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すべての経営資源が集約する “スタコネ経済圏”。新たなビジネスで2度目の起業を実現した代表にインタビュー

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本日は、弊社代表寺岡のインタビューを公開いたします。人材紹介事業の経営10年を経て2度目の起業となる現在。創業立ち上げの濃密な1年と、目指すべき未来についてお話しを伺いました。

※この記事は2024年9月時点の情報です

「人材×マーケティング」の領域で急成長フェーズを体感した正社員時代。

── まず、寺岡代表のこれまでを教えてください。

リクルート(現在のリクルートキャリア)に6年間在籍し、正社員のキャリア採用支援や、サブプライムローン危機でのアウトプレイスメント、ビジネススクールの立ち上げなど人材業界や急成長するフェーズを体感しました。

リクルート社の組織や整備も守りの姿勢に入った頃、インターネットの普及で勢いのあったWeb業界に興味を持ち、サイバーエージェントに入社。ここでは3年間、広告運用とセールスを担当しました。これらを組み合わせた「人材×マーケティング」に携わってきた経験で、自分のスキルセットが確立されたと思います。

── 自身のスキルや得意領域を確立してからは、どのようなキャリアを歩まれたのでしょうか?

サイバーエージェントを退職後は、人材業界で英国系外資最大手のロバート・ウォルターズの日本法人立ち上げに携わり、経営企画として個人と企業両軸の事業運営をしていたんです。

人材紹介事業の面白さを感じたと同時に、ゼロから利益を生み出す実績もつくることができたので、ここでの経験は独立を決意する大きなきっかけとなりましたね。

── 事業を生み出す経営に大きく携わった経験が、独立を後押ししたのですね。

そうなんです。そこから独立を決意して準備をしているときに、取引先の1つだったスタートアップ企業から「人事責任者として来ないか」とお誘いいただきました。起業する前にインハウスの仕事を最後に経験する良い機会だと思い、その会社で数年間人事責任者として組織開発のすべてを網羅したのち、独立しました。



正社員として最後の環境では、売上数十億から3年間で700億円までの急成長を体感できました。組織も事業もとてつもないスピードで拡大したここでの経験は、自分自身の成長にも大きく繋がっています。

── 寺岡さんは、もともと独立思考だったのでしょうか?

大学を卒業した2005年頃から、“自分で何かをやりたい” という思いは漠然とありました。特に、平成の「失われた10年」を経てインターネット革命が起きた時期、楽天やサイバーエージェントのような若い企業家が台頭してきたことが影響しています。自分も、どこかでそのような起業家になりたいと意識はしていましたね。

最終的には自分の城を持ちたいという気持ちが強くなり、人材紹介事業である「プレミアエージェント」を設立しました。この会社はむやみに大きくすることを目指すのではなく、自分自身がさまざまな企業で感じた “あったらいいな” “改善したいな” を集約するかたちで、質の高いサービスを提供することにフォーカスしていました。

経営10年を経て、2度目の起業。スタートアップ支援に特化した理由とは

── 人材紹介事業「プレミアエージェント」の経営を10年経験。新たな領域に挑戦したきっかけはあったのでしょうか?

そうですね。そして、40歳を迎えた頃にはHR系のSaaSやメディアなど、人材業界での横展開を考えていましたが、なかなかしっくりくるテーマを見つけられなかったのが一番のきかっけですね。自身が培ってきたこれまでの経験や人脈を活かして何か打開したいと考えたときに、スタートアップ支援の世界に飛び込むことを考え、2度目の起業を決意しました。

── なぜ、「スタートアップ」だったのでしょうか?

 プレミアエージェントでスタートアップ企業を支援をする機会が多かったことが、「スタコネ」発足に繋がったと思います。

これまでエージェントという立場から経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報の「ヒト」の部分に大きく携わりましたが、さまざまな業界のスタートアップ起業家とお会いさせていただく中で強く感じたのは、スタートアップ企業の課題は経営資源のすべてだということ。

組織を拡大していくためには網羅的に課題解決していくことが重要であり「これが自分にとって最適な事業モデルだ」と感じたんです。

── たくさんのスタートアップ経営者の声から「スタコネ」が生まれたのですね。

そうですね。スタートアップ起業家にとって必要な人脈や事業ノウハウなど成長企業がさらに飛躍するためのヒントは奥底に眠っており、満足のいく経営資源の調達ができていないという実情がありました。



そしてスタートアップを応援したいというサポーター側の目線でも、適切かつ質の高い情報が表に出にくいため、なかなか繋がりを持てないという方が多くいらっしゃるんですよね。

時代背景としても、2021年には家計金融資産は過去最高の2,000兆円を突破しており、このうちの1,000兆円超は現預金。日本経済の成長を促すようなお金の使い方ができていないというのも現状です。

── サポーター側の実情も踏まえると、「マッチングプラットフォーム」という事業モデルは納得感がありますよね。スタコネのコンセプトを改めて教えてください。

一方的な経営支援ではなく、“スタートアップにおける、必要不可欠な『手段』になる。”というミッションを掲げて発足しました。

スタートアップの成長に利活用できるプラットフォーム「スタコネ」を構築し、支援者と利用者が相互に経済的便益を享受できる循環型経済圏を目指しています。

事業拡大に本当に必要なのは「仲間」の存在だった。

── 創業から約1年が経ちましたが、設立当初の困難などはあったのでしょうか?

正直、設立してすぐはあまり困難を感じることはありませんでした。これは自分の性格的な部分やこれまで培ったキャリアが大きいのかもしれませんが、変化や知らないこと、困難に対しても耐性があり、淡々と対応できるところがあります(笑)。

ただ、どんなに事業拡大の兆しが見えていても、仲間がいないと頭打ちになってしまうのも時間の問題だということは感じていました。当時は資金調達と会員獲得を同時並行していたこともあり、ひとりでは到底いいパフォーマンスを出せませんでしたね。

── ひとりで事業を運営し拡大していくことは、容易ではないですよね。

そうですね。立ち上げ間もない事業が大幅に外れることもなく、投資家との良縁にも恵まれたので、思った以上に急拡大していきました。人材業界でのハードシングスをいくつも乗り越えてきたのにも関わらず、起業してからはリソースが足りない事実に常に悩まされていたと思います(笑)。

新しい領域に飛び込んだこともあり、契約書などのリーガル的な部分も学び直したりしていたので、とにかく手探りで時間が足りませんでしたね。現執行役員(小林)の参画は大きかったです。

── 小林さんが参画されてからの組織拡大は順調だったのでしょうか?

ベンチャーならではだとは思いますが、急拡大したこの1年はかなりぶつかり合いながらやってきましたね(笑)。でも、自分が話した展望に心から共感し真剣に取り組んでくれてるからこそだと思っています。


※2人で初の決起会をしたときの写真


自分は中長期的な構想を抱えているのに対して、小林は目の前の目標をやり切るというミッションで動いてくれていたので、現状の最優先課題やそもそもの考え方、成長していくべき方向性、プロダクトの在り方。どんなに些細な事象やズレに対しても、とにかく細かく対話して目線を合わせていきました。

サービスローンチ1年で250%成長中。秘訣は“サポート体制”にアリ

── 年間マッチング件数600件を達成し、急成長する「スタコネ」。成長に拍車がかかったタイミングはあったのでしょうか?

やはりこの事業ミッションに共感してくださった方の参画から、明確に役割分担ができたことが大きかったです。分業してはじめてこのビジネスモデルのあるべき姿を真剣に考えるようになりました。

「スタコネ」は要は右手に需要者がいて、左手にそれを提供する側がいるというリボン型のモデルなので、これをバランス良く伸ばしていくためには、それぞれの専任とするメンバーが必要不可欠です。組織の基盤ができたからこその成長だったと思います。

── 現在はどのような取り組みに注力されてるのでしょうか?

現在のフェーズで特に注力しているのは、スタートアップ企業の採用や資金調達ですね。立ち上げまもない企業はミッションやビジョン、組織が未成熟なために大手と同じようなレイヤーの人材を確保することは非常に難しいのですが、優秀な人材が集まらないとスピード感のある事業展開が難しく、資金調達も難しくなっていきます。



これがスタートアップの構造的な課題ですが、ここをさらに解決できるプロダクトにブラッシュアップしている真っ只中。今後は長期的なセールスサポートや採用支援など、さまざまな事業課題の解決に向けて取り組んでいきます。

── 実際に、会員の皆さんからはどういったフィードバックが届いていますか?

「顧客ファースト」という点を非常に評価いただいています。1社1社に専任コンシェルジュが付き、毎月面談を行い、ニーズを汲み取ってマッチングしていくというきめ細やかなサポート体制が満足度を高めているのではと思っています。

アカウントを発行して、双方が自由にアクションを取れるプラットフォームを運営しているだけではなく、そこにしっかりサポートが入ることで、より良い結果が生み出せていますね。

直近ではプロダクトのリニューアルも控えており、初期のプロダクトマーケットフィット(PMF)を達成した先の、さらに包括的な支援ができるようにもなります。

── 成長を短期で加速させるだけではなく、中長期で伴走していく仕組みをつくるということでしょうか?

そうですね。事業立ち上げでどのようなリソースを提供できるかも重要ですが、経営は続いていくものなので、段階に応じたサポーターの配置も必要不可欠です。

セカンドステージやサードステージの成長フェーズにあるスタートアップに対して、さらに細かくカスタマイズされた支援ができるようにしていきます。

ただのプラットフォームではなく、経済圏を目指す。スタートアップにとって必要不可欠な存在に

── 最終的に、目指すべき世界観とはどのようなものでしょうか?

“スタートアップにおける、必要不可欠な『手段』になる。”というミッションの通り、事業会社の社長や、自分で経営を体験してきたあらゆる分野のプロフェッショナルたちがサポーターとして支援する「経済圏」を目指しています。



現在はサポーター会員が150名在籍していますが、ここがさらに拡大していけば、皆さんがアクティブに支援して、スタートアップ企業とのシナジーを生むような独自の「スタコネ経済圏」を作っていけると考えました。

── 近い将来には「スタコネ経済圏」が…!とてもワクワクしますね。マッチングを通じて、さらなる拡大が期待できそうです。

そうですね。まずは、現状のスタートアップとサポーターのマッチングを、より精度の高いものにしていくことが重要だと考えています。スタートアップ側が抱える課題は人材や資金だけではなく、事業の運営や拡大、マーケティング戦略など、幅広い分野に渡っています。

これらをサポーター側が持つ知見や経験を活かしてサポートしていくことができれば、より多くのスタートアップが成功する可能性が高まりますし、社会的にも意義があるものになると思っています。

── スタートアップ側のニーズに合わせて、サポーター側がどのように関わるかが鍵になりますね。

その通りです。サポーターとスタートアップが良い形で結びつくことで、単なる資金提供に留まらず、事業の成長を加速させることができます。さらに、スタートアップの成長フェーズに応じて必要なサポートが変わるため、段階に合わせたサポート体制を整えることに重点を置いています。

まずはこのプラットフォームを、スタートアップが成長するための総合的なエコシステムとして確立し、5年後には、スタートアップにとって「ここに参加すれば成功への道が開ける」というプラットフォームにしていきたいと考えています。


まずは話を聞いてみるところから

サービスローンチから約1年、急成長をしているスタコネ。スタートアップ企業にとって必要不可欠な存在となるべく、今後もプロダクトのアップデートを重ねながら独自の経済圏をつくっていきたいと考えています。

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