◆プロフィール
舟瀬 悠(ふなせ はるか)
2019年10月からNE株式会社(旧Hameeコンサルティング株式会社)にECコンサルタントとしてジョイン。ECコンサルタントとして楽天市場、Amazon、YahooショッピングのようなECモールに特化した支援に従事。その後2021年5月に独立、2021年11月に株式会社Wacworksを創業。ECコンサルティング事業をメインにサービスを展開。
起業を目指して大企業に就職するが...
松久:独立するまでの経歴を教えていただきたいです。
舟瀬:新卒ではFA(Factory Automationの略称)という、工場の自動化をするための機器やシステムを売る会社の営業をしていて。いわゆる専門商社で機器売りをしつつシステム提案もするポジションでした。1年半くらい勤めてからECコンサルのベンチャー企業に転職して、2年くらい働いた後に独立したという流れです。
松久:1社目でFAの会社を選んだ理由は?
舟瀬:FAが好きというわけでなくてですね。大学生のときから起業したいと思っていて。家庭の事情であまりお金がなかったという背景から、お金を稼ぎたい、そのためには起業が良いのではと思っていました。当時の安直な考えなんですけど。
起業をするなら大きな企業に行くのが良いのではと思っていたので、大学の教授から聞いた優良企業で、一部上場していて平均年収も高い会社を選びました。
松久:そこからなぜ転職したのですか?
舟瀬:結論、起業には遠かったと思ったからです。
同期が40人程いたのですが、いかに仕事をサボるかを考えているような、学生感覚が抜けていないメンバーが多くて。先輩社員と飲みに行くことをKPIにするみたいな。社内で人脈を作るほうが出世につながるという分化が嫌でしたね。僕としてはめちゃくちゃ仕事を頑張りたかったので。会社で一番を目指そうと思って入社した分、同期との温度感をおぼえました。僕と同じように働いている人たちからのサポートはあったものの、会社の考え方や価値観が合わなくて転職を決めました。
社長に「起業はできますか」と直談判、そして転職
松久:なぜECコンサルの会社に転職を決めたのですか?
舟瀬:これもすごい安直で。
大きい会社だと起業はできないとわかったので、シンプルに起業できるか聞こうと思って。当時はITなら伸びそうと思っていたので、ITを軸にして企業選びをしていました。「この会社なら起業できますか」と社長に質問して、「うちならできますよ」といわれて入社した企業が、たまたまECコンサルだったというだけです。
松久:そうなんですか!社長に質問というのは面接を通して?
舟瀬:そうです、一次面接か最終面接で社長が出てくるタイミングで、
「僕は将来起業をしたいと思っています」
「今はなんのスキルもないのですが、いつかは辞めて会社を立てたいです」
「この会社から起業はできますか」
と聞いていました。大体は可能ですといわれるものの、内定は落とされるんですよね(笑)
松久:それはそうですよね(笑) 職種は関係なく見ていたのですか?
舟瀬:そうですね、今思えば当時は受託とかの感覚もなかったのですが、SaaS系の営業に軸を置いていたか、もしくは今もやっているような受託のビジネスモデルに集約されていたかなとは思います。
松久:転職した会社はどうでしたか?
舟瀬:予想はしていましたが、めっちゃ働くなぁという印象はあって。
10時始業の夜中の1時くらいまでとか。当時はコロナもあってリモートで働けたので。働きたい人が多いだけでなく、個人の裁量が大きかったなという印象もあります。なんでもやりたいといったらやらせてもらえる環境だったので楽しかったですね。
松久:1社目とは打って変わって社風もマッチしていたんですね。
舟瀬:そうですね、ただ社員同士でなにかをするというのはあまりなくて。個人事業主の集まりという感じで、それぞれが案件を持っていました。チームでやることもあるのですが、基本的には個人商店のような感じで、一人ずつお客さんに担当がついて仕事をしていくような働き方でした。
松久:未経験からECコンサルに入っていくことに心配はなかったのですか?
舟瀬:心配だったんじゃないですかね...(笑)
転職前はめっちゃビビっていて、ネットショップ検定3級を取ったりしていました。まったく役に立たなかったんですけど(笑) コンサルという立場なので、人の上に立ってなにかを指導しないといけない分、入社初期は知識量に対してやっていることにギャップはありました。今振り返ると、当時はどうすればいいかわからないという経験も多少あったなと思います。
松久:忙しい中でどのように知識のインプットをしていったのですか?
舟瀬:1つはやりながら先輩の真似をしていくこと。もう1つは上司にいわれたことで、「自分が物を買うならどういうものだったら買いやすいか考える」ということを実践していました。
ロジックツリーで語れるような内容も大事。でも、「こんなデザインだったら買いたい」「こんな価格設定だったら魅力的」といった、ユーザーが思うような内容を提案できるようになれば良いんじゃない、という話を聞いて。それからはサイトをひたすら見るとか、なぜこの商品は検索順位が高いのか考えていた覚えはあります。
年収2,000万円を目標に独立
松久:独立のきっかけは?
舟瀬:副業で学んでいたコーチングがきっかけです。
ある時、コーチングの資格を取るためにスクールに通うことにしまして。スクールの先生と15分だけコーチングセッションをした際に、
「これからなにをしたいの?」
「年収2,000万円くらい稼ぎたいです」
「それって現状から達成できるの?」
「できないです」
「じゃあどうすればいいの?」
「辞めます」
という流れで辞めました。
松久:ええええ!
舟瀬:次の日、上司に「辞めます」といって、止められるとかいろいろあったのですが、その次の月には辞めました。
松久:決断の勢いがすごいですね... なぜ2,000万円という目標設定をしたのですか?
舟瀬:2,000万円にもカラクリがあって。1,000万円なら頑張れば現実的に達成していた気がしていたんですよ。
当時、転職活動をしていて年収700万円でオファーをいただいていたことと、副業で月20万円は稼いでいたので、合計で年収900万円くらい。このままいけば、おそらく年収1,000万円は達成できるという状態でした。その状態から目標を2,000万円まで高くすると、転職という選択肢では達成できないじゃないですか。あえて高い目標を立てようと先生にいわれたので、2,000万円に設定して会社を辞めました。
松久:勢いで辞めたと思うのですが、独立した当初はどのような案件を持っていたのですか?
舟瀬:基本的には大きく2つかな。
1つがテレアポで、もう1つがクラウドワークス。テレアポは初めての試みでしたが2件くらい案件獲得できて、クラウドワークスでもいくつかお仕事をいただきました。川口さんともすぐにご縁があって、2か月目くらいには売上100万円達成しました。
松久:独立した当時のスキルセットは?
舟瀬:ECコンサルティング能力くらいですね。もともと営業もやっていたから、営業力も入るのかな。基本的にはECコンサル一本で仕事をしていました。
松久:独立をして大変だったことはありますか?
舟瀬:あまりないですね。
点で見たら大変なのですが、楽しいと思うことが多いです。会社だと自分の裁量でできることもある反面、会社のルールに沿った上で決断する必要があるのでやりにくい部分もありました。独立してからは収入に困ることもなかったので、つらい、きついと思ったことはあまりないです。
松久:仕事のモチベーションを教えていただきたいです。
舟瀬:そもそも、『モチベーション』という概念が僕の中で存在していなくて。
コーチングチックになるのですが、大きい目標を立ててそれに向かっていくだけみたいな感じ。モチベーションの有無は関係なしに、目標を達成しないとやばいよねという感覚が常にありますね。恐怖心ではないのですが、やる気がでないという概念をなるべく作らないようにしています。
松久:仕事をすることは当たり前という感覚ですかね。
舟瀬:そうですね。自分が少し大きくなる度に、新しい目標をどんどん作っていくという感じです。
ケタ違いではECモール系の案件を担う
松久:ケタ違いと関わることになったきっかけは?
舟瀬:川口さんからお声をかけていただいたことがきっかけです。直接連絡が来て、こんな案件あるんですけど良かったらやりませんか、みたいな。いわゆる準委任契約でスタートしました。
松久:それは独立してどのくらいのタイミングで?
舟瀬:本当にすぐでしたよ、独立して1か月経ったくらいでしたね。
松久:現在はどのような案件を抱えているのですか?
舟瀬:定常的にやっていることは除いて、自動車関連の会社と製薬会社のECモール系の案件をやらせていただいています。
松久:なるほど。フリーランスの方と関わることが多いかと思うのですが、その際に意識していることはありますか?
舟瀬:ケタ違いに限っての話と、一般的なフリーランスと仕事をする上での話でわかれますね。
ケタ違いに限った話ですと、マインドセットは共通している人が多いです。川口さんは結果を出すことが最優先だよねみたいなマインドじゃないですか。受託マインドが備わっている人は多いので、割と仕事をしやすいというか。僕も伝えやすいという面があるので、割とストレートに伝えていますね。
一般のフリーランスの場合、誰にどこまでをお願いできるかわからないので、お金が絡むセンシティブなところは慎重に依頼することが多いです。
今後の目標
松久:今後の目標を教えていただきたいです。
舟瀬:ECコンサルティング会社としてはNo.1になりたいと思っています。
No.1の定義はいろいろあると思いますが、結果を出すというところでNo.1と呼ばれるようになりたいです。定量的な評価で測れるものではないので、「ECコンサルを依頼するならあそこだよね」みたいな状態を作りたいなという思いがあります。
もう1つが『No.1を作り続ける』ということをテーマとして置いていて。例えばECコンサルについても、僕らが運営している『ECグロースチャンネル』というYouTubeチャンネルは他社がやっていない、誰も参入していないので実質日本一だと思っているんですよ。自分たちがNo.1であるべきという自覚を持ちながら仕事をしていきたいという、目標というか、目標に対するスタンスというか。そんな思いを持つようにしています。
ケタ違い株式会社で活躍できる人物像
松久:どのような人にケタ違い株式会社で働くことをおすすめしますか?
舟瀬:大きくは2つで。
1つは仕事を楽しいと思える人。スキルも関係あると思うのですが、仕事を楽しんでいる人と一緒に働くのは楽しいじゃないですか。仕事を楽しめる人は合うのではないかなと。
もう1つは川口さんもよくおっしゃっている、義理人情というところで。当たり前かもしれないけど、なにかしてもらったら感謝を述べられる人。人に対して尊敬できるような人も合うのではないかなと思います。
松久:ありがとうございます。最後に舟瀬さん個人としてはどのような人と働きたいですか?
舟瀬:重複しますが、仕事を楽しいと思える人ですかね。もう少し落とし込むと仕事について熱く語れる人。
松久:それは自分のやりたいことについてとか?
舟瀬:それでもいいですし、例えばみんなでご飯食べに行くじゃないですか。会話の8割くらいは仕事の話みたいな。プライベートの話もするんだけど、仕事の話が多くなっちゃうよねみたいな。
いわゆる仕事が好きにつながるというところです。仕事に対して熱い思いを持っている人と働きたいなと思っています。