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ブランディングで何をする? 私は、豊かさをつくる。【代表 瀧口幸明】

株式会社アンド・フォースの代表を務める瀧口です。

私たちは東京都千代田区麹町と沖縄県那覇市にオフィスを構え、さまざまな企業の事業活動支援を行うブランディングカンパニーです。

今回は、私自身が携わってきたブランディング施策や、弊社が得意とする「ローカルブランディング」についてご紹介していきます。

私のこと。広告業からブランディングへ。

私の経歴を簡単にお話します。私は大学卒業後、大手不動産会社にて大規模事業の企画販売に携わりました。そこから外資系広告会社へ転職し、広告宣伝業務を経験します。広告だけにとどまらず、新規事業開発や新商品開発、企業ブランディングを担当してきました。そして2016年4月に株式会社アンド・フォースを立ち上げ、現在に至ります。

ご存知の方も多いと思いますが、広告とブランディングは全く内容が異なるものです。

広告やPRは、商品の「認知」をとるために行う活動。

ブランドとは、商品や事業の付加価値を指します。

ブランディングとは、ブランドの付加価値を継続させることを意味します。

私の仕事の入り口は、広告によって街に人を集める、建物に人を招き入れる、ビルで働く人を呼ぶ、そういった内容でした。しかしある時から、人を呼ぶためにはどのようなコンセプト設計をするべきなのか、機能や仕組みが必要なのかという企画の段階からお声がけいただけるようになり、街や住まいに関わる事業や商品のブランディングを経験するようになっていきました。

「生きる、活動する、生きる活力」をつくる。

私には、「ブランディング」という活動が実を結んだ経験があります。それは「約1,000世帯のまちづくり」という、ある住宅開発を行うプロジェクトでした。

スタートは、本当に何にもないだだっ広い空き地。

何もない、東京ドーム約2個分の土地に、価値をつくっていくのです。どのように建物を建てるのか、どうやって有機的に人が出会う仕掛けをつくるのか、人が共創する仕掛けをつくるのか。建物を建てるだけではダメで、人が暮らすための、いろんな物・コトを有機的に機能させるためにコンセプトが必要でした。このコンセプトを基軸にして、敷地内の設計は全体を楽しく回遊できるようにピザ窯や菜園、ライブラリー、広場などを設け、防災活動拠点としての機能も組み込みました。さらにコミュニティ形成のための住民イベントなども開催しました。そして、この地域コミュニティ形成の活動は、グットデザイン賞の「コミュニティデザイン分野」を受賞*するに至りました。

約7年をかけて、空き地から、人々の暮らす街になったんです。「生活」という言葉は、「生きる、活動する、生きる活力」そういう意味がある。誰かの「生活」をつくることに携わる経験ができたことは今にもすごく活きていて、だから私は何もないところに価値をつくることが、あらゆるブランディングの根幹だと考えています。

*2016年グッドデザイン賞受賞(NTT都市開発ウエリス稲毛コミュニティデザイン分野)



いま、「ローカルブランディング」という選択肢がある。

ブランディングは、商品・事業の付加価値を継続していくことだと言いました。ローカルブランディングの「ローカル」は地域性だと捉えてください。ただし、地理的な意味だけではなく未成熟市場という意味も含まれています。

例えば、東京という街は、すでに物がたくさん溢れています。そのなかでブランディングをしていくというのは、モノのなかに、さらに情報を付加していく作業です。実は、この状況は同じ商圏の競合との「比較」で企業活動が進んでいくことになり、顧客の本質を見ることが非常に難しくなります。競合同士で淘汰し合うのは、当然なので仕方がないことです。

一方で、ローカルブランディングとは、競合が少ない、まだ価値を見出すことができていない分野、または商品を必要とする地域や市場に、新しい付加価値を生み出していく活動です。こちらは、非常に伸び代がある。企業活動やブランディングは今こそ、まだ余地のある分野にしっかりフォーカスをあてる必要があると考えています。

弊社では、2018年に飲食事業を行う株式会社アンド・フーズ・ウィズを立ち上げ、沖縄県を拠点に「もとむのカレーパン」という自社ブランドを展開しています。この事業はまさに、私たち自身が体現するローカルブランディングの実践モデルとなっています。

+ もとむのカレーパンについては、こちらの記事をご覧ください。

<記事リンク> https://www.wantedly.com/manage_posts/articles/428280

顧客に対して、私たちは何をするのか?

私は以前から、顧客にとって「究極の代理人」でいることを意識してきました。私たちブランド会社が、何かものすごいものを作るというのは非常におこがましい考えで、依頼者のことを第一に考える究極の代理人であるべきだということです。

ですから、顧客のクリエイティブ制作を行う場合、お客さまの温度、スピード、ニュアンス、表現すべき色も形も、みんな違います。当然、「こういう形が流行っているから」という提案はあり得ません。ブランディングを代理する責任を持って、何が正解であるかをずっとお客さまと検討し続けるのが、正しい方法だと思っています。

企業の事業内容や商品によって、取り組み方、アドバイスの方法は種々にありますが、私たちが顧客に対して最初に行うのは、創業者、経営者への徹底したヒアリングです。創業者、経営者がどんな企業理念を持ち、そこからどんな事業がはじまり、その事業にどんな商品が付帯しているのか。今の課題は何であるか。顧客の生き方を紐解き、考え方の細部までお話を伺っていきます。

これは私の原体験でもありますが、「自分こそ、自分のことを知らない」。評価というのは人から受ける内容がとても重要で、自分ではできないと思っていても、人から「あなたはこれができる」と思われる能力を、素直に伸ばしていくべきなんですね。そこに可能性があるわけです。だから顧客に対しても、「御社が持っている能力と、外から見えている能力(魅力)が違いますよ」と、しっかり指摘できる関係が大切だと考えて、真摯に向き合っています。

豊かさが循環する仕組みを目指して

ブランディングを仕事にして、「モノづくりがしたいのか?」と問われると、それは少し違います。私がつくりたいものは「豊かさ」なんです。抽象的ですよね。

もう少し説明すると、仕組みをつくって豊かになりたい、と考えています。今、目の前の利益だけではなく、今できるあらゆる経験を自分に取り入れること、人とのつながりを作ること、そういう無形の「豊かさ」はいつまでもできることじゃないんです。

ひとりの経営者としては、どの順番で何を得るか、どこで利益を回収するかという問題になってくるかもしれません。私はいま、自分にとって「経験」という豊かさを最優先にしています。この経験が、次の豊かになる仕組みをつくるために必要なのです。

先ほど少しご紹介しましたが、自社ブランドである「もとむのカレーパン」という商品も、ひとつ豊かさが循環する仕組みだと考えています。築地の高度な調理技術をもった焼肉店が私たちと出会い、沖縄の素晴らしい製パンメーカーにご協力いただき、「もとむのカレーパン」という商品が生まれ、その商品を多くの人が美味しいと食べてくれる。幸いなことに、人と人との出会いに恵まれて自社ブランドが成長するという貴重な経験をさせてもらっています。

これからもずっと「豊かさ」が循環する仕組みをつくっていく。これが私の進む道だと考えています。

最後に、ローカルブランディングにちょっと興味がある、もう少し話を聞いてみたい、どんな理由でも大歓迎です。企業の皆さま、ぜひ一度、お話しましょう。いつでもご連絡ください。( TwitterよりDMください。)

<瀧口幸明Twitter> https://mobile.twitter.com/TakiguchiKomei


そして、就職活動や、転職を検討中の皆さま、私たちの仕事にご興味を持っていただけましたら、ぜひお気軽にお声がけください。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


+ローカルブランディングの導入にご興味をお持ちの方に、資料をお配りしています。弊社までお気軽にお問い合わせください。

<株式会社アンド・フォース> https://www.andforce.co.jp/

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