日本橋木屋
1792年創業。木屋は打刃物を中心に様々な生活の道具を提供しています。
https://www.kiya-hamono.co.jp
以前、オフィスにほど近い六本木ミッドタウンに入っている刃物の「日本橋木屋」で爪切りを買いました。
FEATHER社のPaRaDaという商品です。木屋はおもしろいものがいろいろと揃っていて、その日は爪切りだけでなく、DOVOの鼻毛バリカンと真鍮の爪楊枝も買いました。
FEATHER社もPaRaDaも知らないブランドでした。ですが、PaRaDaのロゴはモダンでデザインも気に入ったし、何より刃物の木屋が扱うのだから切れ味もよいのだろうと思って購入したのです。
それを試してみたのですが、驚きました。
今まで何度爪を切ってきたかわかりませんが、こんな感覚は初めてです。力を入れることなくサクッと切れるんです。爪は円形になっているから圧が変にかかるとヒビが入りそうで心配になったりしますが、そのようなことは一切ありません。柔らかく均等に圧が加わり、サクッと切れるんです。
早速、FEATHER社を検索してみました。
正式な社名はフェザー安全剃刀株式会社。モダンなデザインだったので意外でしたが、創業は1932年と歴史は長め。替刃メーカーとして日本国内はもちろん、世界中のユーザーから高い評価を受けています。
製品ラインナップは、剃刀を中心に、メスなどの医療用品、理美容業務用シェービング用品やハサミなどがあり、このラインナップからもわかるとおり、プロ御用達のブランドなのです。
そのようなブランドの情報は一切知りませんでしたが、単純に爪切りを使ってみて、このブランドは只者ではないと思いました。
きっと爪切り以外の商品も素晴らしいに違いないと。
デービッド・A・アーカーは『ブランド・エクイティ戦略』の中で、ブランドを決める要素として下記の5つをあげています。
1. ブランド・ロイヤルティ(ファンか?リピーターになってくれるか?)
2. 名前の認知(名前が知られているか?)
3. 知覚品質(それをどのように感じるか?)
4. 知覚品質に加えてブランドの連想(そのブランドについて何を思い浮かべるか?)
5. 他の所有権のあるブランド資産(ロゴマークやトレードマークなど)
中でも、アーカーは3つめの知覚品質がブランド価値のカギを握っていると言います。
知覚品質は、購買決定やブランド・ロイヤルティに直接影響を与える。さらに、知覚品質はブランドの拡張の基礎になりうる。とも言っています。
まさに今回、一度体験した爪切りが、FEATHER社は他の製品(ブランド)もきっと素晴らしいに違いないという連想をさせ、もうこれ以外の爪切りでは切れないというブランド・ロイヤルティを一気に高める結果を導いたわけです。
PaRaDa、本当におすすめです。感動の知覚品質をぜひ味わっていただきたいです。