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なにをやっているのか

Yanekaraは電気自動車(EV)を太陽光で充電できるだけでなく、群制御することで仮想的に一つの大きな発電所のように機能させること(Virtual Power Plant: VPP)ができる革新的な充放電システムを開発しています。 Yanekaraの充放電システム主に3つの特徴を有します。 1.太陽光直流充電 太陽光パネルからEVを直接・直流で充電します。 電力変換ロスを従来に比べ約1/3に削減できます。 2.複数台対応 複数台のEVを1基の機器で充放電します。 導入コストを従来に比べ半分以下にできます。 3.秒単位制御が可能なVPPクラウド APIを完備した制御クラウドでEVやその他の分散エネルギーリソースを群制御できます。 秒単位での制御が可能で電力の周波数の乱れを調整する力(調整力)を創り出します。 この充放電器によってEVを太陽光で走らせ、駐車中には再エネの導入を進めるために必要不可欠なカーボンフリーの調整力を創出することで、交通と電力セクタのを脱炭素化を目指します。さらに、「屋根から」のエネルギーで活用することでモビリティとエネルギーを自給できるようにし、災害に強い社会を実現します。 既に充放電器(ハード)とクラウド(ソフト)の双方を開発し、プロトタイプの実証実験を昨年10月より福岡県八女市で開始しています。 また、創業者の松藤はこの技術アイデアで独立行政法人情報処理推進機構の実施する人材育成事業「2020年度未踏アドバンスト事業」に採択され支援を受けています。

なぜやるのか

日本の電源構成における再生可能エネルギーの普及率は23%(2020年6月時点)であり、エネルギー自給率は10%程度です。菅政権の掲げた2050年にカーボンニュートラルという目標の達成のためには、電力部門だけでなく交通部門なども含めた脱炭素化を迅速に進めていく必要があります。 そのために政府は2021年1月に2035年までに新車販売は完全にガソリン車から電動車へ切り替える方針を打ち出しています。再エネと電動車両の大量導入がついに日本でも今後5年~10年で起こってきます。 この大きな転換期に次世代が理想とするエネルギーシステムを強い当事者意識を持って、自分たちの手で構築することが創業者の3人がYanekaraを設立した理由です。 Yanekaraは「地球に住み続ける」というミッションを掲げています。 このために必要なのは、再エネの普及が引き起こす周波数の乱れを調整するカーボンフリーの調整力と、EVを地域で作られた再エネで走らせるシステムの2つである考え、Yanekaraはこのための独自の充放電システムを開発しています。 Yanekaraの充放電システムが解決する既存充放電器の課題は以下です。 1.高い導入コスト 従来の充放電器は一基80万~100万円。 Yanekaraは一基で複数台の充放電を制御できるためEV一台あたりの初期費用が少なく済みます。 2.非効率的な充電 従来の充電器はAC/DCの変換があり15%程度の電力ロスが発生する。 Yanekaraは太陽光パネルとEVを直流のままで繋ぐことで電力ロスを3分の1に低減します。

どうやっているのか

スタートアップは誰にも見えていない、もしくは気付かれていない社会が必要とするピースを1秒でもはやくカタチにし、社会実装を行うための少数精鋭組織です。 Yanekaraは次世代のエネルギーシステムへの転換を阻害する課題を掘り下げ、「今」のり越えるべき課題を、「今」このチームだからこそ実装すべき技術で解決してゆきます。 また、その際に新しい事業のもたらしうる社会・環境的負荷にも目を向け、エコロジカルでエシカルなテックスタートアップを目指します。 ハードとソフトの両方を手掛けているYanekaraは、電力工学的な技術だけでなく、IoT、クラウドの技術を駆使して遠隔制御システムと最適制御アルゴリズムの開発を行っています。幅広い技術的知見が融合した開発であり、これがYanekaraの強みであり魅力です。