視点を大事にしながら、関わる人をハッピーにし続ける仕事を体現されています。大きな変化を遂げた西本さんに、どのような転機があったのでしょうかーー。
現在は葬儀後のお手伝いをする、サポート部の部長を務めています。
北神社と出会ったきっかけは、「1枚のチラシ」だったんです。家のポストに入っていたそのチラシは、スタッフの顔や仏壇、お花などの絵が手書きの色鉛筆で描かれていました。デジタルな時代の逆を行く斬新さに惹かれて、HPを検索しました。
お葬儀のお迎えからアフターまで、一気通貫型で寄り添うのが花浄院のスタイルであることを知りました。 この仕事に就くまでに経験してきた、ウエディングや工場での製造の仕事は分業の働き方。好きなサービス業を、最初から最後までお客様に寄り添える関わり方がしたいと思い、北神社にお世話になることを決めました。
これまでたくさんのお葬式を担当させていただいた中で、印象深いお客様がいらっしゃいます。 当時70歳くらいのお母様のお葬式。2週間後に長女さんの結婚式が控えていました。 お母様と娘さん、ご家族のために何かできないか。様々な想いを巡らせながらご家族と相談し、結婚式のようなお葬式を創ることになりました。
肉体がある時に思い出に残るように、お別れの時にお祝いのシャンパンを開けました。「いいお葬式だったね」 サポートについてくれた代表から、一言声をかけてもらえたときは嬉しかったですね。 2週間後には長女さんから、「無事素敵な結婚式を挙げることができました」とご連絡をいただきました。思い出深いお葬式になりましたね。
お葬式と共に、私にとって大きな転機となったのが河原店のリニューアル。 色んなことがうまくいかなかった時期でした。自分の考えが会社と合っていない感覚がして、既存のスタッフが0名になり、代表と衝突しました。
これまで抑えていた全てのリミットが外れました。プライドを高く持って演じていた自分、これまでの不満、全てを代表にぶちまけました。もうふっきれて、「ここをやめて、自分で起業します」と伝えました。
代表から、「うまくいくわけないやん。現状のことをもっと一生懸命やって、それからやればいいんじゃない?」という言葉をかけられました。引き留めるでも、優しい言葉をかけるでもなく、「うまくいくわけない」とまっすぐに伝えてくれたことで心が動きました。 当時の自分には、逃げ場所がなかったんだと思います。かっこつけずに、弱音を吐いてもいいんだって思えて。
この出来事をきっかけに、スタッフ寄りと会社経営寄り、双方の視点に立って物事を考えるようになりました。あの時僕がぶちまけたことを受け止めてくれて、大きく変わるきっかけにしてくれた代表には今でも感謝しています。
代表は常々、「一緒に働くスタッフをどう雇用していくか考えることは、その人の人生を見ていくことなんだよね」と言っています。代表になっても尚、スタッフ一人ひとりの人生を大切に考えている想いに、僕は突き動かされています。
スタッフもお客様も、ハッピーに幸せにし続ける。それが僕のやりたいことです。 やりたいことはたくさんあるけれど、みんなが幸せになってくれて、みんながついてきてくれればそれでいい。いいと思うことをとことんやって、共感してくれるものにこだわって突き詰めるような仕事をしていきたいですね。
《執筆》
林 将寛