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ジャズ発祥の街、ニューオリンズで見たアメリカの光と影。

まだ1話目を読んでいない方は、ぜひこちらを先に読んでみてください!

世界一周の旅の中で、倉知はアメリカのルイジアナ州南部にあるニューオリンズを訪れました。ここで衝撃的な体験をしたそうです。


倉知は、相変わらず寝床探しに*カウチサーフィンを利用していました。


※カウチサーフィンとは:自分の家のソファなどを、旅行者に対して寝床として無料で提供する宿泊形態で、現地の人と旅行者の交流を創出するサービスです。


▼さすがジャズ発祥の地、ニューオリンズ。街の至る所でサックスを演奏したり歌う人がいます。

ニューオリンズに訪れるまで、何度もホストの家に泊まってきましたが、ここで初めて黒人のホストの家に泊まることになりました。


今回のホストはカウチサーフィン内ではとても珍しく、過去に200人以上の人に寝床を提供し、その全ての旅行者からポジティブな口コミ評価をもらっていた人です。


ホストのリオネルに実際会ってみると、とにかくハッピーな人でした。彼と街を歩くと街で通り過ぎる人たちはみんな彼に挨拶をしたり声をかけるほど彼は街の中でも人格者だったそうです。もっと彼が話していることを理解したいと思い、この時ほど自分の英語力を悔やんだことはないと言っていました。。


また、ホストのリオネルはブライアンという白人とルームシェアしていたそうです。

家の中には常にカウチサーフィンで旅する人たちを大勢受け入れており、倉知の滞在中も10人くらいの旅行者が滞在しており、毎日合宿のような雰囲気で過ごしたのだとか。笑


▼写真右側:ホストのルームメイトのブライアン。なんと横田基地生まれで、うどんが大好き。

ニューオリンズでの滞在期間も1週間を過ぎ、倉知は*沈没していた頃、ブライアンから「もっとローカルなところがあるから、紹介してあげるよ」と言われ、ある場所に案内されました。


※沈没とは:旅行者の本分である「観光」が二の次になり、何をするにも億劫になって宿に入り浸る状態。


自転車で15分ほど走って目的の場所に着くと、なんと街とは言えない殺伐とした風景が広がっていました。正確に表現するなら、倒壊しかけた建物がいくつかあるが街としては全く成立しない状態でした。


そこはハリケーンによって消失した場所だったそうです。

そのハリケーンでニューオリンズの8割が冠水し、1,000人を超える人々の命が亡くなるほどの災害規模でした。


紹介してくれたブライアンは、このような忘れてはいけない風景を写真で残すことをライフワークにしており、倉知にも知ってほしいとの思いでこの場所に案内してくれたそうです。


倉知は楽器の音が飛び交う「煌びやか」な場所と、災害によって失われた「虚無」の場所のニューオリンズの街の対比を痛烈に感じました。


1人ひとつの生活や命が失われている出来事が、忘れさられてしまうことにやるせない気持ちを抱くと同時に、1つ1つの出来事を後世に伝え続けたいと強く思ったそうです。

倉知は元々「人の暮らし」に興味が強く、同じ地域に暮らしていても山で生きる人には山の生活があり、海に生きる人には海の生活があり、その人の営みの違いに興味がありました。


ニューオリンズを訪れて、人の暮らしのコントラストや文化の違いにさらに興味をひかれるようになりました。


ニューオリンズでの経験は倉知の価値観と事業の両方において、とても大きな影響を与えました。


高知に来ていただく方には、ニューオリンズでの倉知の体験のように、「その土地でしか味わえない歴史や文化を見て。知って。感じていただけるツアーを開催する」と決めたそうです。

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