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農業で「食」への意識を変える!無農薬野菜の栽培にかけるアツい想い

~保険医療に頼らない、新たな事業の柱~

未来に備え、組織を永続させるために必要なのは、保険医療だけに頼らない新たな事業の柱です。昨今、私たちが直面したコロナ禍という未曽有の事態や、今後起こり得る困難な状況においても、常に安定した組織を築くためには、新たな視点が求められています。

梅華会は、「心身の健康と豊かさを実現し日本の未来を明るくする」というミッションを掲げ、患者さんだけでなく地域の皆さんの健康を守るために、様々な事業に取り組んでいます。

そのうちの一つが、農業事業です。

大阪府八尾市と沖縄県宮古島市に有機JAS認定農園を運営し、無農薬野菜の栽培や就農体験イベントなどを行っており、今後は無農薬野菜の販売も予定しています。

私たちの農業事業は、ただ食べ物を生産するだけではありません。農業を通して、食の有難み、健康の大切さを、より多くの人へ届けたいと願っています。そして「健康に本気で取り組む医療法人」としての認知を得ることで、梅華会のブランディング強化にも努めていきます。


『医食同源』 健康における「食」の大切さ~

人が幸せに暮らすために無くてはならないのは「健康」です。その健康について考えるようになった時、病気を治療することだけではなく、治療の前段階として、未病・予防という病気を防ぐことが重要ではないかと考えるようになりました。

そして、健康を維持するために大切なことは、「食事」「睡眠」「運動」です。私は、現代の生活において、これらについて今一度見つめ直す必要があると感じているのです。

その中でも、食事に関してお話すると、「医食同源」という言葉があるように、私たちの身体は100%食べたもので作られています。

健康な心身を維持するためには、身体に良い食べ物をを積極的に摂取することが必要不可欠です。しかし、現代の私たちの食事はどうでしょうか?添加物を多く含む加工食品や、糖質・脂質の過剰摂取など、身体にとって負担となる食事が多いことが問題視されています。

健康で幸せな人生を送るため、医療人である私たちに出来ることは何かと考えた時、食事に対する正しい知識を提供し、食事への意識・感心を高めて頂くことではないかと思ったのです。そのために、治療という枠を超えて新たな事業に取り組んでいるのです。

~医療法人が、農業を通して「健康」に本気で取り組む意義~

患者さんや地域の方々へ健康の本質を提供するために、まずは、健康に関わる仕事をする私たち医療従事者こそ、健康である必要があると考えています。なぜなら、医療に関わるスタッフがエネルギッシュかつポジティブであるからこそ、医療機関に来られる患者さんに元気を与えられると思っているからです。そのため、スタッフと共に農園を運営し、農業の難しさや食事の大切さを、まずはスタッフやその家族に対して伝えることから始めています。

現在、沖縄県宮古島市の農園では、無農薬ライムの栽培を行っています。私たちの他にも、沖縄県でライム栽培に取り組んでいる企業はありますが、無農薬で栽培をしている企業は無いそうです。私たちは、沖縄県で初めて無農薬でライムを栽培しています。

農薬はかつてアメリカから日本へ導入されました。しかし現在では、アメリカで禁止されている農薬も、日本では当たり前に使われているのが現状です。今回の無農薬ライムの栽培は、日本全体の農地からするとわずかな存在かもしれませんが、それを全国に出荷することで、農薬を減らした体に良い食事をより一層社会に提案していきたいと考えています。医療従事者が、無農薬・減農薬を提案することにより、皆さんに健康や未病・予防について考えるきっかけを提供できればと、心から思っています。


〜なぜ、農業なのか?~

それは、食物を育てる農業を通じて、私たちの普段食べている食べ物がどのように作られているのか、そしてそこにはどれだけの苦労があるのかを知ることで、「食」に対する感謝や意識が高まると考えたからです。

私自身、大阪府八尾市で農園を始めて実際に農作業を体験し、農家の方の大変さを身に染みて感じました。それと同時に、「日本の食力自給率の低さは本当にこのままで良いのだろうか」とも考えさせられました。私たちは日本の将来を担う者として、「食」に対してもっと真剣に向き合う必要があると強く感じています。身体に良い食物を提供するだけでなく、日本のフードロスや食料自給率の低さについても警鐘を鳴らしたいと考えています。

日本は、世界的に見てもフードロス大国であり、一家庭あたり年間約6万円の食材を無駄に破棄しているとも言われています。そんな現代において、一粒の米さえも無駄にせず綺麗に食べるような、食材への感謝の気持ちを、私は大切にしていきたいと考えています。

梅華会の農園では、患者さん向けの農業体験イベントを定期的に開催しています。実際に農業を体験することで、私たちが食べている食材が食卓にあがるまでに、どれだけの労力と手間がかかっているのかを知ることができます。体験を通して農家の方の努力を知れば、おのずと食材を大切にする気持ちも芽生えることでしょう。実際に参加された方からは、「子どもたちが楽しみながら食べ物の大切さを学ぶことが出来た」と感謝の声が多く寄せられています。今後は、就農体験イベントだけではなく、食育に関する取り組みも拡充していく予定です。

~想いのある農家と、地域の皆さんを繋ぐ~

梅華会では、現在有機JAS認定農園での無農薬野菜の栽培に取り組んでいますが、今後は、自社で栽培した野菜を販売するだけではなく、質の良い野菜作りのために無農薬・低農薬栽培に取り組んでいる熱意のある農家と、健康志向の患者さんや地域の皆さんを繋ぐことの出来るプラットフォームの構築を目指しています。

農薬を使用した栽培は、雑草を生えにくくしたり、虫害の予防などにより、見た目の美しい野菜を多く収穫することができます。これらの野菜は市場に多く供給され、多くの人々に手に取られますが、その背後には大量の農薬の使用があるのです。農薬が私たちの身体に及ぼす影響を考えると、大量の農薬を使用して育てられた野菜が私たちの健康に良いとは決して言い難いのです。

一方、低農薬や無農薬での栽培は、雑草も沢山生え、虫害が発生することもあります。その結果、色ムラのある野菜や、虫に食べられて形が崩れ、虫食いの跡がある野菜など、見た目の劣る野菜も多くなります。しかし、たとえ見た目が悪くても、無農薬で育てられた野菜の方が、私たちの身体にとって良いものであることは明らかです。

農家の中には、身体に良い野菜を食べてもらいたいという想いで、無農薬・低農薬野菜の栽培に取り組んでいる方々もいます。ただし、無農薬・低農薬野菜の栽培は容易ではありません。それに加え、販売場所も道の駅などが主流であり、まだまだ市場には流通しづらく、多くの方に手に取ってもらえるための販路が確立されていないのが現状です。私は、こうした想いのある農家の方たちが作る野菜を、何とかして患者さんや地域の皆さんにもっと広めたい、そして日本中の方々にも食べてもらいたい、と考えています。

そしてそれは、患者さんへ健康に対する価値を提供することにも繋がると考えています。私たちのクリニックに来てくださる患者さんの中には、アレルギーや糖尿病などの病気を抱えている方々も多くいらっしゃいます。私は医師として、そうした患者さんに対して、積極的に摂るべき食材や控えるべき食材、食事の摂取方法など、食事に関する情報を提供していきたいと思っています。そして、健康志向の高い患者さんに対しては、自信を持っておすすめできる無農薬・低農薬の良質な野菜を紹介したいとも考えています。こうした取り組みにより、単に病気を治療するだけではなく、食を通じて健康へのアプローチを図ることが出来るのです。

そのために私たちは、無農薬・低農薬野菜を栽培する農家と、消費者を繋ぐプラットフォームの構築に取り組んでいます。この仕組みが実現すれば、多くの人々が安心して質の良い野菜を手に取ることができるだけではなく、農家の方々にとっても新たな販路を見出すことができるでしょう。健康のために本気で取り組む農家と、そんな野菜を求める患者さんや地域の方々を繋げることで、お互いが幸せで健康に過ごすための社会貢献に繋がると考えています。

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