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【代表インタビュー】広島でホテルを始めた理由|高山巨志の創業ストーリー

この記事では、breakfast合同会社代表、高山巨志さんの創業ストーリーを綴っています。


25歳の時に起業し、広島で0からホテルを立ち上げた高山さんですが、これまで業界の常識とは全く逆のことをしてみたり、日本で初めての事を次々とやってみたりと、数えきれないほどの爆弾エピソードをお持ちです。


「Don't think!Feel!」「いいね!やってみよう!」が口癖で、まだ誰もやったことがない事に躊躇せず突き進む姿勢に、周りからは「破天荒経営者」とも呼ばれているそう。


そのような高山さんに、

・広島でホテルを始めた理由
・国内で一早く民泊運用代行を始められた理由
・今後の展望や地元広島に対する想い


について語っていただきました!


高山さんの価値観や、仕事に対する熱い思いを覗ける記事となっています。ぜひご覧ください。


25歳で起業。まだ誰もやっていない事をやる

※写真は関係ありません(笑)

ーまずは、経歴について教えてください。


新卒で神奈川県の銀行に就職し2年ほど勤めた後、結婚式場のベンチャー企業に転職。

そこで1年半ほどやった後に、25歳で広島に戻ってホテルの経営を始めました。


ーそもそもどうして起業しようと思ったんですか?


起業には学生時代から興味がありました。そのために、当時経営者の輩出が日本一多い事で知られていた日本大学に入って、学生時代も興味のある事にとことん時間を費やしました。

東京で2〜3年ほど働いた後、「実際に自分でやってみないとわからない!」と思って、広島に帰って、起業したんです。


ーそこで、なぜ「ホテル」だったのですか?


祖父が不動産投資をしていたのを見ていて、不動産や宿泊業に興味があったからです。

しかし、祖父が全盛期のころは、バブル期でした。

今では考えられませんが、最後に祖父が建てたビルのローンが終わるのが、なんと116歳だったんです。


そしてバブルが崩壊し、祖父も亡くなりビルもどんどん古くなっていく中、借金だけが残りました。

広島の人口は減っていく一方だし、そのような状況を見ていたので、ビルを貸すよりもホテルにして宿泊してもらった方が、回収が早いのではないかと考えたんです。


そこで、まずは広島に既にあるホテルで働かせてもらいながら、徐々に自分でもホテル経営を始めていきました。


ー実際に、25歳でホテル経営を始めて、どうでしたか?


かなり厳しかったですね(笑)

当時、広島で一番小さいブティックホテルで、しかも一番最後に参入して、知名度もない・・・。

他と同じようなやり方をやっても意味がないと思ったので、業界の常識とは全く逆のセオリーでやりました。


もちろん試して上手くいかなかったこともありますが、逆に誰もやった事がないのでお客様にウケたこともあって・・・

10年近く続けて、売上が当初の3倍くらいたつようになりました。


国内でも一早く、民泊事業に参入

ーそれから、今の民泊運営をするようになったのは、どのような経緯があるのですか?


ちょうど20年くらい前から、ホテル業界が変わってきたんです。

当時は複合型ホテルが主流で、宿泊以外にも結婚式や宴会をおこなうことで、ホテルは収益を得ていました。実は、宿泊よりもイベントでの収益が売上の大半を占めていたんですよね。


しかしバブル崩壊や少子化などで、結婚式や企業の宴会が少なくなるとともに、宿泊特化型のホテルや結婚式場などが現れ始めて、どんどん複合型ホテルの機能が分散するようになってきました。

「このままの経営ではいけないな・・・」と危機感を感じていたところ、政府の0金利政策やビザ緩和などで、爆発的にインバウンドが増え始めたんです。


宮島と原爆ドームといった世界遺産が2つもある広島でもその影響は大きく、訪日外国人がこれから増えていくというのは簡単に予想がつきました。


それと同時期に、海外の大学に行っていてた知り合いが、京都で民泊事業をしていることを聞いたんです。

マンションの一角を宿泊部屋として貸し出すスタイルで、「Airbnb」がちょうど日本にもき始めた時期でした。


「これはチャンスだ!」と思って、すぐに広島で民泊事業をスタートすることにしたんです。

これまでのようにビルを買うのではなく、部屋の一角を借りて内装を整え、観光客の方に宿泊してもらう。


通常のホテル経営よりも圧倒的に始めやすくて、すぐに回収できることが魅力的でした。また、広島では当時Airbnbで民泊事業をしている人が少なく、圧倒的に需要の方が大きかったので、予約もすぐに埋まり、右肩上がりで伸びていきました。




「Better Than Hotel」に込められた想い

ー時代の流れとともに、ホテル経営の形が変わっていったのですね。その中で、今のBhotelのキャッチフレーズになっている「Better Than Hotel」はどのような想いから生まれたのですか?


広島で民泊事業を拡大していくにつれて、「宿泊施設の役割とは?」という大きな視点で考えるようになったんです。

ホテルにしろ、民泊にしろ、私たちのビジネスは、「観光地」があるからこそ成り立つもの。


たとえば、広島に原爆ドームや宮島がなかったとしたら、観光客の方は来ないし、広島に宿泊しようと思いませんよね。

ホテル側は、その地域の歴史や食に触れようと来てくれている人たちに対して、ただ宿を提供しているだけのことなんです。


お客様を連れてきてくれているのは、「ホテル」ではなく、「観光資源」。

この事を忘れてはいけないと思い、ただ民泊事業を拡大していくのではなく、もっと広島が訪れる場所としても住む場所としても良くなるように、地域に還元していくべきだと考えたんです。


それを実現できるのは、通常のホテル経営ではなく、民泊代行運営。これは、地域が持つ力を最大限発揮して地域に還元できる事業だと確信しました。


だから「Better Than Hotel」と掲げ、既存のホテルと異なり「広さ」「設備」「コストパフォーマンス」でこれまでの宿泊施設の固定概念を改革していこうと決めたんです。


そうして、お客様から選ばれることで、地域に還元することができる。そのサイクルを回すことが大切だと考えています。


この「限られた資源を最大限活かして、大きくしていく」方法は、広島東洋カープから学んだ術でもあります。

経営基盤の脆弱さが歴史的な背景としてあるカープが、限られた経営資源を一点集中させ、独特の選手育成法やマツダスタジアムの開設によって快進撃を遂げたように、自分たちも今ある資源を活かして今以上のものを作り出すことが重要ではないかと考えています。


新しいきっかけが生まれたコロナ渦


ー「Better Than Hotel」の意味とその裏の熱い想いが伝わってきました。宿泊業界といえば、コロナで打撃を受けたと思うのですが、コロナから今で変わったことはありますか?


コロナ渦の時は、たしかにお客様が激減して苦労しましたが、今思うと新しい価値を見出すための1つのきっかけになったと感じています。


あの当時、時間はたくさんあったので、自分たちで古民家を改装してみたり、木を切るところから施工に携わってみたりと、いろいろ現場に入って挑戦してみたんです。


そこで、地方に別荘つくり「blocal Hiroshima」という新しいブランドも生まれましたし、リノベーションも自分たちでやっていって、内製化をしていくことの重要さを知るきっかけにもなりました。


また、InstagramなどSNSにも力を入れるようになって、ブランディングにもこだわるようになりましたね。

そのような変化の中で、もっと社内にいろんな事ができる人が必要だということに気づいたんです。


たとえば、現場に入って施工ができる人、Webでサイトやデザインを作れる人、マーケティングが得意な人、問い合わせに対して親切丁寧に対応できる人…


また、うちは基本的に無人ホテルですが、顔が見えないからこそ、相手のことを想像して「どうしたら気持ちよく滞在してもらえるか?」「どうしたら、広島滞在をもっと楽しんでもらえるか?」を考えて、接客をすることが大切だと思っています。


直接お客様と対面で関わる機会はあまりありませんが、メッセージを通してやりとりするからこそ伝わることがありますし、接客の工夫1つでお客様の旅の思い出が大きく変わる、ましてや広島や日本に対するイメージが変わることにも繋がってくると思うんです。


なので、もっとBhotelのやっている事について知ってもらって、興味を持ってくれた人とお話して、どんどん仲間を増やしていけたらいいなと思っています。


最後に



ー最後に、これを読んでいる方にメッセージをお願いします!


私自身、25歳で起業してホテル経営を始めて、たくさん失敗もしてきました。


ただ、何事もやってみなければ分かりません。だから、私は基本的にスタッフからの提案には「いいね!やってみよう!」と返すようにしています。


今、あなたが挑戦したいことがあって、それが私たちのやっている事と重なりそうであれば、ぜひ一度お話させてください。

もしくは、「将来起業したいから、経営者のそばで働いてみたい」「民泊・ホテル経営に興味がある」「外国語を使った仕事に就きたい」と考えているのであれば、将来のステップアップになる環境だと思います。


今は、今後の労働力問題を見越してフィリピンで新しい事業を展開したり、リノベーションや施工などから自分達でやってみたりと、日々新しいことに向けて取り組んでいます。


あなたの挑戦をお待ちしています!


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