なにをやっているのか
ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験カンパニーです。国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまなビジネスへ展開しています。支援ではなく対等なビジネスパートナーとして、作家の意思を尊重しながらプロジェクトを進行し、正当なロイヤリティを支払う仕組みを構築しています。
ライフスタイルブランド「HERALBONY」のほか、商品や空間の企画プロデュース、取り組みを正しく届けるクリエイティブ制作や社員研修プログラムなどを通じて企業のDE&I推進に伴走するアカウント事業、あたらしい"常識"に挑戦する盛岡のアートギャラリー「HERALBONY GALLERY」の運営を行うアート事業など、多角的に事業を展開。
さまざまな形で「異彩」を社会に送り届けることで、「障害」のイメージを変え、80億人の異彩がありのままに生きる社会の実現を目指しています。
なぜやるのか
へラルボニーは岩手出身の松田崇弥・文登が2018年に設立、代表取締役Co-CEOを務めています。
設立の原点は、重度の知的障害を伴う自閉症の兄・翔太さんの存在でした。
兄が親戚に「かわいそう」と決めつけられているのを目の当たりにすることがあった二人は「障害=かわいそうい」という見方に違和感を感じ、こうした社会の構図を変える会社を作りたいという思いを強くしました。
社名の由来は兄・翔太さんが7歳の頃に自由帳に記した謎の言葉です。「ヘラルボニー」を社名やブランドネームに起用することで「一見意味がないと思われるものを世の中に新しい価値として創出したい」という意味を込めています。
知的障害のある人が「できない」ことを「できる」ようにするのではなく、「できない」という前提を認め合う。
ヘラルボニーは作家を「支援対象者」としてではなく、対等な「パートナー」と捉え、障害というイメージの変容を実現するために従来の「支援」ではなく「ビジネス」という文脈から挑戦したいと考え、敢えて「株式会社」という形態を選び挑戦を続けています。
どうやっているのか
ヘラルボニーでは、ありたい姿として「誠実謙虚」を掲げ、それを軸に3つのバリュー(行動指針)を定めています。
挑んでいるか?
・向上心をもって果敢に挑戦しよう。
・改善を重ねて最後までやり抜こう。
・仲間の積極的な挑戦を歓迎しよう。
未来をつくっているか?
・理想から逆算し戦略的に行動しよう。
・歴史や他者から学び本質をつかもう。
・現場主義で福祉の課題をみつめよう。
共に熱狂しているか?
・成功も失敗もオープンに共有しよう。
・作家や多様な仲間と想いを共にしよう。
・違いを面白がり個々の得意を活かそう。