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【対談】ChatGPTが変える世界 取締役CTO (上田) × チーフエンジニア(豊田)

こんにちは!Brully Inc.人事部です!

今回は今話題のChatGPTについてお二人にお話をお聞きしていきたいと思います!

面白いお話が聞けると期待して早速いってきます!

ーChatGptがリリースされてからなんと約5日間で100万人ユーザーを突破したということが話題になりました。

GAFAであるFacebook(現Meta)が100万人に到達するのに10ヶ月をようしたと考えると驚異的です。

お二人はいかがだったでしょうか。


(豊田):ChatGPTがでてきて面白いなと思ったところでお話しさせていただくと、対話ができちゃうんですよね。それがすごい自然にできるっていうところが注目のポイントですね。

これを活用していくってなると、かなり広い分野で使えると思うんですよ。1番真っ先に思いついたのが、「自分専用の先生」みたいな。第1の活用方法になれるんじゃないのかなっていうのが第一印象でした。

ただ、問題点っていうのもちょっと見えていて、結局ディープラーニングで覚えさせていくみたいなものがベースになっているんですけど、ChatGptの場合ネタになってるデータベースっていうのがインターネット上に存在する話だったりするんですよ。それがベースになってるおかげで正しくないことも、多分に含まれているっていうのが、現状の弱点かなっていったところ。

なので過信して使えないっていうのがまずの弱点なんですよね。データベースのところを自分なりにカスタマイズして、信頼できる情報筋みたいな感じににできるととてもいいんじゃないかなと思ってます。


(上田):そうですね、僕は余談として、イーロンマスクさんがここにも関わっていたのか!(笑)とちょっと驚いた部分ではあったのですが、先ほどのFacebookとかのお話の中で、擁護する訳では無いですけれども、Facebookが出た当初はインターネットというかSNSがそんなに普及してない時代だったというのはありますよね。とはいえ5日、6日で100万ユーザーを超えたっていうのは凄い。(笑)

使ってみた感想としては先ほど豊田さんが仰っていたように、インターネット上からのソースを拾ってきて、それを元に答えを導き出すっていうシステムではあるので、やっぱりどうしてもネット上からの間違った情報だったりも取り入れられちゃいますし、実際にそういった事例も発生してはいたので、そこに関してはまだちょっと懸念されるのかなと。

例えば、 時事ネタとかの記事を作成してもらうだったりとかそういった使い方をする面では、まだ改善の余地があって難しいのではないかなという印象です。


(豊田):結局正しいかどうかっていう判断は、最終的に人がやらなければいけないところなので、全く未知の分野のことに対して問いかけをすることが恐らく使えないんですよ。ただChatGPTそのものの回答の精度を上げる条件として、こちらからの問いかけを比較的正確に問いかける必要があったりするので。

例えば日本人の上司がよくやってしまうフワッとした指示。みたいなことをしてしまうと回答が得られないっていうのがあり、新人さんに指示を出す上でどういうジャンルの仕事でどういう内容でという詳細があれば精度が上がっていくという特徴があったりしますよね。使う人次第というかそこに依存してしまってるところもあるのでその辺りは改善ポイントになってるのかなという感じはしてます。


(上田):確かにそうですね。どうしてもAIだと嘘の情報って見分けが難しいので現段階では、ほぼ不可能に近いんじゃないかっていうぐらい難しい課題だとは思うんですよね。


豊田 新一 1982/4/2 生まれ


本来の仕事ができる未来

(豊田):特性を考えると、全く新しい分野のことを問いかけするというよりは「使う人の考えを補助してあげる」みたいな使い方が適切というか向いてるのかなと。


(上田):いろいろ試してみた中で、例えばコードを作成してくださいとか、コードの不具合を指摘してくださいというような質問を投げかけるというかコードを貼り付けると結構信頼できる情報は返ってきてくれたので、その面ではエンジニアの方でも参考にするレベルには使えると思います。


(豊田):コーディングの補助ツールみたいな使い方って感じですよね。


(上田):そうですね。やっぱりエンジニアの仕事自体が無くなるとまでは正直達してないと思うのですが、自分のコードがちゃんと正しいか確認したり、簡単だけど自分で書くと手間になってしまうコードを頼むかたちで、カスタマイズして作業効率を上げるっていう面では有効活用できるんじゃないかなとは思いましたね。


(豊田):そう考えると、コーディング作業のベースになってくるところのざっくりとしたベースコードを書いてもらうみたいな使い方っていうのが今のお話だと有効だよっていうとこだったんですけど、別にコーディングに関わらず、記事を書くライターさんも良さそう。

記事を書く上で文章を書いたり草案を作る仕事っていうのがなんだかんだで工数がすごいかかるのにやってることは超地味みたいな話だったんですけど(笑)、こういったものをChatGPTに任せることで、本来やりたかった仕事をするというかクオリティを上げていくみたいなことに専念できるとも言えるので、可能性は感じているんですよね。


(上田):雑務じゃないですけどテンプレというかある程度決まっているようなものとかもあるので、そういった面では作業の効率化にはなりそうですよね。

他の使い方の面でいくと、やはり対話モデルであるといったところがミソだと思うのですが、かなり自然な回答が返ってくるじゃないですか?人間臭い感じが特徴だったりもするので、孤独な人のパートナーみたいな。

世の中にsiriが出てきた時に、siriと友達になってしまう人っていうのが一定数いたのですが、なんかあれに近いのかなという印象もあって、siriもやってることって結構近いですよね。違いとしてsiriはデータベースっていうのがインターネット上に存在してる訳ではなくて割とクローズドネットワークの中にある情報から拾ってくるみたいなことをやってるっていうのは以前どこかで見た記憶があるので、やってることがやや違うんですけど方向性としては近かったんじゃないかなとは思います。


(豊田):スティーブディフュージョンあるじゃないですか?そこからキャラクターのイラストを生成して、声は喋らせられるソフトを駆使して、こちらからの問いかけに対して応答してくれるっていうシステムで作ってる人がいたのですよ。

やってみた結果、学習精度というかそういったところに疑問を感じて1年はたしか使ってなかったと思うんですが終わってしまったという流れでした。

現時点でChatGPTが学習精度というかベクトルですね。その偏りがあるみたいなんですよ。それが恐らくネックにあったと思うんです。

いわゆる既存のAIの弱点らしい弱点というか、知識が偏ってしまうっていうのがあって、何を教えていくのかみたいなところでそれに対して学習していくっていう特徴だったりすんですけど、AIを作ってる方々って、自ら考えて自ら学習してくみたいなAIを作ろうとしてるのが本来のはずだったんですよ。データを与えて覚えてもらうのではなくて、ほっといても勝手に学習していくみたいな。

なので、そこができ始めると恐らく完成するんじゃないかなと思うんですけど、多分なかなかまだそっちの分野の話しちゃうと進んでないのもあるのでやはり学習のさせ方次第かなと思います。

上田 航輝 1997/5/24生まれ


収益化のカベ

(上田):問題として挙げるなら「どう収益化していくか」っていう部分もありますよね。現状無料では使えているのでこれが有料になったらみんな使っていくのか、みたいな部分はOpenAIとして課題になってくるとは思います。

有料で使うとなってくると当たり前ですが、お金を払ってでも使いたい!という価値そのものにならない限りは使ってもらえないですよね。

有料化を果たすにあたっては使い方の指南みたいなことをする必要があるのかなと思います。もちろんそのソフトの使い方もそうですがどのように有効活用できるかみたいな。例えば有料でパッケージして販売するとなるとどういう質問の仕方をするといいのかという質問のデータセット的なものをある程度作ってそこから選んで質問するような。

そこが遜色なく使えるっていうのが理想ではあるんですよね。ただ、データセットを作るとなると数に限りがありますよね。なのでその辺りの使いやすさは考える必要があります。


(豊田):有料化の壁となると言語がどこまで対応できるのかというところもありますよね。マイナーな言語に対応していくと色んな人に使ってもらえるので。

日本語で使うとなった時に、当然日本語で返ってくるじゃないですか?ただ問いかけに対する内容に関しては日本語以外で書かれてる記事からも拾ってきてるような印象があったんですよ。その場合、間違いが含まれてるっていうのもちょっと分かりました(笑)

海外から見た日本みたいな内容の回答がきて、あれ?事実と違う。みたいな感じの回答が来てるってなった時があってそこはちょっと面白いなと思ったところでもあり、直さないとダメでしょ!と思ったところもあり(笑)


(上田):確かに(笑)。その言語の問題で言うと、Alex (アレックス)とか Lisa (リサ)とかそういう英語の名前をアルファベット順に並べるコードを作ってくださいというと問題なく並べられるんですけど、日本語でタナカ、アベ、ワタナベを50音順で並べてくださいって言った時に上手く並べられなかったという事例があるんですよね。漢字を正確な読み方に変換して、それを並べるっていう作業が言語の壁というか超えられていないのかなっていう。


(豊田):そういう意味では日本人って扱う言葉が多いじゃないですか。海外はアルファベットだけでほぼ表記できてしまうので表記のブレみたいなのは日本人じゃないと分からないんだろうなとは思います。



ー興味深いお話しありがとうございました。ここで米報道の記事によりますと、ChatGPTにGoogleが危機感を抱いているという内容でした。Microsoft社のbingの一部の検索エンジンにChatGPTを使用して回答を返す試みを開始するとされるためというような記事でした。

これはユーザーの問い合わせに対して、より会話的でかつ文脈に沿った返答をしてくれると。質の高い回答を提供できるというところで、Googleの検索を出し抜くことが期待されてるんじゃないかというところがあるんですよね。

今現在、検索エンジンにおいて覇者はGoogleだとは思うのですが、その点についてはいかがですか。


(豊田):Googleの方がまだ上なんじゃないかなって印象はあるんですけど、間違った情報を拾ってくるっていうところがまだ信用できないんじゃないかな。

あとGoogleの優秀なところっていうのが、フワッとした感じの検索をした時にもしかしてこうじゃないですか?みたいな形で返してくれるケースもあるんですよね。

それ以外にも画像検索の制度がよかったりするので検索方法が言葉以外にも活用できるっていうところがGoogleの優位性かなとは思ってます。


(上田):そうですね。たしかMicrosoftがこのOpenAIに1.3兆円ぐらい出資してるのでかなり力入れてるなとは個人的にも思ってたのですが、先ほど仰っていた豊田さんが懸念している問題もありますし、やはり人間っていう生き物と考えるとどうしても使い慣れたものから、余程メリットを感じない限り動かないっていう部分も人間は持ち合わせているとは思いますね。

Googleアカウントに色んなものを紐づけてる部分もあると思うので、そんな近い未来ではGoogleから移行するのは僕の中ではイメージがつかないです。


ー今後このような世の中を大きく動かしえるような大変革期みたいなことにはなると思うのですが、一般の企業が今後どのような取り組み、或いはそこからどういったヒントを得ることが重要になるのかというところでお聞かせください。


(上田):先ほど移行するのは時間がかかるというふうには言ったのですが、逆に日本企業に関しては、それが企業にとって有効活用できるものなら直ぐにでも取り入れた方がいいとは思っていて、というのもこれに関しては、作業の効率化っていう側面ではかなり実現できるレベルに達してると思うんですよ。

社内でそういったツールとして有効的に効率化を図れる部分ってChatGPTを用いて出来ることは往々にしてあると思うので、そこはどんどん使っていってアメリカのこういう凄いサービスに乗り遅れないようになるべくついていってほしいなとは思っております。

もちろんセキュリティに関するリスクヘッジは非常に重要なので、特に日本はサイバーセキュリティに関しては甘い印象を受けているので、個人情報だったりそういう危険性がある部分の分野に関しては見極めを十分にする必要はあります。


(豊田):そうですね。専門的に出来る人っていうのが最終チェックをしないと使わない方がいいかなという印象はあります。

活用できる位置という観点で、当然使うのは人間なので、その人が使うとなった時に、人って考えながら行動するじゃないですか。なので、その考えてる所の肩代わりをしてもらうみたいな使い方が想定できるんですよね。

何か計画を立てて、そこに対しての道筋をスケジューリングしたりだとかっていうのを普通の人は1回紙にタスクとして起こしてみたいなことをするんですけど、それをやってもらったりっていうのも全然ChatGPTでやれるとは思うんですよ。

人がポチポチとタスクを作って管理するとか、地味に面倒くさい仕事がいっぱいあるので、そこを活用していくと効率化できるんではないかなと思います。

これって業種関係ない話だと思うんです。人が生きていく中で必ずやってる行動なので。


(上田):業種ごとに特化させるといいますか参照してくるデータベースに結構突っ込んだ情報を覚えてもらって、それに対する回答をもらうというように、企業ごとにカスタマイズすると活用の幅が広がりそうですよね。


ーここまでお読みいただきありがとうございます!ボリュームが多くなってしまったので、次回のvol.2にて引き続きお楽しみください!

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