前回の続きです!
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人生の目標
ここまでで僕が哲学を選んだ理由を述べてきましたが、僕にとっての「哲学の道」とは、より具体的に「政治の道」と換言することが出来ます。先ほど、哲学とは現実を認識し、その認識から出発して世の中を発展させることであると書きましたが、これは専門的には「理論と実践の統一」という言葉でまとめられます。これは一昔前の左翼のように「理論と実践は統一すべきだ」などの稚拙な当為命題ではありません。そうではなく、「高い理論には高い実践が対応し、低い理論には低い実践しか対応しない」ということを表わす事実命題です。このことは、わざわざ「理論と実践の統一」などという仰々しい名前を与えるまでもないほど当たり前のことですが、これを意識すると、次のようなことが導かれます。
ここで詳細に展開することは控えますが、個人がどのようにこの世界を認識しているかということ(個人的認識論)は近世哲学の完成者といわれるヘーゲルがその大枠を作り、最も高い理論的レベルで答えを与えてくれています。したがって、ヘーゲル以後の我々に与えられた仕事とは個人的認識論から集団的認識論(組織がどのように物事を認識するか、するべきか)を論理的に整理することであり、又その認識論(理論)に対応した実践をそれぞれの領域で行っていくことに他なりません。
このことにより、最高度の理論に対応した高い実践が可能になり、また、この実践を行わなければ哲学の歴史の、延いてはこの社会の発展の道はないとも言えることが出来ます。少し大げさであるかもしれませんが。
いずれにしても、哲学はもう理論の枠に留まっていては大きな発展はなく、哲学的実践こそが求められています。そして、この哲学的実践には大きく分けると3種類あり、1つ目は文化芸術的実践、2つ目は経済的実践、3つ目が政治的実践です。ここで、僕は政治的実践に自己を限定し、哲学の発展に寄与しようと覚悟を決めました。
この覚悟は21歳の夏にようやく固めることが出来たのですが、以後、僕の政治的実践への準備期間がはじまり、日々模索していくなかで、弊社CEOの小畑が福利厚生のサービスで事業を起こしていることを知り、興味を抱きました。また、中学以来の無二の友人である彼の誘いもあって、今はこの事業に注力をしています。福利厚生をテーマに現実を観察し、それらを深く考えることは僕の政治的実践にとっても有意義だと考えるようになっていったのです。
福利厚生というアプローチ
政治的実践と創業期スタートアップへの参画とは、一見関係ないように思われますが、とりわけPORMEの事業内容においては、非常に大きな相関があると考えています。最後にそれを述べます。
僕が政治的実践によって改善しなければいけないと思う現状、即ちこの国が現在抱える社会の歪みや閉塞感の根本問題を僕は次の二つから成ると規定しています。
一つは教育システムに起因する問題。これは最近になって国会で議論されてきていますが、いずれも本質的な問題解決には至っておらず、この病巣は深いと言わざるを得ません。
二つ目は、これが今回の中心点ですが、労働システムに起因する問題。年功序列や新卒一括採用など日本に固有の慣習全体を含めて労働システムと名付けますが、これが「正規雇用者と非正規労働者の格差」や「転職のハードルの高さ」「高度な専門性を持つ人材獲得の困難さ」「長時間労働に対する生産性の低さ」「ワークライフバランスの悪さ」など多くの問題に繋がっていると見ています。
この両点は相互に作用し合って現在の社会に複雑な問題を形成しており、単純に何か一つのことをすれば問題解決に繋がるというようなことはありませんが、少なくとも政治的な働きかけによる外的な作用と、教育現場や労働現場それぞれからの内的な作用が必要なことは言を俟ちません。
僕は、将来的に政治的な働きに尽力したいと考えていますが、内的な作用を促進する体制を整備し、その中で、労働現場の現実を認識しておく必要を感じていました。ここで、PORMEの事業と繋がります。PORMEのメインサービスである「福利くん」は、まだ発展途上でありますが、「福利厚生をアップデートする」をコンセプトに、一社一社に寄り添った福利厚生をお届けするプロダクトです。一社一社、社員の方一人一人の課題や要望をヒアリングさせていただく経験は他では出来ない貴重なものになっています。
僕は現在、このプロダクトの「事業開発セールス」として日々奔走しています。一つでも多くの会社の福利厚生をアップデートするお手伝いが出来るよう、福利厚生の「プランナー」として信頼されうる人間になりたいと強く思っています。最後になりましたが、こんな僕と一緒に「福利厚生のエキスパート」を目指してくれる方をお待ちしています。
以上が東谷さんのインタビューです。
東谷さんありがとうございました!
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