こんにちは、MOVER&COMPANY代表の篠﨑です。
社員、そしてこれから入社してきてくれる方や当社に興味を持ってくださっている方に向けて日頃考えていることを言葉にしたいと思い書きました。お付き合いいただけたら幸いです。
初回となる今回はこれまでの経歴とMOVER&COMPANY(以下、ムーバー)を創業した理由について書いて行こうと思います。
これまでの経歴
経営に興味を持った幼少期
もともと実家が自営業を営んでいたこともあり、幼少期のころから”会社を経営する”ということに興味をもっていました。高校生の頃には漠然と将来は経営者になりたいと考えるようになり、大学では経済学を学びました。
就職活動においても経営を学べる経験を積める会社を探した結果、コンサルという職種が一番近そうに思えたので一番最初に内定をもらった外資系総合コンサルファームのアクセンチュアに就職することを決めました。
外資系総合コンサルファーム時代
2000年に入社後、アクセンチュアには4年間在籍していたのですが、なかなか刺激的な毎日で、たくさんの経験を積ませてもらいました。
入社研修では、英語の研修教材をもとにC言語で簡単なアプリケーションを構築するという課題が与えられたのですが、当時文系だった私は英語の研修教材を見ても「そもそも英語がわからないのか、C言語が分からないのか」すらわからない状態でした。
なんとか研修を終え、最初にアサインされたプロジェクトは流通系の大規模なプロジェクトで、私以外にも同期の新卒が20名ほどプログラマーとしてアサインされました。
プログラマーの期間は1年だけで、2年目からはチームリーダとしてのロールを与えられ、一つ下の世代の新卒メンバーを複数かかえながら、クライアントと要件定義をしていました。
4年間、様々な案件で先輩方に鍛えてもらったおかげで、プロとして仕事を完遂するために必要なスタンスやベーススキルの底上げという点では非常に勉強になりました。しかし、大手ファームゆえ、経営との距離は遠く離れたものでした。
クライアントは一部上場企業、他社のコンサルタントも含めると数百名規模のプロジェクトではプロジェクトがクライアントの事業にどう関与しているかイメージがつかず、このまま大手ファームにいても経営を理解できないのではと疑問を抱くようになりました。
経営陣との距離が近く、もう少し手触り感のある会社で経営に関わりたいと思い、2004年にアクセンチュアを退職しました。当時、ジャパニメーションという言葉もあったように日本のアニメが海外に高く評価されて熱い時代だったこともあり、成長の可能性が高い、アニメやオンラインゲームを手がける社員数200名程度のベンチャー企業に転職しました。
アニメ/ゲームベンチャー時代
転職後、最初の2年間はホールディングス(親会社)の経営戦略室で中長期戦略の立案や予算の作成や予実管理、経営会議や取締役会の運営を担当しました。各事業の責任者と話し合いながら予算の計画や戦略を立てていく経験は経営陣と近いところで働けるという意味では刺激もあり、勉強にもなりました。
その一方で、コンサルよりは内側にいるものの、結局は第一人称にはなれない社内コンサルのような立場に、もやもやしていました。
入社後3年目にホールディングス(親会社)がオンラインゲーム会社を買収し、新規タイトルを出していこうとしていたのですが、数ヶ月経っても一向にリリースされないという事業課題があり、内部を見てきて欲しいとグループ会社の社長に命を受けました。
蓋を開けて見たら、エンタメの領域にあまり詳しくなかった私でも見てすぐ分かるほど、内部の体制がぐちゃぐちゃでした。「自分がなんとかしますので、経営戦略室の仕事はボリュームを減らして欲しい」と社長に直談判し、最初の1ヶ月、缶詰になって新規タイトルをリリースしました。
当時、まだメジャーではなかったアイテム課金制をいち早く導入した結果、リリースの初日には500万、2日目には480万円と、予想を大きく超える売上を上げることができました。
初リリースに向けて苦労もしましたが、自分がやったことが売上と利益に大きく貢献した経験を通して、自分のいままでのコンサル経験と事業会社での経営がリンクすることを初めて実感した瞬間でした。
初タイトルリリース後、ホールディングスの経営戦略室を離れ、オンラインゲーム運営を手がける子会社の執行役員兼開発責任者として、オンラインゲームの立ち上げをリードしました。2年間で5タイトルをリリースし、1社目のコンサルファームでは経験できなかった、自分の能力がリアルビジネスの売上や利益に貢献できる、という体感と実経験を得られました。
MOVER&COMPANYの創業理由
優秀な若手の活躍の場をつくれなかった悔しい経験
コンサルティングファーム、ベンチャーを経験する中で、優秀な人材は共通しているなと思いました。それは、学歴や雇用形態は関係なく、事業や会社のことを自分ごととして捉え、自分で考え行動できる人材です。そういった考動型人材をムーバーと呼んでいます。
オンラインゲームの開発責任者をしていたとき、別チームのある優秀なアルバイトの子から「給料が上がらないので、辞めようと思っています」と相談を受けました。私は彼の優秀さ、仕事ぶりを見ていたので、彼を社員登用し、リーダークラスに上げたほうがいいと経営会議で提案しました。
しかし、提案は受け入れてもらえず、そのアルバイトの子は辞めてしまい、もし自分が経営者だったら彼に活躍の場を与えられたかもしれない、と悔しい思いをしました。
ムーバー(考動型人材)が輝く会社をつくりたい
この原体験とこれまでの私の経験が当社の経営理念に繋がっています。
経営理念
Bussiness of the movers, for the movers, by the movers
「我々はMOVERを創出し、MOVERを輩出することで、社会にMOVERを増やします。我々はそのMOVERと共にビジネスを創造することで個人の人生・社会を豊かにし、進化し続けます。」
ビジネスの成功には欠かせない考動型人材=ムーバーが輝く会社をつくりたい。“コンサルティングファームの良さ”と“事業会社の良さ”の両方を併せ持ち、ムーバーたちが働きやすく、ちゃんと還元される、そういった会社を目指したいと思い、2008年にMOVER&COMPANYを創業しました。
社名にコンサルティングを名乗っていないのは、コンサルは手段であくまで理念はムーバーを集めることだからです。コンサルは一領域として行いつつも、経験と情熱とスキルがあり、やりたいと手を挙げたムーバー(考動型人材)の事業の確立をサポートしていきたいという思いは創業して14年経つ今も変わらずに持ち続けています。
初回から長くなってしまいましたが、以上が私のこれまでの経歴と当社の創業理由です。最後まで、お読みいただきありがとうございます。
次回は創業から14年経った現在のMOVER&COMPANYとこれからについて書きたいと思います。