こんにちは!ハグオールの梶谷です。
今日は私がHUGBOXを立ち上げ「ハグボックスブレンド」という商品の開発に至るまでの
長〜い長〜い道のりをお話ししたいと思います。
私の人生にはずっと犬がいて、犬がいない人生なんて考えられないほど、かけがえのない時間を一緒に過ごしてきました。
2歳の時に、我が家にゴールデンレトリーバーのシロがやってきて以来、私はずっと犬に囲まれて過ごしてきました。
夏はみんなで花火や川遊び、節分には一緒に鬼のお面をかぶって豆まき、雪が降れば大喜びして一緒に遊びまわったり、コタツの中に一緒に潜り込んだり。
小学校に入っても友達ができない私にとって唯一の親友で、共働きの両親が家にいない時にもいつも寄り添ってくれる心の拠り所であり、大切な家族でした。
本当に犬が大好きで
「犬のために生きたい」
「世界中の動物を救いたい」
本気でそんなことを思っていました。
その思いはどんどん強くなり、高校生の頃から保護団体でのボランティア活動に熱中して、保護施設に泊まり込んだり休みの度片道2時間かけてシェルターに通い、犬たちのお世話をすることが私にとっては最高の幸せでした。ひたすらウンチ掃除をしているから、服も髪もウンチまみれで、うんち臭の酷いこと!笑
だけど、大切な家族には誰ひとりとして、
健康な犬生を送らせてあげることができませんでした。
2歳の頃から一緒に育ったゴールデンのシロ。
優しくて可愛くてお父さん大好き!な女の子でした。
あるとき、動物病院に連れて行った際、行きは普通に歩いてたのに、男性の院長先生に「シロちゃ〜んどうぞ〜」って呼ばれて先生が扉を開けた瞬間、「私、足痛いの。それでも頑張って先生のところに向かうわ」みたいな感じで、足をひきづりながら小走りで先生の元へ。
先生は「シロちゃんどうしたん?かわいそうに!足痛いの?」って。
「そう、痛いの。でも頑張ったよ」みたいな感じで、あざとい女子の瞬間を見たのが今でも印象的です笑
そんなシロは先生に勧められたフードをずっと食べていました。
万年ダイエッターで、「こんなに太らせて虐待です!」と見知らぬ女性に言われたことがあるくらい肥満でした。
そして気づいた頃にはガンに・・・。
手術をしましたが転移を繰り返し、これ以上手の施しようがなく最終的には自宅療養で、毎日先生に診に来てもらいながら過ごしました。最期は家族と過ごすリビングで亡くなっていきました。
あの時の家族の絶望感はいまだに忘れられません。
声を出して泣いたことなんて見たことがなかった父親も嗚咽をあげて泣いていて、この世の終わりのような感覚に陥りました。
火葬を終えるまで学校は休んで、ずっとそばで寝て過ごすなかで次第に硬くなっていくシロを手放すのはとても辛い経験でした。
いつか来るとは分かっていても、愛犬を失う悲しみは何度経験しても辛く苦しく忘れることはできません。
シロを母親のように慕って暮らしてきたMダックスのミニとケリー。甘えん坊で母のことが大好きな2匹でした。
シロがなくなった数年後、ダックスのミニは夜中徘徊するようになり、認知症を発症していました。
寝たきりになり突然泣き叫んだりするので、それを見るのが辛くて毎日一緒に寝て体をさすったり位置を変えてあげながら過ごしていました。
日に日に衰えてもう何も食べ物を受け付けなくなり、もうそろそろかという時にも私はその事実を受け入れることができず、毎日バイクに乗ってカバンにミニを入れて病院に通い点滴と強制給仕を繰り返しました。
母からは「もうミニは逝きたがってるよ。これ以上続けてもしんどいだけ。可哀想だからやめてあげてほしい。お母さんとお父さんはこれ以上延命を望んでいない。ミニが逝きたい時に逝かせてあげなさい」と言われました。
病院通いをやめたその数日後にミニは17歳で息を引き取りました。今ならわかる母の言葉も、当時の私には一緒に育ったミニを見捨てるようでとても辛く理解できなかったのです。
その後も、Mダックスのケリー、ボーダーコリーのレイ、ゴールデンの暖と愛犬たちを見送っていきました。みんなのことが好きで好きでしょうがなかったけど、穏やかに逝かせてあげることはできず、苦しめてしまいました。
「なんでみんな病気になってしまうんやろう?」
と、ふと疑問が湧きました。
暖がなくなったあと、
「もっとできることがあったのではないか」
そんな思いが頭を離れず、来る日も来る日もネットで情報を漁る日々。
それまでも、ペットフードにはこだわって選んでいるつもりでした。それに食事は、母が愛犬家の知人に教えてもらった納豆・キャベツささみ・鰹節のごはんをよくあげたりもしていました。
その全てが間違っていたなんて、全く思いもしなかった・・・。
今思えば、パッケージに記載されている”無添加”とか”ヒューマングレード”とか、そんな言葉に惑わされて、原材料や栄養成分表示について自分の目で見極めることはできていなかった。手作り食も、我が子が本当に必要としているものにも気づいてあげることはできなかった。
暖が亡くなって、ようやくそのことに気付かされました。
そんな時に出会ったのが生食でした。
ネットで情報を漁る中で、たまたま見かけた「生肉」
最初は半信半疑でした。
なんなら、「こんなん食べさせて菌とか大丈夫なん?」「病気にならへんの?」「調理が面倒でこんなん食べさせてんの?ひどくない??」と訳分からんことばっかり思ってましたね笑
でも気になって気になって仕方ないので、生肉を販売するショップを覗いてみたところ、
熱く語る店員さんと、生肉のおかげで良くなったの!と涙ながらに語る飼い主さんの姿。
すごく衝撃を受けました。
でもまだ生肉をあげる自信はなくて、帰ってもずっとネットで調べる日々。
海外のローフィーダーのインスタグラムをたまたま見かけて夢中で投稿を網羅。
すると暖が亡くなった年でもみんな、毛はツヤツヤで若々しくて、筋肉質で、食欲も旺盛で、元気に生き生き走っている大型犬の子達がたくさんいたんです。
今までの自分の間違った価値観を全部ひっくり返されたような感覚でした。
そこからはもう迷うことなく生食をスタート!!!
でも、ここからがまた苦難の連続でした・・・
ラブラと意気揚々と始めた生食。ウキウキ始めてみたものの最初は失敗の連続。
何の知識もないまま始めてしまってラブラは毎日嘔吐に下痢。
「これなら大丈夫か?」
「今回こそ下痢しいひんかな?」
と毎回不安になりながら試行錯誤していたから、父親からは「ラブラで実験するな!」としょっちゅう怒られていました。本当に原因がわからなくて悩む日々・・・。
「え、、ほんまに?」
そんな下痢嘔吐なのに、生食を開始してたった数日で薄くなっていた毛色が濃い黒色に。
最初は「ん?ほんま??気のせい?」と思っていました。でもみるみるうちに毛艶が見違えるほど美しくなっていったんです。
お散歩中にも、「顔はおじいさんみたいやけど、すっごく綺麗な黒色やな〜」って子どもが言っていたんです。(顔はお爺さんは余計!笑 しかも一応おばあの方!笑)
散歩で会う犬連れの方にも、毛艶を褒められて、年齢にも驚かれるようになりました。
それまで、毛艶を褒められたことなんて、彼女の犬生で一度たりともなかったですし、毎度年齢以上の高齢に見られていました。毛はシャンプーしてもすぐベタついて臭うようになり、フケっぽかったんです。
1ヶ月もすれば、ヨボヨボでほとんど歩けなくなって15分が限界だったのに、1時間のお散歩もお手のもの。
抱っこが必要だった階段の上り下りもスイスイできちゃうように。
だから、どれだけ周りに否定されようが、「絶対ラブラは生食で良くなる」と信じていました。
だけど不安も大きくて、いつもラブラのお腹の心配ばかり。
必死に勉強して、ようやく下痢・嘔吐の原因と解決策がわかり、健康的なうんちが出るようになったのは生食を開始して半年後のこと。
それからはどんどん体調も良くなり、ついには走ることができるまでになったんです。
走った姿なんて、もう何年も見ていなくて、本当に嬉しくて涙が溢れてきました。
そして、私とラブラの心のつながりも、生食を始めて少しずつ変わっていきました。
保護して我が家に迎えてから、一度も後ろから抱きつくことはできず、手を触られることも極端に嫌がっていたのに、後ろからぎゅっとさせてくれて体を預けてくれるようになったんです。
食事を変えただけなのに、ラブラの微妙な変化も感じ取れるようになり、なぜか深く繋がれているような気持ちになりました。
私たち人間と同じように、”日々の食事が体を作る”
それに気づき、愛犬の犬生、そして私自身の人生も変わりました。
ラブラと生食を始めて、たくさんの奇跡を見ることができて、それは本当に喜びと幸せが溢れた特別な時間でした。
健康志向の方が増えたとはいえ、まだまだ生食は浸透していません。
でも、私は確信しています。
生食だから、健康で過ごせるということを。
でも、正しい生食にたどり着くまでに、本当に時間がかかってしまいました。
ラブラが明らかに良くなっていると思う反面、少しの体調の変化も全部自分の食事のせいにして、しんどかったんですよね。なかな下痢も治らない。でも全て独学で相談できる相手もいない。
本当に苦しく暗闇を彷徨っているような感覚でした。
ようやく暗闇を抜けた先は、明るくて幸せいっぱいで、毎日明日が来るのが楽しみになったんです。
「あ、今日はこんな変化がある!」「今日も匂わないいいうんち!」「明日はどんな変化があるかな」って。
こんなに愛犬の変化が楽しみで仕方ないなんて、生食に出会ってなかったら絶対に経験できなかったんじゃないかなって思います。だから私は生食が心の底から好きなんです。
でも、私とラブラが生食を始めた時に経験した失敗を今でもたくさんの人が経験して、「生食は合わない」と諦めてしまう方を見て、すごく残念でもったいなく感じています。
だから、私のようにもう失敗をしてほしくないし、そして何よりも、愛犬に対して後悔するようなことがあってほしくない。
そう思うようになりました。
だからこそ、誰でも簡単に生食を取り入れられて、できる限り失敗しないものを作りたかったんです。
そんな想いから生まれたのが「ハグボックスブレンド」
ハグボックスブレンド は、先代犬への後悔、
そしてラブラとの失敗や喜びをたくさん積み重ねて築き上げてきたものです。
長年の想いが全部詰め込まれているので、めちゃくちゃ想いが重い商品でござます笑
そして、よくお客様から「こんなことまで相談できて嬉しい」「こんなに丁寧に相談に乗ってもらえるなんて、思ってなかったです」などお声をいただくことが多いのですが、それもやはり私自身が相談相手がいなくて悩んだことがきっかけなんです。
生食は一般的に広がってない価値観ですし、反対される方もすごく多いです。でも知らないだけで、間違った食事方法では決してないんですよね。それはしっかり勉強すればわかります。
でもみんな批判されるだけだから相談もできなくて、一人で抱え込んでしまう。それに生食においては、よくある一般的な知識とは全く違うことも多いんです。だから生食の知識が全くないような人に相談しても意味ないですし、ましてやネットの情報なんて当てになりません。
自分自身が本当に辛く苦しんだので、生食に勇気を出して挑戦して、その中でハグボックスを選んでくださった方にはできる限り全力でサポートしたいと思っています。
だから、私自身今でもずっと勉強は欠かさず知識をアップデートしています。また、日本のホリスティック・自然食のパイオニア的存在の獣医師のもとでもずっと勉強してきました。食事だけに限らず多方面で学ぶことで、ハグボックス全体としてサポート力向上に努めています。
これからも犬たちの健康を第一に、自信を持って商品をつくり、商品・サービスをお届けしてまいります。