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【YOUTUBE動画】スキルがないとリストラされる時代に突入した!これからはメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用 に変わっていく。

新しいユーチューブ動画が公開されました。就職、今後のビジネスに役に立つ内容ですので是非ご覧ください。

スキルがないとリストラされる時代に突入した!これからはメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用 に変わっていく。

ジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用とは、職務内容や責任の範囲、労働時間、勤務地などを明記したジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を作成し、その条件にマッチした労働者と合意の上で契約を結ぶ雇用形態のひとつです。

欧米では一般的なジョブ型雇用ですが、わかりやすい例として、アメリカの自動車産業における「製造ラインの労働者」が挙げられます。製造ラインの労働者は「この部品をこう組み立てる」というのが明確に決まっていて、決められた内容以外は行いません。

国際競争力の強化や働き方改革の推進、生産性の向上に有効な施策として注目を集めているジョブ型雇用。国内でも日立製作所、富士通、KDDIなど、大手企業が次々にジョブ型雇用へのシフトを表明しています。さらに2020年は、新型コロナウイルスの影響により、多くの企業がテレワークを導入。一方で、労働実態の不可視化や管理の困難化といった問題も浮き彫りとなりました。今後のアフターコロナの世界に向け、多様で柔軟な働き方を実現するひとつの方法としても「ジョブ型雇用」が急速に普及し始めているのです。

一方で、「終身雇用制度や年功序列が根強く残る日本で、ジョブ型雇用は本当に浸透するのか」と疑問視する声も。ジョブ型雇用では、会社都合による転勤や異動を行えないため、総合職やゼネラリストの育成は難しくなります。「ジョブ型雇用の方が優れているという話を聞いた」など安易な理由でジョブ型雇用の導入を決めるのではなく、メリットとデメリットをよく考慮したうえで、慎重に判断することが大切です。

メンバーシップ型雇用との違い

メンバーシップ型雇用とは、日本企業に多く見られる雇用契約の一つで、日本特有の年功序列や終身雇用を前提にした、職務や勤務地を限定しない無限定正社員を指します。

職務や勤務地の範囲を限定していないことから、基本的には企業の都合により、自由に配置転換を行えるのが特徴です。また、新卒一括採用で大量に人材を獲得し、OJTや社内研修で教育を行い、職務に必要な知識と経験を積ませます。上場している大企業に多い日本的雇用で、総合職に多く見られる雇用形態でもあります。

一方で、表面化している長時間労働による過労死や、正規労働者(正社員)や非正規労働者(契約社員や派遣社員)の待遇格差の原因とも。ジョブ型雇用とは真逆の働き方として議論され、日本型雇用システムを語る上では欠かせない用語です。

戦後、日本の雇用の枠組みは「ジョブ型」であった

まず、戦後の雇用制度について確認していきます。戦後における雇用の枠組みは、ジョブ型でした。1947年の職業安定法では、スキルや賃金などを基に求職者と企業のマッチングが行われることが想定されていました。

しかし、ジョブ型の場合、能力に合う仕事がないと就職・転職がスムーズにいかない可能性があります。また、突然解雇されることもあり得ます。そうした求職者の不安を軽減するために、雇用保険や失業給付の制度が整えられました。

ちなみに、現在の職業安定法においても、文言は変わっているもののジョブ型雇用に近いものを想定していることがわかります。


「公共職業安定所及び特定地方公共団体又は職業紹介事業者は、求職者が希望する地域においてその能力に適合する職業に就くことができるよう、職業紹介に関し、相互に協力するように努めなければならない」

引用:職業安定法

あくまで求職者の望む地域や持っている能力に合わせて、職業紹介をするよう求められています。

高度経済成長期にメンバーシップ型雇用が確立

メンバーシップ型雇用が確立されたのは、高度経済成長期です。労働力さえ確保できれば事業が成長するという時代にあって、企業側は安定的かつ長期間にわたって人材を囲い込む必要が出てきました。そのため、長く勤めるメリットがある年功序列型の賃金制度、生活の安定を約束する終身雇用制度などを採用します。これが、現在まで続くメンバーシップ型雇用の始まりです。

メンバーシップ型雇用により労働力の囲い込みに成功した企業は、国内外での競争力を高めていきました。


ジョブ型雇用のメリットとデメリット

メリット

ジョブ型雇用のメリットには、次の四つが挙げられます。


従業員一人ひとりの役割が明確になる

ジョブ型雇用を導入する前提として、ジョブ・ディスクリプションを作成する必要があります。これにより、役割や責任、権限、目標といったことが明確に整理されます。企業側にとっては生産性向上につながる働き方を促進できるというメリットがあります。一方、従業員側も責任の範囲が明確になるため、業務を遂行しやすい点がメリットとなります。


従業員のスキルを生かした人材配置ができる

ジョブ型雇用では、個々の従業員のスキルと職務を適合させるため、パフォーマンスの最大化を目指す人材配置が可能です。従業員にとっても、自身の能力を生かす機会が得られるというメリットがあります。また、基本的にジョブローテーションがないので、専門スキルを磨きやすいことも大きな利点です。
必要な人材をピンポイントで採用できる

ジョブ型雇用を導入していれば、特定のポジションで人材が不足した場合に、求める人材とのマッチングが図りやすくなります。企業が求める能力を明確に提示できるため、適した人材を集めやすいというメリットがあります。


従業員のスキルに合わせた給与設定ができる

年功序列型は年齢や勤続年数に応じた賃金体系となりますが、ジョブ型雇用では基本的に職務やスキルによって賃金が決まります。組織の高齢化が進んでいる場合、年功序列からの切り替えが人件費の削減につながることもあるでしょう。従業員から見ると、若手であってもスキルを身につけることで給与アップが可能になるため、モチベーション向上につながります。

デメリット

ジョブ型雇用にはデメリットもあります。特に、メンバーシップ型雇用を採用してきた企業は、デメリットも踏まえながら導入を検討することが大切です。

スキルで人材を探す必要があるため採用の難易度が上がる

職務を明確にして求職者を募るため、見合ったスキルを有する人材の確保が難しくなる可能性があります。人材が必要になったタイミングで求職者がいるとは限らない点に、注意しなければなりません。また、スキルが十分ではない新卒社員については、どのような基準を設けるのかを検討することも必要です。

むやみな人件費削減はリスクがある

年功序列型からジョブ型雇用に移行する場合は、給与体系の見直しが必要になります。能力に応じた給与体系はモチベーションにつながる半面、従業員が納得する理由を提示しないとトラブルが生じる可能性があります。また、労働基準法により賃金の減額には一定の制限がかかっているため、注意が必要です。

転勤や異動の打診が難しくなる

メンバーシップ型雇用では、転勤や異動を打診しやすい環境がありました。しかし、ジョブ型雇用で人事異動や転勤を提示する場合には、再度契約を結ぶことになります。従業員は契約の変更を拒むこともできるので、結果として転勤自体が成り立たなくなる可能性もあります。多くの地域で経験を積ませたい場合はネックになるでしょう。

組織への帰属感やチームワークを育みにくい

ジョブ型雇用では、自身のスキルを生かすための転職が加速するなど、人材が流動的になりやすい傾向があります。そのため、組織への帰属感やチームワークが弱くなる可能性が生じます。ただし、人材の流動化は、新たなスキルや視点を自社に取り入れやすくなるなど、組織の活性化につながる側面もあります。

海外のジョブ型雇用の状況

最後に、海外のジョブ型雇用の状況を確認していきます。ここでは主に給与体系に着目して比較するので、参考にしてください。
アメリカの例

アメリカでは、給与体系は地域や職務のほか、ホワイトカラーエグゼンプション(高度プロフェッショナル制度)などの法律を基にして設定されています。統一の給与体系はなく、複数の体系があるのが現状です。
ドイツの例

ドイツでは、勤続年数なども踏まえた給与体系となっています。メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の中間といってもよいでしょう。一般的な給与体系では、学歴に応じて4段階に設定されているケースが多く見られます。
フランスの例

フランスでは、職務に応じた5段階の給与体系が設定されています。一般的な従業員は下位二つの段階に位置します。そのほか、カードルと呼ばれるエリート層(管理職や専門職)が上位三つの段階に位置します。労働協約などによって、業種の職務の級が定められることになっています。


ジョブ型を定着させるためには組織の大きな変革が必要となる

働き方改革による多様な働き方への取り組みが進むと同時に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ニューノーマル(新常態)への対応が急務となっています。こうした状況を背景に、今後ジョブ型雇用を導入する企業が増えていく可能性があります。とはいえ、実際に導入するには多くの壁が立ちはだかります。大幅な組織変革が必要になることもあるでしょう。導入を検討する際は、従業員が納得する形を模索することも大切です。

本記事では海外のジョブ型雇用について紹介しました。各国の内容を見ると、一口にジョブ型雇用といっても、それぞれの国の文化や環境の違いが反映されていることがわかります。海外の情報も参考にしつつ、日本に合わせた制度を設計することが重要といえるでしょう。

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