vol.1に引き続き、谷山講師のインタビュー特集です!
第2弾では、谷山講師ご自身の経験について、
法曹を目指すまでや現在のお仕事内容まで、幅広くお話していただきました!
<<目次>>
- 趣味や好きなこと:「分析」と「言葉」が好き
- 法曹の世界を目指すまで:目指すきっかけは特になし...?
- 予備校での指導を選んだわけ:自らの「失敗」を「経験」に変えて
- アガルートでの仕事:「通信講座×個別指導=最強」のマネジメントオプション
- 将来について:アガルートの「スカブラ」的存在に!
趣味や好きなことはありますか?
趣味・好きなことという言葉を聞いて、真っ先に思い浮かぶのが、「分析」です。
私は学生時代野球をやっていたのですが、
今でも配球や打順、守備位置や戦力補強の行方まで、細かいところの分析をしてしまいます。
しっかりと自覚はあるのですが、綺麗な回転の「変態」です(笑)
それから、「言葉」が好きですね。
言葉って、全ての生命体の中で唯一人間にだけ与えられた、もっとも曖昧で不確実な道具ですよね。
この道具の使いようによって、自分の人生はおろか、他人の人生まで変えることができてしまうという凄みと恐ろしさが併存している。そこが面白いと思っています。
それ以外の趣味といえば、筋トレ、麻雀、ゴルフといったあたりですかね。
法曹の世界を志すようになったきっかけについて教えてください。
法曹の世界を目指そうと思ったのは、多分、大学3~4年の間だったと思います。
ただ、お恥ずかしい話、きっかけという程高尚なエピソードがあるのかといえば、
それを全く思い出すことができませんし、おそらく実際になかったのだろうと思います。
これをやるために法曹を目指す!というのが理想なのでしょうが、
将来のことなんて何一つ考えていなかった当時の私としては、
これ以外に何もやりたいことがないから、法曹を目指した。
これがおそらく私の真実でしょう。
法曹以外に目指していた業界はありますか?
私は高校まで12年間野球しかやっていなかったので、
高校3年の夏、野球を引退した後は、燃え尽きており、何も考えていませんでした。
当然、大学に行くことも全く考えていませんでした。
野球に携わるような仕事も考えましたが、私の家族は私以外警察官ですので、
そのまま自分も警察に就職するのかなとも思いました。
親もそう思っていたのではないかと思います。しかし、本能がなぜかそれを拒否しました。
今から思うと申し訳ない話ですが、それだけが嫌で、大学を受験しようと決意しました。
高校時代の成績は下から2番目くらいでしたのでどうしようと思っていましたし、
どこの大学に行くとも決めていなかったのですが、
「直感」で1番近い大学に入ろうと思い、1日16時間くらい勉強して、合格しました。
なぜ弁護士資格を取得してなお予備校での指導を選択したのですか?
先に申し上げたように、法曹になるという明白なきっかけはありませんでした。
ただ、当時から、「司法試験に合格したからといって法曹にならないといけないわけではない」
という漠然とした意識はありましたね。
大学卒業後、当時の(旧)司法試験の勉強を始めました。
勉強を開始して2年くらいが経過した頃、あと1点で論文に落ちました。
その後、再度試験に落ちたところで心が折れて、堕落の生活が始まってしまいました。
勉強も形ばかりの勉強になり、考える勉強をしなくなりました。
20代後半の頃、ロースクールにも行きましたが、何も変わらずで、1度現行の司法試験にも
失敗しました。もうやめようと思いました。
しかし、ある日、自身の「分析」好きに気づき、
あと1回だけ「分析の結果を示す場所としての司法試験」を受けてみようと思い立ちました。
試験の分析はもちろんのこと、生まれて初めて「自分」を分析対象として分析し尽くしました。
その結果、合格しました。
このように、私は20代の頃に失敗から挫折し、無為な時間を過ごし続けてしまいました。
そしてその時間はもう取り戻せない。
しかし、私の目も当てられない、恥ずかしい「失敗」を「経験」に変えて、
私と同じようなある種の呪いに縛られている方々にお伝えし、
私のような無為な時間を過ごさせないようにする。
これって、私が失われた時間を取り戻すことと同義なのではないか?と「直感」で思ったわけです。
これが、指導の道を志すようになったきっかけです。
アガルートでの仕事について教えてください
アガルートに入社したときは、講座をいくつか担当させてもらいました。
その後は、「個別指導」を立ち上げました。
当時、間違いなく今後は個別指導のニーズが増えると思っていました。
しかし、個人では限界があるため、発信力のあるアガルートの力を借りようと思いました。
これが「会社」の力ですね。
講師はたった1人でしたが、立ち上げから数ヶ月で15件くらいの方を担当させていただいておりました。
今では数十人の講師陣となりました。
大阪在籍時代は、大阪で生じるすべての事をやっていました。何でも屋みたいな感じですね。
指導以外にも、他の試験種のビラ配りや、他の講師の模擬授業のお手伝いや、制作や、カスタマーセンターのメールの差配等もやってました。そこでは4年間でスタッフ合計3~40人くらいと仕事をしていましたが、未だに付き合いがありますね。ほんまに楽しかったです。
現在は、講義としては、選択科目対策講座を含め、「予備試験答練」「実務基礎科目対策講座」「実務基礎答練」その他基本書解析講座をいくつか担当しています。
あとは、コラムの監修や、コラム動画等の収録もしたりしていますね。
その中でもやはりメインとしては「マネ―ジメントオプション」ですね。
これは、アガルートの基幹講座である「予備試験1年合格カリキュラム」に、個別指導をミックスさせたもので、週1回1時間、対面指導にて答案添削や質疑応答を行いながら、講義を進めていくシステムです。2018 年に立ち上げに参加させていただきました。
「通信講座×個別指導=最強」という方程式を掲げてスタートしました。
今では400名以上の受講生が在籍する「スタンダード」になりつつあります。
私自身の、自分の失敗を経験に変えてこれから試験を目指す方々に還元する、という明確な目標を、
まさに実現するのがこのマネ―ジメントオプションでしたので、うれしい限りではあります。
仕事をしていくなかでのやりがいは?
「プレーヤー」としては一流にはなれないと気づいた経験から、
私は「言葉」を操ることによって、「最高のコーチャー」「名伯楽」を目指そうと思うことができました。
他人を全力で応援し、他人が出した成果を心の底から喜ぶこと。
これこそが、自分のやりたいことなんだなーと確信しています。
それから、予備試験、司法試験に適切な時期に合格してもらうことが、社会にとっても良いことだと本気で思っています。予備試験・司法試験を受験されている方って、本当に優秀な方が多いですし、面白い方も多いんですよ。
毎年合格報告をもらって、過ぎ去った指導に思いをはせつつ、良かったな、やったなーとか言いながら酒を飲む、これ以上に極上の瞬間が今のところ見当たりません。
そして、それを会社に実現してもらい、かつ自由にやらせてもらっていますので、
今はやりがいしかないですね。
将来的にアガルートでやりたいことは何ですか?
「マネ―ジメントオプション」を軸に、もっともっと進化ないし深化させていきたいですね。
まずは、マネ―ジメントオプションで合格された方が、講師となり、後進の指導をしていくことが
当たり前の流れになるようにしていきたいです。
それから、現状ではマネ―ジメントオプションで、合格後もつながるシステムを作りたいですね。
慶應大学でいう「三田会」のようなものですね。
ここで、受講者OBである法律家たちが、新たなアイデアや、ビジネスのつながりが持てたら面白いのではないかと思います。
このシステムを、「合格まで」の装置にとどめるのは勿体ない。じゃあどうするのか。
まさに今それを模索中です。
アガルートは、これからまだ見ぬ事業を展開していくと思います。
谷山もアガルートの社員さんには本当にお世話になっています。
そして、谷山は、とにかく自分と関連する方々には、自分の仕事がハードでも、「楽しい」ものと感じてほしいと思っています。
そういう空気づくりは本当に大事だと思います。
「スカブラ」というのを知ってますか?
炭鉱で10名が働いていたところ、1人は笑い話ばかりして仕事はあまりしなかった。見かねた雇い主がその1人をクビにしたら、全体の作業効率が下がり、人間関係もうまくいかなくなったという話です。このクビになった人のことを、スカブラと呼ぶらしいです。
私は、アガルートのスカブラ的存在になれればと思っていますね。
ちなみに、私、結構仕事していますよ(笑)
谷山先生ご自身の理想はありますか?
私自身の理想ですか。
私は最終的には沖縄で仕事をしながら、三線という沖縄の楽器を弾いて歌を歌ったり、ゴルフをしたりする生活がしたいですね(笑)
あとは蕎麦屋とか、うどん屋とか、カレー屋を立ち上げて、朝から晩まで無心で仕込みをするとか。
その中で、弁護士業務も出来たらいいなと考えています(笑)
でも、弁護士をメインに働くことは多分今後ないと思います。
資格は、自分を縛るものであってはいけないし、資格に縛られてはいけない。
これは、よく受講生の方にも言っています。
それから、やはり、生涯「コーチャー」的な仕事は行っていきたいですね。やっぱり、人の成功を見るのが好きなんですよね。司法試験以外にもそういう仕事は出てくるかもしれません。
それから、試験と全然関係ないこともやりたいですね。
昔、工藤氏と「バーを作ろうよ」みたいなことを話した記憶がありますが、
ガチで「バー」を作りたいです(笑)
法律の事を話すバーをやると非弁活動になるよ!とか指摘されますが、元々そんなこと思っていません。人間交差点としての「バー」を純粋に開いて、色んな人の話を聞いて、色んな人に還元したいんです笑
最後にこちらをご覧いただいている方に一言!
こういう機会を与えていただき、果たして意味のある記事になったのかといえば、全くそうでもない気がします(笑)
ただ、こんなろくでなしの私でも、一つ言えるのは、
アガルートに来て、「自由」を感じているということです。
もちろん、時間的空間的に、働きやすいという意味においての自由は当然ありますが、
そういうレベルの自由ではありません。
本当の自由とは、選択肢があるということを指すのではなく、むしろ、
「俺には今これしかない」という感覚、つまり、何か打ち込めることが一つに決まるということ
なのだと思っています。それを感じていますね。
その意味において、あなたは今「自由」でしょうか?そう簡単に判断できるわけではありませんが、
「自由」を獲得する場としてのアガルートは、そう悪くはないと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
谷山講師には今後もアガルートのスカブラ的存在として第一線で活躍していただきたく思います!
個人的には、「バー」をやってる姿も見てみたく思ったり…(笑)
この話を見てアガルートに興味を持ってくれた方は、
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