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前職はドラッグストアで長年勤務を続けていた久保さん。異業種にチャレンジしたいという気持ちから「豊泉家」という名前が珍しく目に留まった事をきっかけにヘルスケア業界のバックオフィスへ入社。入職当時はExcelの罫線の引き方さえ知らず、それまでの勉強不足を痛感しながら、持ち前のガッツで苦労を重ねて、今のポジションまで成長してきたとのこと。そんな久保さんの現在までの経緯と経営管理部への想いについてお伺いしていきます。
久保 昌也 / 一般財団法人SF豊泉家 経営管理部 マネジャー
追手門学院大学卒、バイト時代を含め約7年間続けてきたドラッグストアの店長職勤務から2019年9月に豊泉家グループ 統合管理本部 経営管理部へ転職。現在はグループ内法人の収益管理・分析・開発・提案を軸に各部門の経営改善に向けたアプローチ業務を担っている。
豊泉家において、DX推進とは何を指すのでしょうか
デジタル技術を活用した業務効率化・自動化をベースに、これまでにない採算数値および影響のある現場データの収集・分析や改善提案ができるシステム構築のような、単なる数値管理にとどまらない未来型の仕組みを創ることだと考えています。
少子高齢化が加速し、人財不足が深刻化してきている日本社会で、管理・事務部門においても今後1人あたりの生産性が問われ、機械にできない仕事をできる環境やスキルが今以上に重要と考えられる時代に入っていくと思います。
これからの時代に挑戦していく部門なのですね。冒頭の紹介にあったExcelの件ですが・・・
ーーExcelの罫線すら引けない!そんな自分に渡された最初の仕事は法人の収益分析!?
入社してすぐに上司から、とある法人の理事会資料の元となるシート数30枚ほどのExcelデータを渡され、一言「どれだけ時間がかかってもいいから分析してみなさい」と言われた事を今でも鮮明に覚えています。年間の収益数値の推移を管理するデータだったのですが、PCの前に座って仕事をしたという記憶が全くと言っていいほど無いに等しい人生だったので、どれだけ調べても答えが分からず、ほとんど進展が無いまま退勤する日々が3ヶ月ほど続きました。しかし人間不思議なもので、何もないと思っている中でも案外日々学びがあって、少しずつ数字の意味が分かるようになり、それぞれのつながりが見えるようになってきてからは、新しいことを吸収する楽しさも感じながら、半年ほど掛かりましたがクリアする事ができました。当時は、何も見えない、先が見えない状況でしたので、まるで投獄でもされたような気持ちでした(笑)
ーーいきなりハードルが高い。。。未経験で何故そのような業務を任されたのでしょう。経営管理部で未経験採用に至った経緯は何でしょうか。
今、振り返ってみると、「根性」を試されたのではないかと思っています。入社当時私は26歳でした。同じ未経験を採用するならもっと若い年齢でも良いはずですよね。前職の経験が長かったことや、個人的な過去の苦労も含めて、その時の能力ではなく、もっと大きな試練に耐えて成長していけるかどうかの人物採用だったと思います。今の私の業務への取組姿勢の基盤を作った出来事ですが、それから先の苦労が大したことではないと思えることが多いのも、その時の経験のおかげで、今では感謝しています。DXを推進する部門ですので、率先して新しい取り組みを導入し、皆が使える、目に見える形にしていきます。「0から始めて1から創り上げる」部門です。成長の過程で必要になる能力を直感的に伝えてもらい、磨くチャンスを頂いたのだと感じています。「できるかできないかではなく、まずはやってみる」ということは何か新しいものを生み出す上で非常に大切な事だと思います。
上司の方は先見の明を持っていたのかも。「まずはやってみる」見習いたいものです。
ーー現在のポジションに至るまでの経緯について教えてください。
豊泉家グループは、大小合わせて15法人ほどあります。私が初めて収益管理に着手した法人はNPO法人SG博友会でした。他法人とは比較的規模が小さい法人ではありますが、2001年に設立され、年商規模2億円、フェロー数(社員数)50名の法人です。収入・経費・時間・人件費のデータを集計して毎月の会議資料を完成させることが最低限のルーチンで、それを通して経営数値の仕組みを学んで行くことがスタートです。
ただ私の場合は、持ち前の怖いもの知らずな面を評価いただいたのか、当時経験が少ない状態で、法人の会議への出席を任されました。それが入社後1年と少しくらい経った頃だったかと思います。
ーーなんだかこの展開は入社時の壁と似た雰囲気を感じますが・・・
はい。今も変わらないです。(笑)
課題がある程度クリアできるようになってくると、また新しい取り組みや初めての業務が目の前に積み上げられます。経営管理部は様々な法人の経営会議に毎月出席しているので、会議が白熱すればするほど、より深い議論に向けた課題が浮き彫りになります。
幹部や役員が出席する会議も多いので、経営者目線での厳しい追及に回答するために新たな分析資料の作成や、資料作成のための仕組みづくりが毎月のように必要です。
その経験の積み重ねが今の私を支えています。数多くの会議に、多くの人が出席し、議論できることで法人が活性化しますし、出席されている経営者層から学べる事は非常に多いです。この経験ができるのは経営管理部ならではだと思います。
ーー経営者とそんな距離間で・・・その後は学ぶ法人が増えていく流れでしょうか?
そうなります。慣れるにつれて他法人の収益も管理するようになりました。5年目の現在ではグループ全体集計を取り扱っています。
「0から始めて1から創る」経営管理部の仕事とは
私の中で一番シンプルな表現が「ビジネスコンサルタント」だと思っています。
私達の存在意義は、数値分析を通して事業が成長、発展する為の課題抽出・問題解決の提案を行う事にあります。豊泉家で働く介護士や看護師は、高齢者や患者の緊急対応がいつ起こるか分からない緊張感のある状況下で質の高いサービス品質を継続してくれています。サービスに割く時間割合を高くすれば、数値の把握・管理に対して思うように時間が取れない場合があります。それを解消する手段の一つとして、DXを強く推進しています。
「機械にできない仕事」にもっと時間を割いてほしいから。
豊泉家の個客のために現場で働くフェローがサービスに専念できる環境を創りたい。この想いを大切に、新しいプラットフォームの開発やより良い未来を実現する為に、日々問題解決に取り組んでいます。開発専門のプログラマーも一緒に働いていますよ。
ーーバックオフィスでありながら業務は全く事務作業的なものでは無いですね。多忙かと思いますが、働き方で大切にしている事はありますか?
私が部門の中で大切にしている事が2つあり、1つは心身の健康です。私の見解ですが、仕事で成果が出ている人は人生が充実している人が多いと感じていて、私から部門メンバーに対して「1日必ずどこかで自分だけが使える時間を取ってほしい」と伝えています。契約上は原則1日8時間勤務になりますが、8時間を過ごす事が仕事ではなく、その8時間で何を成したかが重要です。自らが楽しみながら働く事が本来の仕事の在り方だと考えているので、仕事とプライベートの両立を非常に重要視しています。当然、自由には責任が伴いますので、業務のゴールや期日を私とコミットする事を条件に契約範囲内での要望には応えるようにしています。
1日2時間行ける日は必ずトレーニングに行くという久保さん
ーー入職と同時に身体を鍛えるようになり、トレーニング歴5年目。入社時から体脂肪率を減らしながら、体重は20kgも増加したそうです!
私の場合は偶然、人生の充実がトレーニングにあっただけで、これがドラマを見るであったり、お酒を飲むであったり、何でも良いと思います。自分自身の心が豊かにならなければ、周りの誰かの心を豊かにできないと思います。
豊泉家が大切にしているモラルの中に「個客主義」という考え方があります。豊泉家で働く人々は心の温かい人ばかりです。周りの人々に温かく接する事ができる心が社風を通して養われているのだと感じます。個客を幸せにするサービス提供を通して自分自身の幸せも感じられる心を、豊泉家の充実した働き方の中で養っていってほしいと思います。
ーー幸せのための心の持ち方を大切にされているのですね!2つめは何でしょうか。
「心理的安全性」です。一昔前までは「風通しが良い」と表現されていた言葉がより具体的になったものですね。経営管理部は、実は毎日活発な議論が行われています。
ーーえっ、衝突が多いということですか?
正確には、ゴールに到達するためのより良い方法を見つけ出すための意見交換です。メンバー全員が責任感と熱意を持って業務に取り組んでいるからこそ起こる事象だと私は考えていて、その中では年齢も役職も関係ないです。私自身も部下から厳しい指摘を受ける時もありますし、それが部の方向として正しいものであれば積極的に取り入れる。その点で、これまでの経験も相まって無駄なプライドを私は一切持ちあわせていません。「なんだか言いにくいな・・・」という壁をお互いに敬意の念を持ち、自分達の本来の目的に寄り添い、ゴールに向かう為に不要な感情や考え方を積極的に取り払って、協力していく事が大切だと思います。
ーー活発な部のイメージが沸いてきます!これからの展望と求職者にメッセージを!
豊泉家をヘルスケア業界の最先端を走り続けるグループにできるように尽力したいと思っています。
経営を学び、他部署と共に経営を動かしていく部ですので、自分の力を試してみたい、グループの未来を考えて、自ら創ってみたい!という人は是非、私と一度お話ししましょう!自分にできるかどうかを考えている間に時間はどんどん過ぎ去っていきます。私でもできるのですから、もっとたくさんの人に可能性が眠っていると思います。一人でも多くの人とお話しできる機会をお待ちしています!