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「就活TVジンジン」裏話 たとえ孤独でも同調圧力に負けず、自分に正直に自由に生きて欲しい。独自性を追求する発信者の心とは。

 こんにちは。VISIBRUITでインターンをしています、平松伊織です。
 弊社が2020年より運営しているYouTubeチャンネル「就活TVジンジン」。創設1年でようやくチャンネル登録者数900人、総再生時間4000時間を越しました。このチャンネルでは、現役人事が就活、それ以上のキャリアの考え方を、なるべく簡潔に、時にシニカルに、表面的だと揶揄される“就活ハウツー”に留まらないコンテンツを目指して、インターン生と一緒にお届けしています。
 佐藤さんによる、いわば「就活TVジンジン哲学」をお聞きしました。

ーなぜ「就活TVジンジン」を立ち上げようと思ったのですか?

 1つ目の理由は、デジタル化の波に順応していくためです。2020年の春に起きたコロナ禍で、これまで好調を維持してきた採用コンサルティングやRPO(Recruitment Process Outsourcing)の主力事業が途端に苦しくなりました。2021年夏現在は主力事業も無事にV字回復しましたが、約1年間は創業以来最大の逆境でとことん追い詰められました。労働集約的なビジネスモデルだけでは今後持続的な成長は難しいだろうと…、改めて“HR × Tech”の重要性を認識し、いくつかの新しいチャレンジを断行することにしました。そのひとつがメディアを使ったコンテンツ配信だったということですね。

 2つ目の理由は自分たちの存在感を高めたかったからです。創業以来、人事のノウハウとテクノロジーの融合によって新しいサービスを生み出したいという理想を掲げ事業拡大を進めてきました。一方で自分たちの存在感がなかなか高まっていかないということに対して課題を感じてもいました。もちろん、既存のメディアに取り上げられてみたり、影響力のある方々のコミュニティに入ってみたりいろいろと試しはしたものの、思うように結果が付いて来ませんでした。そこでやはりこれまで少し距離を取っていた「自ら発信する」ことをやらなければならないなと…、最終的に初期投資が少なくチャレンジし易いメディアに見えるYouTubeに飛び込むことにしました。

 最後の理由は、自社サービスの効率化、提供価値の最大化を両立したかったからです。1対1で学生と向き合う際に、Aさんに伝えたこととBさんに伝えることが同じ、といったことがよくあります。少数精鋭を自負する自分たちとしては、誰に対しても同じ熱量でカウンセリングをしていきたい気持ちがありながら、“面談前に事前に基礎的な情報収集しておいてもらえたら、この時間ではもっと突っ込んだ話ができたかもな…”と感じたり、“今、目の前の学生に伝えている内容は他の学生にとっても有益なのでは…”と感じる日々を過ごしています。自らのノウハウを、標準化できるところとできない属人的なところに切り分ける。標準化できる部分をコンテンツ化して、1対nの情報発信をしていく。受け取る学生側が自分の都合で好きにキャッチアップしていく。そんな仕組みを作ることで、自分たちの負荷を下げながら提供価値の最大化を目指していきたいと思っています。


(YouTube配信を構想していた時の佐藤さんの落書)

ー「就活TVジンジン」では何を伝えようと考えていますか?

VISIBRUIT、もしくは自分でなければ伝えられないコンテンツ・情報を伝えようと考えています。

 表面的な就活のハウツーに関しては、既に他の就活系YouTuberが積極的に発信しているので、敢えて自分が伝えていく必要性はあまり感じていません。方法論としてなるべく再現性があって、周囲の同調圧力に負けずに自分が選ぶべき選択肢を自分の頭で考えて、例え応援者がいなくても行動に移せるようなきっかけや考え方を伝えたいというのが根本にあります。自分にしか伝えられない内容を考えるのは簡単ではなく、毎回生みの苦しみを痛感していますが、それでもオリジナリティを追求し続けたいと思っています。

 個人的には、レジスタンス的な立場が自分らしいと思っています。いい学校に入って、いい企業に就職するという人生ももちろん魅力的な選択肢であることを認めつつ、なんだか盲目的にそれが最良だと信じ込んでいる人が多い気がしてずっと問題意識を持っています。一通り考えた結果、その道を選んだのならいいんですけど…。自分自身の立ち位置を俯瞰的に把握した上で、人生の大きな意思決定をしている人がどれだけいるのか。ジンジンを観てくれた視聴者の視野が広がって自分を見つめなおす一助となれるような、中毒性のある刺激を提供していきたいです。

ーどのような方向性で進めていきたいといったお考えはありますか?

とにかく唯一無二でありたいんですよね。

 そのためには、インプットし続けることも必要だし、日常的にアウトプットをして、評価に晒され続けなければならないとも思っています。ここでいうインプットとは、たくさんの就活生に出会ったり、たくさんのお客様(経営者や人事の方々)とディスカッションをしたりすることでフレッシュな一次情報を得ることを指します。その後、ちゃんと自分で構造化して整理して、持論にまとめて世に発信して厳しく評価され、反省、改善を繰り返すというアウトプットのプロセスも同様に大事です。そんなに簡単に結果は出ないし、今の世の中辛辣な声も当たり前に受け取るので、これがまたなかなか辛いプロセスなんですけどね…。このサイクルを無限に、くたびれても愚直に続ける姿勢を、就活TVジンジンから感じ取ってもらえたらいいなと思ってます。

 他方、おぼろげながら、“自由は責任が伴うから怖い”という認識が実は思い込みなんじゃないか、自由に生きていいんだと、そう思えるようなサンプルがあまりないことも含めて現代の問題なのではないかと思っていて。
 私は自分なりの考えとか生き方に正直でありたいし何より自由が好きなので、視聴者がジンジンで表現されたものを観てそれぞれに価値判断をして、「自分の人生は自分のものなんだ」という当たり前のことを再認識してくれたら、発信した甲斐がありますね。

【22卒】今の君たちへ【就活】より 

ー動画撮影などに関して意識しているポイントなどありますか?

自分たちが出したアウトプットは見てもらえなければ、見てくれた人の心の琴線に触れられなければ、意味がないんですよね。

 だから少しでも飽きられないように、社会的な見られ方をギリギリ見極めて一線を越えないように守りながらも、自分たちが伝えたいことがエッセンスとしてちゃんと残るようにしたいと考えています。そのためにはアラフォー男性のちっぽけなプライドはどうでもよくて、恥も外聞もかなぐり捨てられるかが勝負。普遍的でありつつもいつ見ても新鮮に映るように、自分たちなりの見せ方をどうするか考えて演出するようにしています。
 個人的には孤高でありたいと言いながらも、ちょっとは人に認められたいかも…。みたいなアンバランスさが自分らしさなんだとも思っていて(笑)とことん三枚目になることで一人でも多くの人が再生してくれるならそれで本望です。

ーメディアコンテンツ業務にインターン生として関わることのメリットは何があるとお考えですか?

 正直ないかもしれない(笑) 結局のところ、機会や環境が与えられても、参加する人の意識とか態度で得られる収穫って全然違うと思っていて。「インターンに参加すると成長する」なんて噓っぱちだくらいに思います。
 裏返せば、どこに入っても理想の自分に近づくチャンスはあって、それをどうちゃんとモノにするかっていう話なんです。この考えにおいてVISIBRUITは悪くない環境だと思いますね。他の会社とちょっと違いそうなのは、「チャレンジに伴うリスクは私が代表して引き受けてあげられる」という考え方で私が意思決定をしているところですかね。だからこそインターン生に重たい仕事も任せられるんです。

 今手掛けているこれが価値があるものなんだということを誰よりも信じられる自信があって、手掛けているそれの細部にところんこだわることができて価値観や考え方の異なる周りの人とうまく協調しながら成果を出せる方。VISIBRUITは、リスクはこちらで引き受けるから、自由にどんどんやってくださいというスタンスなので、ここにメリットを感じる場合は相思相愛になれそうですね。

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