【わたしの一冊】会社の中で分断は起きていないか?絆はできているか。最近の読書紹介「絆徳経営のすゝめ」
こんにちは!㈱マーケティング・エッセンシャルズの野澤です。
最近の研修で読書会がありました。
(これもいつもやるというわけではないのですが、この間の朝の研修で機会がありました。)
マーケティング・エッセンシャルズで、色々なマーケティングや経営について勉強をさせていただいているラーニングエッジ株式会社 代表取締役社長 清水康一朗さんの著書「絆徳経営のすゝめ」 を読みました。
清水さんは、2003年 ラーニングエッジ株式会社を立ち上げ、設立後 多くの経営者・社員のビジネスマインド教育を担う企業の社長として、第一線の活躍をされている方です。
2005年にはポータルサイト「セミナーズ」のサービスを始められています。
会社の中の絆とは?
読書会では途中をメンバーで読んだだけだったのですが、とても興味が湧いて、会社から借りて読み進めてみました。
表紙には 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか? と書かれています。
絆、、という言葉は友達とか学校の仲間、の場面では使われていた気がしますが、
社会人になってからあまり現実に感じない言葉です。
この言葉自体は著者の清水さんが作った言葉だそうですが、
「世のため人のため」と語った鮎川義介さんという伝説の経営者の経営哲学をもとに、
清水さんが現代で実践できるよう経営の考え方をまとめた本となっています。
ネタバレしてはいけないので、詳しくは読んでください!と言いたいのですが
特にこの本に感銘を受けたポイントは主に4つ。
1.分断を生み出す7つの罠
例えば何か不満があった時。
相手を批判する前に、相手を理解しようと努めること。
不足していると不満を言う前に、相手へ感謝を伝えること。
などなど、つい陥りがちなマイナスの感情によって、相手に対して分断が起きてしまう7つのポイントと、プラスに換える考え方が書かれています。
確かにそうだな~と思う例が書かれています。
例えば、お客様にZoomの機能について説明をしていた時「素人なのでもう少し分かりやすく話していただけますか?」と言われたことがあります。
これに対して
「これでも難しいの?めんどくさいな~」と思うか
「分かりにくくて申し訳なかったな、もう少し伝え方を工夫しよう。気づかせてくださって感謝!」
と思うかは、その後の行動や成長が違いますよね。
面倒だと思ってマイナスな感情を持ってしまったら、そこから相手との間には分断も生まれてしまいます。相手との分断を生まず、絆を作りたいですよね。
2.段階的にスキルを身にいつけた社員には「居場所」と絆ができる
先輩から後輩へ、という組織の成長モデルがあります。
もちろん学校生活で部活などではこれを経験してきた人も多いでしょう。
上司と部下だと言えないことも多いですが、先輩と後輩であればまだもう少し近い立場があります。
人は教えることで成長が加速するので、先輩が後輩を教えることでともに成長する仕組みをつくるのです。
通常だと、これは"面倒見のいい先輩"だけの仕事になっていきますが、それが組織の中で上手に体系化すると、すべての先輩が後輩を育て、その後輩がまた後輩を育て、、という形ができます。
そして、これは特になるほどー!と思ったポイントなのですが、
- モデレーター
- ファシリテーター
- ティーチャー
- コーチ
- コンサルタント
- メンター
- トレーナー
皆さん、この違い、説明できますか???
私も読んでも説明できないですが、順番にこの役割をこなしていくことで、相手に成果を出させる人材にステップアップできるということです。
たしかに、ティーチャーとコーチの違い、意識したことなかったです。
スキルがなく何となくできるものではないですし、
正しくスキルを身に着けていくことで相手の力を引き出せる人になれるんですね。
こんなシステムの中でぜひステップアップしてみたいものです。
現在会社にこういったシステムはありませんが、弊社はコンサルティングの会社なので、伝える・教えるを体系的に知ることで「コンサルティングとは何か」を意識して、プロのコンサルティングをする会社であるという自覚を持ちたいなと思いました。
3.社員の望みと会社の仕組みが一致すればみんなが幸せになる
これもなるほど、と思いました。
会社が社員に求めること。(活躍してほしい。定着してほしい。売り上げを上げて欲しい。着実にスピーディーに業務をこなして欲しい。などなど)
社員が会社に求めること。(成長したい。やりがいが欲しい。したいことができる。残業が少ない。休暇が取りやすい。お給料が上がって欲しい。多様な勤務スタイルを認めて欲しい、などなど。)
これらがお互いにWin-winになった時、お互いにとって幸せになれるということが書かれています。
それが実現できる体系づくりはなかなか難しいですが、例えば、社員の成長に重きを置いている会社であれば、これができたら次のステップへ!昇給!ということができると、会社も社員もお互いが幸せになることができるわけです。
そのためには会社がこんなことができたら昇給!というのを示す必要があります。そんなことが書かれています。
会社にいきなり一社員がこれを評価する立場の人に望むのは難しいかもしれませんが、自分で目標を立てて、これができたら次のステップへ、と考え行動することは自身の成長に繋がるかもしれません。
4.社会との絆を意識する
会社が存続するためには、売り上げが無ければなりません。
しかし自分だけが得をし、相手が損をしたり傷ついたりする売り上げは、存続しません。
関係性を続けて、三方良しの経営を目指すことが大事になります。
(買い手よし、売り手よし、作り手よし。転じて、売り手、買い手、社会など。近江商人の言葉だそうです。)
まさに絆を作るということですね。
社会にとっていいことをする商売でないと続いていかない、ということが書かれていました。s
自分のためでなく、相手のために、そして社会のためになる仕事ができているか。
これが実現できると大きなやりがいに繋がると思いました。
まとめ
著者の清水さんも、中小企業の経営でいきなり目指すのはやさしいことではない、と書かれておりますが、こんな会社・もしくは社会が沢山になるといいな!と思ったのでした。
社長(経営者)向けの本と書かれていますが、働くすべての人が読んで、感動して、書かれていることを何か少しでも実践していけたら、とても良い社会になりますね。
良かったらぜひお手に取ってみてください。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910017204
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